秋華賞を展望します

レース展望

いよいよ3冠レースの時期になりました。牡馬牝馬の無敗の3冠が掛かっています。

その、デアリングタクトについては「デアリングタクトを解析します」で詳しく解析していますので参照お願いします。

デゼルは回避ですね。現時点ではクラヴェルとレイパパレはまだ抽選対象です。

過去10年の結果

以下過去10年の結果です。

馬場勝馬斤量タイム通過ペース母父
2019クロノジェネシス551:59.96-7-7-558.3-61.6バゴクロフネ
2018アーモンドアイ551:58.511-11-11-1259.6-58.9ロードカナロアサンデーサイレンス
2017ディアドラ552:00.214-15-13-959.1-61.1ハービンジャースペシャルウィーク
2016ヴィブロス551:58.69-9-8-859.9-58.7ディープインパクトMachiavellian (Mr. Prospector系)
2015ミッキークイーン551:56.98-8-8-657.4-59.5ディープインパクトGold Away (Nureyev系)
2014ショウナンパンドラ551:57.09-9-9-558.0-59.0ディープインパクトフレンチデピュティ
2013メイショウマンボ551:58.66-6-9-858.9-59.7スズカマンボグラスワンダー
2012ジェンティルドンナ552:00.48-9-9-962.2-58.2ディープインパクトBertolini (Danzig系)
2011アヴァンチェラ551:58.22-3-3-258.3-59.9ジャングルポケットサンデーサイレンス
2010アパパネ551:58.411-12-8-858.5-59.9キングカメハメハSalt Lake (Deputy Minister系)
ペースは5F-5F

血統的にはなんとディープ産駒が3連勝含む4頭勝っています。昨年も2、3着がディープ産駒でディープの庭ですね。直線が短く平坦なので、切れる脚が最高の武器となります。

血統に限らず差し有利の傾向が出ていますね。

各馬診断

アブレイズ

キズナ×ジャングルポケット産駒です。キズナのスピードとパワーにこちらもジャングルポケットの底力を得て、2戦目でフラワーカップを勝った素質馬です。いきなり3戦目がオークスで惨敗でした。夏を越えた前走も惨敗で、立て直しが必要な状況です。

先行して押し切る正攻法の競馬ぶりですが、厳しいのではないでしょうか。

ウインマイティー

ゴールドシップ✖️カコイーシーズです。多少時計がかかる馬場・コースが合うでしょう。母方も結構重めです。

残念桜花賞の忘れな草賞勝利から、オークスで勝つシーンまであった3着なので、ここでも実績上位です。

前走休み明けで、後ろ目から直線だけ競馬して、差の無い6着で、いかにもトライアルといったレース振りでした。

叩かれた今回はもう少し前めで勝負できるかと思います。雨が降れば更に有力候補になります。

ウインマリリン

スクリーンヒーロー×Fusaichi Pegasus (Mr. Prospector系) 産駒です。同馬もオークスが5戦目だったこと、16番枠だったことを考えると相当強い。

ぶっつけ本番はどうかと思われますが、血統的にはジャパンカップを勢いで勝ったスクリーンヒーローとケンタッキーダービーを勝ったFusauchi Pegasusで2000mは合っているかと思います。

後は、母系のスピードをどう乗り手が活かせるかと、状態だと思います。

展開的に、逃げ馬ゼロの中、誰も行かなければ行ってもいいかと思います。

オーマイダーリン

ディープインパクト×Monsun産駒です。このドイツ系の牝系がヴェルトライゼンデを含めてディープインパクトの軽さを補う形になるかと思います。

前走はうまく内に潜れて3着を拾えました。しかし、そこが連闘だったことを考えると苦しいかと思います。

クラヴァシュドール

ハーツクライ×Giant’s Causewayでウーマンズハートと血統構成が似ています。マイルでの能力はこちらの方が上で、サウジアラビアRCでサリオスと接戦を演じて以降同じ道を進み、オークスを抜かせば先着していました。

ただ、本番では桜花賞4着、オークス15着と足りず、1勝馬のまま3歳春は終了しました。

ローズSでも体は戻りましたが、微妙な5着でした。

ハーツ産駒は安定性が今一つで、早熟の場合もあれば、リスグラシューのように古馬になってもう一伸びする馬もいて、成長を推測することが難しいのですが、早熟っぽいし、決めて不足は如何ともしがたいと思います。

クラヴェル

エピファネイア×キングカメハメハ産駒です。祖母ディアデラノビアはフローラステークスの勝馬でオークス3着、エリザベス女王杯も3着でした。母ディアデラマドレも1800~2000mの牝馬重賞3勝で、やはりエリザベス女王杯も3着でした。

今一つ勝ちきれませんが、G1でも善戦できる底力のある産駒が出ています。

典さんの騎乗であっと言わせるかもしれません。

パラスアテナ

ルーラーシップ×スペシャルウィーク産駒で母系はディアドラと同じような構成で血統的に気になる一頭です。

デビューが遅れ新馬・未勝利はまだ脚元に不安があったのかダート戦でした。芝に替わって連勝してラジオNIKKEI賞では後方からまくって4着でした。

紫苑ステークスでは豊君が乗ってマクって2着でしたが、ペースが緩く、ゴール前は止まってしまいました。ただ、18番枠で終始外々回っていたので最も強い競馬をしたと思います。

坂井瑠星君が乗るようですが、マクる脚質は京都向きと思えますので期待したい。

ホウオウピースフル

牝馬に好走馬が多いオルフェーブル産駒で母ツルマルワンピースなのでブラストワンピースの異父妹になります。兄ほどではありませんが勝ち負けか着外かと成績が両極端です。

出世レース百日草特別を好内容で勝利して、同じコース・距離のフローラSで僅差の2着で期待されましたがオークスは8着でした。

紫苑ステークスは良いところなく、マクリながら上がっていきましたが、すぐに失速してしまいました。

前走はやや重めでしたが、ムラ駆け血統なのでハマればというところです。

マジックキャッスル

ディープ産駒で桜花賞3着のソーマジックの仔です。兄ソーグリッタリングの妹になります。脚質も遺伝していて、差し追い込み馬です。この系統はワンターンの1800m以下に良績が集中しています。従って、今回のコースが向いているとは言えません。

期待された桜花賞では惨敗し、人気落ちのオークスはほぼ最後方から追い込んで5着でした。

コーナー4回の中山2000mは決して得意ではないかと思いましたが、4着と健闘しました。

前傾ラップになった場合、追い込んで3着に届くシーンがあるかもしれません。

マルターズディオサ

キズナ産駒でBMSがミスプロ系のGrand Slamなのでマイラーでしょうか。実際、陣営も意識していたのか桜花賞までの5戦はすべてマイル戦でした。

馬体の成長がなかったのですが、紫苑Sでは体を戻した上に、展開が向いたとはいえ、決して得意ではない小回りの2000mで、不振の田辺君に勝利をもたらせました。

ある意味、血統的にも実績からも、典型的なトライアルホースに思えます。

ミヤマザクラ

ディープインパクト✖️Mr. Greeley産駒です。この一族はマウントロブソン、ポポカテペソル、ボスジラと長い距離と時計がかかる馬場を得意にしていますが、決め手に欠け、勝みに遅い特徴があります。

桜花賞5着、オークス7着でしたが、ここも掲示板までと見ています。

ムジカ

エピファネイア✖️ディープインパクト産駒です。エピファネイアの重さにディープの切れと軽さとバランスが取れています。

前走人気薄で3着に入り、出走権を得ましたが年明けすでに8戦していて、これで9戦目となります。

タフな血統とはいえこれは厳しいと思います。

リアアメリア

ディープ×Unbridled’s Song系Rockport Harbor産駒です。母方はMr. Prospector系を父母に持つスピード型で、そのスピードを末脚に活かす競馬をしています。

しかし、マイルでの全体時計が上がると苦戦しました。オークスでは直線で末脚に賭け、届きませんでしたが4着でした。

今回もコーナー4回の2000mです。オークスや前走ローズSの通り、スローになれば末脚は使えます。ただ、トライアルに強い中内田厩舎でもあり、上り目はかなり疑問です。

レイパパレ

ディープインパクト×クロフネ産駒です。母シェルズレイは気性が荒く暴走する馬でした。

全兄シャイニングレイはG1になる前のホープフルSを勝ちましたが、その後気性の悪さを出し、故障もあり、結局折り合わないので、短距離路線に転向し、なんとCBC賞に勝ちました。

この馬には今のところレースには影響がないようです。前走も遊びながら走っていますが、完勝でした。

ルメールに乗り替わるので穴人気になりそうですが、魅力的な血統背景があります。

今のところ…

デアリングタクト本命は揺るがず。中間雨模様ですが、プラスになるでしょう。内過ぎない枠であればイケると思います。

ウインマリリンの能力は認めるものの、上り馬で名手と新鋭が乗るクラヴェル、パラスアテナ、レイパパレが気になっています。

既成勢力の中では前走の負け方が良かったウインマイティとムラ馬ホウオウピースフルに魅力があります。

トライアルホースと見てるマルターズディオサと厩舎がトラアイルに強く、上がり目が期待できないリアアメリアは消すつもりでいます。

ウインマリリンは状態を見ないとなんとも言えないところです。

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