皐月賞を展望します

レース展望

先週の振り返り

桜花賞は3着に8番人気ファインルージュが入りましたが、1、2着は阪神JFと変わらず、それまでのトライアルレースは何だったのかという感じでした。

それにしても、ソダシは血統的には芝でもダートでも行けるけど、一族はダート寄りでした。

早いタイムに対応できるのか心配していましたが、超ハイペースを楽に追走し、直線に入って先頭に立ち押し切る強い勝ち方でした。

それに白毛が映えましたね。

速い馬場に対応できるので一発があればメイケイエールでしたが、暴走してしまいました。直線に入って典さんは追うのを止めてしまいましたね。

ダート1800mを得意としてきた一族ですので、単なるマイラーではなく、同じく早い時計の府中ならオークスもいけるのではないでしょうか、ベストは小回りを1週する秋華賞かなと思います。

サトノレイナスも同じくよく伸びてきましたが再度の2着でした。

ディープ産駒は仕上げやすいとは思いますが、ソダシの須貝師の仕上げは見事だと思います。

メイケイエールは調教再審査だそうですが、今のままではマイルは無理です。

ファインルージュとアカイトリノムスメはマイラー以下なのでオークスは厳しいと思いますが、どうでしょう。

アールドヴィーヴルは距離伸びても問題なくオークス向きですが、今回も馬体重が減っていて、馬体の立て直しが必要です。

馬券は▲〇の決着でしたが…。

ニュージーランドトロフィーはバスラットレオンの完勝でした。46.7-46.4=1:33.1でした。

完璧な早めの平均ペースで、1頭で行けると強いですね。

本命にしたタイムトゥヘヴンはタイムが速すぎてスピード不足で2着でした。上り3Fが35.0でバスラットレオンは34.6ですからこれでは勝負になりません。

馬券は〇◎決着でしたがタイムトゥヘヴンの複と馬連・ワイドのみでした。

とにかく、中山も阪神も開催が進むにつれて時計が速くなっています。

皐月賞は良馬場なら1:58前後の決着も期待できるかと思います。

皐月賞への視点

クラシックレースは、後世に残す血脈を決めるレースです。

その点で今年個人的に注目しているのはハーツクライです。

昨年まで、ハーツ産駒はダービー馬ワンアンドオンリーの4着くらいで、やはり成長が遅く皐月賞には縁がありませんでした。

しかし、一昨年はジャスタウエイ産駒ヴェロックスが、昨年はサリオスが僅差2着し、ワンアンドオンリーのように母方が短距離系とは言えない血統でも活躍できる産駒が出てきました。

そして、今年は、

直仔としてグラティアス、イルーシブパンサー、ヴィクティファルス。

直系の孫にあたるダノンザキッド、そしてエフフォーリアは母父(BMS)がハーツです。

そして今年は年明けの世代重賞はほぼ超スローか重馬場でした。

良馬場になれば早い時計がでることが確実な中、ハーツ系産駒たちはどの程度走れるのか注目します。

また、良馬場になれば当然ディープ産駒の決め脚が有利に働きますが、ディープ系Vs.ハーツ系の争いに他の血筋に有力馬がいるのかが、私的なポイント・視点としています。

各馬診断

登録は18頭ですが、注目していたボーデンとオーソクレースが回避と言うことで16頭になりそうです。

以下有力馬?について私なりの解説をしていきたいと思います。

アドマイヤハダル

【血統】 ロードカナロア×ディープインパクト産駒です。

母方は軽い差し脚を武器とした一族で最も成功したのはスイープトウショウです。ディープを挟んでロードカナロアですから、軽い決め手はありそうです。

前走も馬場が良くなってきて、上り3F33.7で勝ち切りました。勝つ毎に着差が拡がっていくのは馬場が軽くなっているからと見ます。

距離的には1800m位がベストかと思います。まだ走っていませんがマイルも将来的には挑戦してほしいと思います。ただ、2000mはすでにこなしていますので皐月賞までで、ダービー向きではないでしょうね。

【ローテ】年末にエリカ賞を勝って、3か月ぶりに若葉Sを勝って中3週で臨みます。2走ボケの心配はありますが、前走は全体時計は早かったものの、スローからの上りの競馬なので、ダメージはなく調教の延長だったと考えて良いのではないでしょうか。

【短評】 ルメール人気になるかと思いますが、若葉Sは古くはトウカイテイオーやビワハヤヒデ、ヴィクトリー、近年でもヴェロックスがいて、皐月賞で勝ち負けしています。

切れ勝負の馬ですので、道悪は厳しいと思います。いかに軽い馬場でできるかが好走条件と見ます。

エフフォーリア

【血統】 エピファネイア×ハーツクライ産駒です。

日本の競馬ではやや重厚で晩成系ですが、牝系が軽い系統でスピード型ですので、上手く調和され、スローにおける瞬発力とその持続力につながっています。

ここは小回りで、頭数的にもスローになりにくいので、やはり、ここよりもダービーの方があっていると思います。

今回の距離の延長は当然好材料です。問題はコーナー4回のコースでコーナーを回りながら加速ができる器用さがあるかです。

【ローテ】 前走から8週あけていますので特に問題はないでしょう。近年、共同通信杯からのローテで活躍馬が多く出ています。

【短評】共同通信杯は5F61.9の超スローで上りの競馬を1:47.6で制しました。展開にも恵まれましたが、未勝利でボーデンの勝ち時計が1:45.2、セントポーリア賞のグレートマジシャンが1:46.5だったことを考えると、凡戦だったと言えるのですが、スローになると差が付きにくい中、上りタイム2位で2.2/1差で勝っている点が人気になる要因でしょう。

この点、小回りでコーナー4回のコースでの立ち回りと、これまでと早めのペースでの競馬はやってみないとわからないので、この点どうかです。

グラティアス

【血統】ハーツクライ×Lizard Island(デインヒル系)産駒です。

母マラコスタムブラダはアルゼンチンの2200mG1ヒルベルトレレナ大賞(日本のエリ女?)を勝利しています。

また、姉にレシステンシアがいます。レシステンシアは父がダイワメジャーでマイラーですが、こちらはハーツクライで中距離馬でしょう。

自身もそうですが、4歳秋以降に本格化を迎えるハーツ産駒ですが、じっくり使われていて、この時期における成長を促していると考えています。

【ローテ】 中12週、3か月ぶりですが、大事に使われていて特に問題はないのですが、本番を3戦目で迎えるのは、よほど自信があるのか、どこか弱いところがあるのか。

【短評】 ルメール騎手を確保できなかったのは気になります。

過去2戦が超スローからの抜け出すレースでした。前走は特に内から抜け出し、調教みたいなレースで、レースらしいレースが本番になりました。他の馬たちと能力比較するべくもなく、騎手と血統で評価することになります。

ステラヴェローチェ

【血統】 バゴ×ディープインパクト産駒です。

様々な血が入り混じっていますが、バゴ産駒としてクロノジェネシスの活躍がありますので、その一つの特徴として重馬場得意がありますが、この馬も例外ではなく、2戦目のサウジアラビアRCでは不良馬場で大外まくって完勝しています。

逆に、スピードが必要なレースに不安がありましたが、それも朝日杯フューチュリティステークスで払拭されました。

以上バゴの特徴でもあるのは距離の融通性だと思います。もともとバゴはRed God系のスピード型でマイルで勝ち星を挙げて徐々に距離に適応して、2000m級のG1を勝ち、勢いで凱旋門賞を勝った馬です。

ステラヴェローチェもマイルからは始まり、距離を伸ばしてきました。BMSはディープで母方はMr. Prospector系Grand Slamですが、更に母方は重厚なRoberto系なので、マイルから始めてダービーに勝っても不思議ではなりませんし、晴雨兼用の強みがあります。

【ローテ】近年皐月賞と縁のある共同通信杯ですし、それまでも2か月に一度のペースで使ってきました。いいローテだと思います。

【短評】 典さんから吉田隼人騎手に乗り替わるのはG1については良いかもしれません。(笑)

前走はスローの上り競馬で、叩きのレースだったことを考えると底を見せたわけではありません。むしろスピード競馬に対応できる点他馬よりも有利ではないでしょうか。

タイトルホルダー

【血統】 ドゥラメンテ×Motivator(Sadler’s Wells – Montjeu系)産駒です。

小柄牝馬メロディーレーンの異父弟になります。父がドゥラメンテで姉よりは距離に融通は効きますが、中距離での決め脚に欠けるのはモンジュー系を母父に持っている以上仕方がないことで、前走の勝利はこのパターンしかないと思えるようなスローの逃げでした。

距離は持つはずで、先行して上り時計が掛かるようなレースなら2000m以上のレースで善戦可能でしょう。

【ローテ】ダノンザキッドと同じ、ゆったりしたローテを使ってきました。

【短評】 前走は権利取りで勝ってしまう、幸運な結果でした。ここも自分のペースで先行できれば粘れると思います。

ダノンザキッド

【血統】 ジャスタウエイ×Dansili(デインヒル系)産駒です。

ジャスタウエイ産駒は一昨年のヴェロックスがいます。ジャスタウエイが4歳秋から本格化したことを考えると早い仕上がりで、その後伸び悩んでいることはご存じの通りです。

前走は川田君らしくない、酷い乗り方で3着でした。ただ、叩かれた方が良いタイプで真価が問われるところです。

【ローテ】ここまで4戦、良いペースで使われて、ホープフルSからぶっつけではなく一叩きを選択しました。それでも中5週ありますのでちょうど良いと思います。

【短評】 3連勝でホープフルSを勝ちましたが、ステップレースとして弥生賞を選びましたが3着でした。スローを引っ張り倒して、内から外に持ち出して直線に入るなど、本番に向けたレースとは言え、負けるべくして負けたレースでした。川田君らしくない。

こういったレースが流れを悪くするので、気を付けた方が良いでしょう。1.3倍の単勝買った方は多くいるわけですから。

ラーゴム

【血統】オルフェーブル×Candy Ride(Fappiano)産駒です。

母の血統を見ると父Fappiano系、父母はRed God系です。母母父フォーティナイナー系で更に母父はFappiano系Unbridledです。

とても濃いMr. Prospector系で、スピードと一本調子が濃く引き継いでいるので、逃げるか、流れたペースで番手につけて抜け出すレースで活路を見いだせると思います。前走は恵まれましたね。

距離は母方の影響で2000m前後がベストでしょう。

【ローテ】 前走から中9週で、これまで詰まることなく使われてきて、5戦目となります。

【短評】 前走は相手に恵まれた観があり、真価が問われるのはこれまでのスローではなく、流れたときです。展開が流れ友一君が積極的な騎乗ができれば粘れるシーンがあるかもしれません。

レッドベルオーブ

【血統】ディープインパクト×Unbridled’s Song(Fappiano系)産駒です。

父、母父はコントレイルと同じですが、こちらは母系がStorm Catで、こちらはマイラーでしょう。

これまで早いペースでレースをしてきて、いきなり2000mへの延長は掛からないか心配です。

【ローテ】 気性的に激しさがあるので、ぶっつけにしたのは良いのかもしれませんが、間隔ではなく、ここを目指す距離のローテに疑問があります。

【短評】 血統派としては買いたくない馬ですが、上手く折り合いがついて、良馬場なら末脚を活かせるかもしれません。

ヴィクティファルス

【血統】ハーツクライ×Galileo産駒です。

重い血統ですが、Galileoからか重馬場は得意で、前走は圧巻でした。

母系も重厚で、成長も遅いことから、この時期すでに活躍し、皐月賞に参加できることは驚きです。

中長距離血統で、秋の菊花賞まで活躍できるでしょう。古馬になっても長く走れるでしょう。

【ローテ】 共同通信杯の後に、スプリングSまで使ったのは余計だったとは思いますが、デビューが遅かったので仕方がなかったと思います。狙いは次ではないでしょうかね。

【短評】 一発のある池添君ですが、もう一発やってしまったので、ダービーで改めて評価したいと思います。

ただ、良馬場でのスピードが足りないと見ますが、当日雨でも降って、時計が掛かればここでも見直したいと思います。

 

以上です。それでは当たらない予想で!

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