ヴィクトリアマイルを展望します

レース展望

先週の振り返り

なんと、3番人気バスラットレオンの落馬で始まりましたが、外から祐一君ピクシーナイトが内を見ながら先頭に立ったことで4F45.3、5F56.9とハイペースになりました。

グレナディアガーズにとっては、朝日杯FSのようなレースになったのですが、先行した馬の中では粘りきった点はさすがでしたが、離れた3着でした。

勝ったのはルメール・シュネルマイスターで、後ろ過ぎず、前過ぎない位置から、ハナだけ差し切りました。

人気馬の中では、母方の血統から嫌ってしまいましたが、牝馬であることと、やはり騎手ですね。大失敗でした。

2着は3列目に上げたソングライン。真っすぐ追えなかったのが敗因ですが、キズナ産駒のG1制覇がまたしても、阻まれました。

府中の経験と、1400m戦で見せたスピードはだてではありませんでした。

惜しかったのは、タイムトゥヘヴンで、進路をソングラインに閉められてしまいました。

馬券はさっぱりでした。

府中でルメール無視は無謀でした。

プリンシパルSで逃げて4着のジャックドール、京都新聞杯でも逃げて2着のルペルカーリア、そしてNHKマイルでいい位置にいたルークズネスト。

先週はモーリス祭りになるかと思いましたが、いまいちでした。3歳春では仕上がりませんかね。

有力馬?!解説

良馬場であれば1:32秒前後の争いで、平均ペースなら先行馬有利ですが、ハイペースなら差し、スローなら脚質よりも上りの切れが、文字通り決め手になりそうです。

それにしても有力馬はほとんどディープ産駒、それにダイワメジャー産駒がかろうじて対抗するみたいなメンバー構成ですね。

グランアレグリア

【血統】ディープインパクト×Tapit産駒です。

毛色こそ鹿毛で母型の芦毛を引き継ぎませんでしたが、レースからは母型の影響を強く受けていて、重厚さのある差し足が武器です。

その母はマイルG1を勝っているマイラーです。その父TapitもA.P. Indy系とMr. Prospectorの血を濃く受け継いでいることからも一本調子の重厚なスピードを受け継いでいると見るべきでしょう。

ハイペースでこそ能力を発揮できるタイプで、一本調子なところ、馬体重が増えないディープ産駒ですが、大きく増えていることからも、母方の影響が強いと言えます。

スローでもマイルチャンピオンシップのように切れますが、流れれば圧倒的な差し脚を発揮できるでしょう。

【ローテ】 大阪杯が一叩きになりました。ぶっつけでもスプリンターズSに勝つくらいですから、中5週のここは勝ちたいところでしょう。

【短評】 何といってもアーモンドアイを寄せ付けなかった舞台ですから、よほどのことがない限り負けないでしょう。

また、ルメールでしょうか。本当に府中は乗れる。

レシステンシア

【血統】ダイワメジャー×Lizard Island(デインヒル系)産駒です。

ダイワメジャーのしぶといスピードと日本の競馬に相性が良いアルゼンチンのマイラー系で、母は2200mのG1を勝っています。

阪急杯の味のある勝ち方から、1400mがベストかと思いますが、はたして府中のマイルでどこまで粘れるかです。NHKマイルカップ2着の実績があります。

【ローテ】 特に使い詰めと言うわけではなく、順調に使われています。使った距離がまちまちで、スプリントレースの後のマイル戦で、差し馬なら気になりませんが、逃げ馬なので少し気になるところです。

【短評】 父方のスピードに母方の質の高い底力を受け継いでいますので、いつも一生懸命走る点が買えるところです。ここまで馬券外は半年ぶりでぶっつけだったマイルチャンピオンシップのみです。

順調で、豊君に乗り替わる今回は、馬券圏内は確保できるのではないでしょうか。

サウンドキアラ

【血統】ディープインパクト×アグネスデジタル産駒です。

昨年の2着馬で、Mr. Prospector系の母方ですのでマイラーに見えます。更に母方はアメリカ3冠馬が2筋入っていてスピードと底力のバランスが取れています。

【ローテ】 昨年の2着までに1月から3連勝して4戦目でした。その後休みを入れましたが、勢いはなくなっていました。こうなると、ディープ産駒はなかなか復活しにくいのですが、阪神Cで4着と復活の兆しを見せました。高松宮記念を叩いて?上り目があるかでしょう。

【短評】 「乗っているディープは買え」ですが、一旦崩れた後の復活は難しいのも事実。相手強くどこまででしょうか。

ただ、鞍上は心強いので、できが戻っていれば。

デゼル

【血統】ディープインパクト×Le Havre(Red God-Blushing Groom系)産駒です。

フランスの伝統的なマイラー血統と言えます。ただ、母はフランス1000ギニーだけでなくオークスも勝っています。

そういった意味では高い素質は伺えますが、生粋のマイラーと言うわけでもなさそうです。

【ローテ】 休養明けで年明け3戦していますがギリギリでしょう。ここで今年前半は最後ですかね。

【短評】 2戦目のスイートピーステークスを素質で勝ってオークスで惨敗して、昨秋はローズステークス1戦のみ、年明け3戦2勝で、前走はようやく牝馬G2を制覇しました。

前走の勝因はスローに流れて、追走できたこと。今回スマイルカナとレシステンシアのペースを追走して得意の末脚を使えるかです。

ダノンファンタジー

【血統】ディープインパクト×Not For Sale(Caro系)産駒です。

母系は近年成功している南米系の種牡馬です。Caro系なので芝でこそ決め手を活かせる血統でもあります。

ただ、気性の激しさがあり、ムラがあります。

【ローテ】 阪神カップを勝ったことで、短距離路線に挑戦しましたが、苦手の道悪で惨敗して、ここに挑戦してきました。流れ的にはよくないです。

【短評】 どうしても折り合いに難があり、スプリント戦で結果が出なかったのですが、ここはペースが流れて、馬の後ろにいれれば、良馬場且つ走った際の底は見せていないので良馬場条件で。

スマイルカナ

【血統】ディープインパクト×フォーティナイナー系Distorted Humor産駒です。

母から一本調子の逃げ馬でレシステンシアの天敵でしたが、ペースによっては番手からの競馬ができるようになりましたが、理想形は逃げでしょう。

【ローテ】 昨年使い詰めで1年走って、最後にターコイズステークスを勝って休養を入れました。使い詰めの後の前走は、いい形に見えましたが疲れが取れていなかったか体も減っていて惨敗でした。こうなると簡単には戻れないディープ産駒だけに、小柄な体系からも苦しいかなと思います。

昨年使いすぎましたよ。

【短評】 コース的にもローテ的にも厳しい状態にあります。

プールヴィル

【血統】 Le Havre(Red God-Blushing Groom系)×Kenmare系Kendargent産駒です。

コテコテの欧州(フランス)のマイラー血統です。

ただ、小柄な牝馬に出たことで、1400mで差し脚を活かすレースでオープンで活躍しています。

【ローテ】 昨秋府中で1400mのオーロカップに勝って休養しましたが、前走さっぱりのマイルで、前走22kg増でスローの上り勝負で僅差の4着でした。タイムは早いものの上りだけの競馬でしたので、ダメージは少なく、一叩きされた効果の方が高いと思います。

【短評】 時計が速いので1400m得意の同馬にも3着ならチャンスがあるかもしれません。

今のところ

1列目に有力なのは女王グランアレグリアと阪急杯でこれまでと違う勝ち方をしたレシステンシアです。両者とも実績十分です。NHKマイルカップのように流れるとグランアレグリアに有利です。

スマイルカナとサウンドキアラは旬を超えたディープ産駒で厳しいところがあります。

ダノンファンタジーも同様ですが、あまりにも阪神カップの勝ち方が鮮やかで、捨てきれません。

デゼルはマイルにおける追走力に課題があり、あまり後ろからになると切れる馬が多いので、3着にも届かないシーンは考えられます。

時計が速いので、穴をあけるならスプリント寄りの馬かなと思っているので、マイルに全く実績はなくてもプールヴィルに期待しています。

上記に上げなかった馬もたくさん有力馬がいます。

4連勝中のテルツェットは前走馬体を大きく減らしてたので気になります。55㎏も?です。

マジックキャッスルは前走2着でしたが、やはりマイルにおける追走力が課題です。前走はスローでコース取りもまずまずで僅差2着でしたが、本質は中距離馬と見ています。今回はスプリント寄りの馬を評価する予定なので軽視します。

リアアメリアは前走も重視しましたが冴えませんでした。ただ、この馬はサウスポーの可能性があり、府中のマイルも勝ったアルテミスS以来ですから、改めて狙いたいと思っています。

以上です。

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