東京新聞杯ときさらぎ賞の有力馬について

レース展望

東京新聞杯

府中の馬場は冬とは思えないほど速いものです。

2000mでは白富士Sで1.57.4、節分Sリフレイムの逃げ切りは48.1-45.8=1:33.9とスローでこのタイムですから、東京新聞杯では1:32秒前後は出そうです。

そうなると、走れる馬は限られてくるかもしれません。

ファインルージュ

キズナ×ボストンハーバー産駒です。これだけならマイラーなのですが、祖母の父がダンスインザダークなので、2000mでも、強い競馬ができるのです。

古馬になり、改めてマイルに挑戦するのは正解かと思います。

4歳牝馬は多士済々ですが、特にマイル以下はソングライン、メイケイエール、ヨカヨカやレイハリア等がいますね。

ルメール騎手は、この時期まだ冬眠中ですが、詰まらなければ直線伸びてくるはずです。

桜花賞で1:31.2がありますので、早い決着でも勝ち負けまで持ち込めるでしょう。

カラテ

トゥザグローリー×フレンチデピュティ産駒です。力のいる馬場が得意で、中山のマイル向きと評価していましたが、昨年の覇者です。

昨年は接戦の中、間をじりじり抜け出しての勝利でした。関屋記念の2着もじりじり止まらない末脚でした。この止まらない末脚がこの馬の武器ですね。

G1では通じませんが、斤量が重くなっても前走のように58㎏背負って勝ち切れる典型的なハンデキャップタイプの馬です。

ここも57㎏と昨年から+1kgのみですし、前走から-1㎏ですから、有力であることに変わりはありません。

菅原君とのコンビは良いですね。完全にコンビになっています。

中心視されますが、後は新興勢力4歳馬との対決が鍵です。

カテドラル

ハーツクライ×ロックオブジブラルタル産駒で、ハーツのマイラーです。

昨年は当レースに2着を含めて1.3.0.2で、着外はG1で、G3ではパーフェクト連対でした。

今回は早い時計の出る馬場(先行勢有利)、昨年2着時よりも2kg重い58㎏です。

出遅れ癖も気になりますが、戸崎君も3度目なので進歩を期待できるかです。

ホウオウアマゾン

キンカメ×アグネスタキオン産駒で、母は牝馬路線で活躍したヒカルアマランサスで京都牝馬Sを勝ち、ヴィクトリアマイル2着があります。

昨年秋は、古馬とも対決しましたがG1マイルチャンピオンシップでは5着でしたが阪神カップでは、初めて番手以降からのレースで、差して2着しました。

ここは一転、先行できるメンバーで、トーラスジェミニ以外行く馬もいないので、逃げる形もあるかもしれません。

早い馬場も持って来いで有力です。

ワールドバローズ

ディスクリートキャット×ディープインパクト産駒です。

ディープ×Storm Catは一昔前のトレンドでしたが、逆パターンですね。

能力が足りるかは、難しいところですが、クラス上りで+1㎏の56㎏でどうでしょう。

4.5.0.1と相手なりに走るタイプで、唯一の着外は1勝で臨んだアーリントンカップの5着でした(勝馬ホウオウアマゾン)。

ここはオープンでのめどを立てたいところです。

ケイデンスコール

G1では通用しませんので、こういうレースを好走し続けたいところです。

G2勝ちの格上だけに59㎏が苦しいところです。

それ以上に岩田君が乗らない点のほうが苦しいと思います。

プリンスリターン 回避

頭打ちだった成績が、昨夏から確変し、オープン・リステッドを3連勝しました。

1:31.3で安田記念を勝ったストロングリターン×マンハッタンカフェ産駒なのでスピードに若干不安が残るが底力のある配合になっています。

ただ、祖母の父がマイラーのロイヤルスキー産駒なのでスピードを補っていますが、高速馬場はどうかです。

今のところ

4歳勢代表ファインルージュ、ホウオウアマゾン対古馬代表カラテ、カテドラルあたりの争いでしょう。

馬場と展開からホウオウアマゾンが有利に思えます。

きさらぎ賞

京都のワンターン1800mで行われていたレースですが、昨年・今年と中京のコーナー4回の2000mで行われます。

時計はこの時期にすれば早めですが、開催が進んでいますのでパワーも必要な馬場になっています。

マテンロウレオ

ハーツクライ×ブライアンズタイムと近年の馬場では重いのですが、祖母方がDanzig×Secretariatとスピードを補っているので、冬場の馬場なら通用しそうです。

前走ホープフルSは差し脚の鋭さ負けで6着。ここも末脚を直線まで溜められれば勝ち負けできる相手です。

乗るのは典さんですし、有力馬であることは間違いありません。

セルケト

ディープブリランテ×Monsun産駒です。母がセルキスですので、ヴェロックスの異父妹になります。

初戦のマイル戦は躓いて、スローでちぐはぐな競馬で3着。前走2000mでは番手から抜け出して好タイム勝ちでした。これで桜花賞はパスしてオークス狙いになったと見えます。

前走のタイムで走れれば自然と勝ち負けになります。

望来君へ初重賞をプレゼントできるか。

アスクワイルドモア

キズナ×ゼンノロブロイと小回り向けの血統です。

勝ちみに遅かったのですが、ジオグリフに離されたものの、G3で2着があります。

前走は使い詰めの後の休養明け、余裕残しのG1と好走しそうな要素がありませんでしたので、叩かれたここは真価が問われるところです。

あまり、先に行けないのですが、豊君に託します。

エアアネモイ

ロベルト系Point of Entry×エンパイアメーカー産駒です。

祖母方もミスプロ系なので、将来はダートかもしれません。

芝で決め手があるようには見えないし、ミスプロ系が多く入っていますので前走のスローでの逃げは芝での唯一の勝ちパターンとも思えます。

中京で乗れる祐一君頼りですね。

フォースクエア

エピファネイア×キングカメハメハ産駒です。祖母ヒカルアマランサスは京都牝馬を勝つなど牝馬路線で活躍した差し馬でした。

母は活躍中ホウオウアマゾンの全姉です。新馬戦は出遅れて、行って抑えて、また行ってとちぐはぐなレースでしたが、勝ち切ったところは見どころがありました。

スタートは出て欲しいところです。祖母のように追い込みか、叔父のホウオウアマゾンのような先行馬かまだ分かりませんが、操作性は良さそうなので素質に期待です。

もう名手と言ってよいでしょう。メイケイエールを御した謙一君で、更に期待が持てます。

ダンテスヴュー

キングカメハメハ×フレンチデピュティ産駒です。

母クロウキャニオン産駒はほとんどオープン馬で、重賞で連対した産駒が6頭います。とても確率の高い繁殖牝馬です。

ただ、産駒の多くは早熟で、連対した重賞は、3歳世代戦のみで、唯一の例外が、先の日経新春杯を制したヨーホーレイクだけです。

世代戦のここは逆にチャンスと見るべきでしょうし、稼ぎどころになります。

前走東スポ杯2歳Sは、鋭さ負けして4着でしたが、その前の中京2000mでの2戦目が快勝だったので再現したいところです。

川田君も中京への相性は良いので人気になりそうです。

リューベック 回避

スローに恵まれましたが素質馬リアドを破って逃げ切った若駒Sでした。

こちらも、名牝ディアドラの全弟とこちらも血統馬でした。

ローテ的に休養明け+18㎏から中1週と、典型的な2走ボケパターンではあります。

ただ、前走はスローの上りだけの勝負でしたので、強い調教だったと思えば大丈夫かなも思えます。

レヴァンジル 回避

ドゥラメンテ×Frankel産駒です。母アイルランド産で、やや重めですがこの時期の芝2000mなら通用しそうですし、先に行ける有利さがあります。

3か月ぶりの前走は+18kgでした。上り目はありそうです。

今のところ

血統的に最も魅力があるのはホウオウアマゾンの姪でエピファネイア産駒のフォースクエアです。池添君の魅力もあります。

もう1頭ヴェロックスの妹でセルケトで前走強さは感じさせませんでしたが、レースセンスの良さは見えました。牝馬ですが、やや時計が出る力のいる馬場に合いそうな血統です。

人気になりそうなダンテスヴューもこのくらいのレースに良さそうなので抑えには必要でしょう。

マテンロウレオも将来性がありそうな血統で、父、母だけなら現代の日本競馬には重い中長距離血統ですが、牝系がスピードを補っているので注目します。

リューベックを本命予定でしたが回避しました。中1周だったので良かったかもしれません。

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