今年は中京で行われることで、ワンターンで右回りの阪神1800mから、コーナー4回を回り、更に左回りの中京2000mと言うことで過去の実績は省略します。
各馬診断
アカイイト
キズナ×シンボリクリスエス産駒です。更に母方にはMiswakiもみられ底力を与えています。好きな血統ですがすでに11戦して上り目があるかが鍵です。
2戦目で2000mで勝ち上がり、2勝目を挙げるまで10戦を要しましたが札幌で2勝目を挙げ、3勝目を狙った札幌では出遅れて、直線も詰まって僅差5着で底力を発揮できませんでした。
前走はスローの後方で直線だけの競馬でしたのでダメージはなく、中4週あるのでここまでは大丈夫かと思います。
アブレイズ
キズナ×ジャングルポケットでキズナのスピードとパワーにこちらもジャングルポケットの底力を得て、2戦目でフラワーカップを勝った素質馬です。いきなり3戦目がオークスで惨敗でしたが、無理をせずここから再開になります。
先行して押し切る正攻法の競馬ぶりですが、中京の直線は長めなので持つかどうかです。
藤井騎手には頑張ってもらいたいですね。
ウーマンズハート
ハーツクライ×Giant’s Causeway系Shamardalの産駒です。自力のハーツに母方のスピードを末脚に活かすタイプで、新潟ではスローのマイルを32秒台の脚でG3を勝ちましたが、同じマイルでも、全体的なスピードを問われるレースになってくると、苦戦を強いられました。
オークスはスローの中団から良いとこがなかったのは、今度は距離でしょうね。
阪神の1800mの方が良かったのではないかと思います。中京の2000mは乗り方が難しいかもしれません。
クラヴァシュドール
ハーツクライ×Giant’s Causewayでウーマンズハートと血統構成が似ています。マイルでの能力はこちらの方が上で、サウジアラビアRCでサリオスと接戦を演じて以降同じ道を進み、オークスを抜かせば先着していました。
ただ、本番では桜花賞4着、オークス15着と足りず、1勝馬のまま3歳春は終了しました。
先週紫苑Sで春を賑わせた1頭のマルターズディオサが勝ちましたが、こちらはどうでしょう。ハーツ産駒は安定性が今一つで、早熟の場合もあれば、リスグラシューのように古馬になってもう一伸びする馬もいて、成長を推測することが難しいのです。
まずは馬体が回復しているかが鍵でしょう。
シャムロックヒル
キズナ×Tapitといかにもパワーがありそうですが、はたして札幌の2000mを連勝してぎりぎりここに間に合いました。
未勝利を番手で辛勝、1勝クラスを逃げて古馬相手に勝っているところが、この馬の特徴かなと思います。TapitはA.P. Indy系ですが、Mr. Prospector系の血が濃く入っているので一本調子の傾向があります。
ほかに逃げそうな馬がいないので団野君次第ですが、逃げて残り目があるかです。
シャレード
ダイワメジャー×Azamour産駒です。Azamourはアイルランド系でキングジョージ6世4&クイーンエリザベスSを勝っていますので、日本の競馬には重そうですが、祖母はMr. Prospector系の直仔で、スピードが足されて、なんとか日本の競馬でも行けそうです。
ここも、追い込んでどこまででしょうが、新潟に比べたら追い込みにくいのでどうでしょうか。
セウラサーリ
オルフェーブル×エリシオ産駒です。牝馬に活躍馬が多いオルフェーブル産駒で、BMSは長距離・晩成系のエリシオですので、1勝クラスを勝って一息入れましたがどうでしょうか。ただ、兄姉にはサダムパテックやジュールポレールがいますので長距離というよりマイル~2000m位が良いようです。
こちらも祖母の父がMr. Prospectorの直仔のなので阪神の1800mの方が良かったと思います。
使い詰めでようやく春に勝って、夏は休んだので、使い詰めだった影響が残るかもしれません。
ソフトフルート
ディープインパクト×Kingmambo産駒で、フローラS馬ミッドサマーフェアが異父姉にいます。祖母がStorm Bird×Mr. Prospector系のFappianoですのでスピード系です。
2000mは問題ないと思いますが、コーナー4回の中京2000mがどうかと言うことでしょう。
デゼル
ディープインパクト×Blushing Groom系Le Havre産駒です。母はフランスの1000ギニーとオークスの勝馬ですので人気になります。
スイートピーSは2戦目で1番人気でした。スタートに不利があり、スローから上り32.5の鬼脚で勝ちました。その後デビュー戦から2か月でオークスでしたが、後方から伸びませんでした。馬体も3戦して12㎏減らしていたので無理があったと思います。
馬体の回復が鍵ですが、4か月あいたので大丈夫なはずです。逆にやや太めで出てくるかもしれません。ぶっつけで来るデアリングタクトに再度対抗するためにも、ここは勝っておきたいところです。
フアナ
ルーラーシップ×ディープインパクト産駒です。更に祖母スカーレットの母がグレースアドマイヤで、トニービンの18.75%の血量となっていて、血統表を見ているだけで、美しさを感じてしまいます。
こちらも年明けデビューで、新馬こそアドマイヤビルゴに敗れましたが、2戦目を勝利してフローラSで僅差の3着でした。しかしデビュー戦424kgだった馬体は416㎏になっていました。2着にでも入って、無理してオークスでも出ていたら、競走馬として終わっていたかもしれません。
一息入れた前走は馬体重を20㎏増やし、小倉とは言え1800mを1:44.9で快勝しました。中4周でここです。
権利を取るためにルメール騎手まで配し、ここは万全でしょう。そろそろルメール騎手のサマーバケーションは終わって欲しいと思います。
フィオリキアリ
キズナ×Successful Appeal産駒です。In reality系は馴染みがないのですが、2勝してアネモネ賞でも2着してクラシック2戦は7着、14着でした。
新馬からオークスまで8戦し、馬体重16㎏減らしたので休養後、小倉の2勝クラスで番手から抜け出す安定の競馬でした。馬体も20㎏戻していましたので、ここでも一度叩かれて、実績からも有力でしょう。
ラインオブダンス
ハーツクライ×エルコンドルパサー産駒です。更に母方も重厚な血脈が並び、筋が通っています。
アルテミスS以降休養を余儀なくされ、休み明け2戦目の小倉で勝利し、どうにかここに間に合いました。距離伸びて悪いわけもなく、時計が掛かればあっと言わせるかもしれません。
リアアメリア
ディープ×Unbridled’s Song系Rockport Harbor産駒です。母方はMr. Prospector系を父母に持つスピード型で、そのスピードを末脚に活かす競馬をしています。
しかし、マイルでの全体時計が上がると苦戦しました。オークスでは直線で末脚に賭け、届きませんでしたが4着でした。今回はコーナー4回の中京2000mです。オークスのように直線で勝負をしてどこまででしょう。早めに動いて抜け出すようなら成長といえるし、トライアルに強い中内田厩舎でもあり、この馬の取捨が大きなポイントになると思います。
リリーピュアハート
ディープ×Galileo産駒です。ディープ産駒でありながらGalileoの重さがあり、忘れな草賞からも2000mでも短い観があります。
ここでも良馬場ではスピード・鋭さが足りないと思いますが、雨が降って時計が掛かるようなら浮上するでしょう。
今のところ…
登録馬19頭の内、ディープインパクト産駒5頭、キズナ産駒4頭と半分を占めています。決め手が活きる阪神1800mからコーナー4回の中京になってレースセンスが求められます。
また、紫苑Sでは春からの勢力であるマルターズディオサが勝ちました。ここも春の勢力と新しい勢力との争いが面白いところです。
また、あくまでもトライアルなので、本番の秋華賞に向けて、出走権を取りに来る馬は仕上げてくるし、賞金があり出走権のある馬は本番に向けて余裕をもって臨むと思われます。
血統からはフアナに魅力を感じています。後はデゼルの末脚でしょうか、リアアメリアよりデゼルの方がこの距離では上かなと思います。
クラバシュドールはチューリップ賞2着の実績がありますが、まだ1勝馬です。コーナー4回の中京はプラスではないと思いますがどこまでこれるか。
中間の雨で時計が掛かるようならラインオブダンスに魅力を感じます。
では週末に。
コメント