七夕賞の展望と有力馬解説

レース展望

【レースの特徴】

かつては福島最終週に行われていましたが、外有利のトラックバイアスが極端になるので、先週のラジオNIKKEI賞に続き、2週目に行われるようになりました。

伝統のハンデ戦で、中距離における古馬陣の夏競馬の始まりと言えるでしょう。

時計も良馬場なら1:59秒を切る福島らしくないタイムも出ますが、梅雨時期でもあるので、勝ち時計はまちまちであり、好走馬の傾向も変わってくるのですが、基本的にはパワーが必要なコースと言ってよいでしょう。

軽いスピードの先行馬や、(府中などで早い上りを使う)切れる馬ではなく、重厚な先行馬や、3-4コーナーでまくれる脚のある馬が有利に見えます。

例年枠連の⑦-⑦が売れるレースですが今年は大穴2頭ですが売れていますね。

今年の重要なポイントは”暑さ”でしょうか、馬は基本的に暑さに弱いのでこの猛暑で影響が出る馬が出てくるのではないかと思っています。

【馬場・トラックバイアス】

中山の2000mに似たコースで、小回りでコーナー4回で、やや時計が掛かる馬場です。

基本的に内前有利なコースですが、先週はラジオNIKKEI賞を含めて、差しが決まるケースがありました。勝ったオフトレイルは最後方から4コーナーもかなり外を回っても届きました。

写真を見ると2週目の割には内が荒れていますので、今週も差しが決まる可能性が高い。

ただ、土曜日の1勝クラスでは1番枠の馬が終始内を通ってハナに立ち、59.4-59.8=1:59.2でそのまま逃げ切り、2勝クラスでは59.8-59.6=1:59.4で番手からの抜け出しでした。

古馬の一戦なので、直線一気と言うよりも、差し馬はまくっていけないと届かないし、先行馬はパワーとスタミナで粘れる馬有利か。

勝ち時計は1:58秒前半くらいか。

【枠順・展開】

逃げ馬が3頭、⑨バビット、⑭フェーングロッケン、⑮セイウンプラチナです。

⑭フェーングロッテンは近走逃げていないし、番手でも競馬ができるので無理はしないか。

前走2500mとは言え逃げ切った⑮セイウンプラチナと⑨バビットの逃げ争いになります。

バビットは前走逃げて7着でした。久し振りの良い逃げでしたが全体時計が早すぎた。

1コーナーまで500mあるので決着はつくでしょう。争うようなら、そのまま勢いよく1コーナーに入っていくので、ハイペースになりそうです。

1コーナーまでに隊列がすんなり決まれば、先行馬有利、2頭が競るようだと差し馬有利か。

この2頭がレースのカギを握っています。

【有力馬・穴馬解説】

③ボーンディスウェイ

前走の福島民報杯2着でようやくオープン競走での連対となりました。

ハーツ産駒で牝系がドイツ系と重めですが、重馬場はダメで、ある程度時計の掛かる良馬場を得意としています。

血統から決め手に欠けますが、福島・中山は得意コースで前走の雪辱を果たせるか。

なお、血統的には5歳の夏ですが、これから本格化を迎えそうです。

暑さに強いかは未知数で、毛色から得意とは言えないかもしれない。

④レッドラディエンス

ディープ産駒ですが、ディープ産駒らしくなく、先行して粘る、勝ちみに遅いタイプです。

ただ、ここまで11戦して4.5.1.1と馬券圏内を外したのは、新馬の6着のみと安定しています。

昇級初戦の前走メトロポリタンSも2着しています。好枠を利してここも好走できるか。

牝系がディープと相性の良い南米系なのでまだこれからでしょう。

7・8月の成績が1.3.0.1で夏を苦にしない成績があります。

⑤カレンルシェルブル

昨年、福島民報杯に勝ち、福島記念3着とコースを得意にしています。

後方一手の脚質から、展開の助けが必要です。

先週鮮やかだった田辺君ですが。

⑨バビット

3歳の4月から9月にかけて4連勝でラジオNIKKEI賞とセントライト記念を勝ちましたが、その後勝ち星はなく、1年半と8か月の長期休養明けを経験し、ここまで馬券内に入ったのは今年の京都記念3着だけです。

ただ、前走は7着とは言え、久々にこの馬らしい逃げが見られました。

⑩リフレーミング

福島民報杯は鮮やかな追い込み勝ちでした。そこから+2kgで相手強化でどうかでしょう。まくれる脚もあるので有力でしょう。

⑪キングスパレス

なかなか勝ち切れず3勝クラス卒業に時間が掛かりましたが、前々走中山2000mを勝利し、前走新潟大賞典はハナ差2着で能力の高さを示しました。

ドバウィハイツの仔で小回りでまくれる脚が使える点が強み。

課題は右回りだと直線内にもたれる点で勝ちみの遅さはこの点に起因しています。今後につなげるなら継続騎乗の松岡君はここで克服したいところ。

⑭フェーングロッテン

近走、ほぼ二桁着順でさっぱりだったが、去勢明けの前走はハイペースに巻き込まれての5着と久々の好走だった。

もともと夏場でも走る馬で復活すれば、58㎏でも着ならあるか。

枠が外過ぎたきらいはある。

【今のところ】

逃げ争いはウチパクの気合でバビットがハナへ行く、セイウンプラチナはすんなりしたレースにならないと粘れないので、大外枠でもあり、どちらにしても苦戦だろう。

穴なら⑨バビットの逃げ粘りで、これはもうステゴ系なので、好走か惨敗だろう。

コース形態から、先へ行って堅実な④レッドラディエンスとまくれる⑪キングスパレスで、夏場の実績と、キングスパレスは内に刺さる難点があることからレッドラディエンスから買うのが手堅い予想になろう。

穴は逃げた⑨バビットとしたいが、反対に追い込む⑤カレンルシェルブルも、夏場に実績がある。去勢明け2戦目のフェーングロッテンが夏場に強く3着の穴か。

ハンデ恵まれた③ボーンディスウェイと⑩リフレーミングもいてどこまで絞れるかでしょう。

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