桜花賞のポイントを考えます

レース展望

桜花賞

【レースの特徴】

【レース・血統傾向】

昨年の高速馬場による1:31.1は例外ですが、今週は天気が安定していますので良馬場の標準タイムである1:33秒前後のそれなりの時計が必要になりそうです。

ただ、芝での逃げ馬がいませんので、後傾ラップになるか、いわゆるテレビ馬が出てきて前傾ラップになるか展開予想が難しそうです。

レッツゴードンキの年のようなこと(スローで後続を離して逃げられた)はないと思いますが、何が行くか見ものです。

血統的にはディープ産駒が過去5年で昨年2着サトノレイナス、20年3着スマイルカナ、19年優勝グランアレグリアといます。

今年は有力馬はいませんが、孫になるとキズナ、シルバーステート、ディーマジェスティ、ミッキーアイルの産駒に有力馬がいますね。

一方で、相性が良いのがダイワメジャー産駒ですが、今年は参加はありません。

ただダイワメジャー産駒が活躍する傾向から、パワー・底力のあるスピード血統構成が狙いです。

【トライアルレースの検証】

昨年の1、2着は阪神JFからの直行でした。ただ、やはりトラアイルの本流はチューリップ賞です。

阪神JFの1、3、4着がチューリップ賞を叩きました。阪神JF2着のラブリイユアアイズは馬体重を10㎏減らしての力走だったので、直行は必然と言えます。

結果は以下の通りです。

  • サークルオブライフ 1着→3着 馬体重-2㎏
  • ウォーターナビレラ 3着→5着 馬体重+8㎏
  • ナミュール     4着→1着 馬体重±0㎏

サークルオブライフはトライアルで前に行ってみたのだと思います。結果思ったほど伸びず3着でした。馬体重に余裕があったわけでもなく、中4週で再輸送です。国枝厩舎なら大丈夫だと思いますが、気にはなります。

ナミュールは大きく出遅れた阪神JFで4着でしたが、チューリップ賞では出て、中団から豪快な差し脚で勝ち切れました。阪神JF時は10㎏減、チューリップ賞では増減なしと勝負気配でした。

ウォーターナビレラは阪神JFでは直線で我慢が効かずゴール前2頭に交わされ、内からナミュールに迫られての3着でした。チューリップ賞では+8㎏で好スタートから抑えて、4コーナー手前でも抑えたことで進路を取れず、内に入ろうと思ったら、すでにピンハイに入られて万事休すでした。馬体もレースぶりもトライアル仕様でしたので、本番への上り目は一番あり、好走可能でしょう。

クイーンカップからは過去クロノジェネシスが3着に入っていますが、プレサージュリフトは相当強い勝ち方だったので面白い存在です。馬体重も+12㎏だったので、中7週と条件は良いと思います。

フィリーズレビューは17年1着レーヌミノルくらいで、かつての唯一のトライアルにしては縁は薄いと言えるでしょう。ナムラクレアはトライアル仕様で2着、勝ったのは未勝利で3回2着を続けて、ようやく6戦目で勝利したサブプライムアンテムでした。やや出遅れ気味で後方から直線内目で上手く進路が取れて抜けてきました。それまでの勝ちみの遅さが嘘のような差し脚でした。

エルフィンSは一昨年の3冠馬デアリングタクトが通ったローテーションです。アルーリングウエイは3戦2勝2着1回で負けたのはシンザン記念馬マテンロウオリオンに僅差の負けだけなので底を見せていないので、不気味な存在です。

【有力馬】

【サークルオブライフ】

血統的には距離が伸びても良いですのですが、阪神JFを制しましたので、ここを勝てば3冠(阪神JF含めて4冠)の可能性もあります。

とは言え、祖母はタイキシャトル×Storm Catなのでマイルでも対応できているのでしょう。

前走仕上がっていましたが、行って伸びきれなかったので、今回は抑えて末を活かす戦法になるでしょう。

やはりミルコには外差しが似合います。

【ナミュール】

ハービンジャー産駒ですが母父ダイワメジャーで曾祖母が桜花賞馬キョウエイマーチです。底力は認められるものの、あの切れはどこからきているのかなとさえ思います。

チューリップ賞では阪神JFでの出遅れによる4着でしたが、能力を発揮できれば世代最強の一角であることを証明しました。

馬体重に懸念がありますが阪神JF時が中2週で、今回は中4週ありますので悪くはないでしょう。

武史君はゲートを出ることだけに集中してほしいです。

【ウォーターナビレラ】

シルバーステート産駒です。マイルよりも底力勝負の1400mかもう少し長い1800m以上に合いそうで、スピードと決め手のバランスが求められるマイルでは、何か足りないと血統からも実績からもうかがえます。

ただ、こちらは豊君の技術もあると思いますが、スタートが天才的に良く、前走は抑えすぎてしまい、内目で進路を失ってしまいました。

これは、あくまでもトライアル仕様の乗り方でした。レースぶりに大崩れはなく、掲示板には載るでしょうが馬券圏内に入るかでしょう。

【プレサージュリフト】

母シュプリームギフトはディープ産駒ですが、父母ミスプロ系でかスプリンターでした。

父マクフィの異父姉オールアットワンスはアイビスサマーダッシュを制しています。

いかにも直線の長いコースで決め手を発揮できる血統ですが、距離的な限界はありそうです。

府中でのパフォーマンスを阪神でも発揮できるかですが、ワンターンの直線の長いコースである点は共通点ですが、①右回り、②府中より芝が重め、③長距離輸送の3点を克服する必要があります。

【ラブリイユアアイズ】

阪神JFで2着に入った力は無視できません。特にゴール前ウォーターナビレラを競り落とした力は底力を見せました。

課題は馬体で阪神JFまでの4戦で20㎏減らして428㎏でギリギリだったと思います。

父ロゴタイプはキズナ、エピファネイアと同期の皐月賞、朝日FS馬です、種牡馬成績は水をあけられた観はありますが、中距離向きのスピードと底力のバランスがとれていますので、産駒は少ないのですが注目しています。

【ピンハイ】

ミッキーアイル×ジャングルポケット産駒でスピードと底力のバランスがとれていて、前走は1番枠から内ぴったりを回っての2着は、進路が確保できた幸運があったにせよ立派でした。

課題は馬体重で小柄な馬体で前走は-6㎏で414㎏でした。仕上がった馬体で激走して、中4週で馬体が保てるかどうかです。

【アルーリングウエイ】

ジャスタウエイ×フレンチデピュティ産駒でパワー型マイラー血統と言えるでしょう。祖母がミスプロの25%と一本調子のスピードを持っていて母はスプリンターでした。番手から抜け出す競馬をしていますが、逃げた方が力が出るかも知れません。

【ライラック】

祖母ブルーリッジリバーはフジキセキ産駒でライラックが制した前走フェアリーS2着、桜花賞2着しています。

ライラックの父はオルフェーブルで母父キングカメハメハですから、均してパワー型マイラーと言えるでしょう。

オルフェーブル産駒なので安定感はありません。あと、デビューから-14㎏と馬体を減らしていて、前走が420㎏でした。中12週とあいていますが、今度は輸送があるので、克服できるか、レース前にも大きな関門があります。

【今のところ】

やはり、阪神JFの結果重視で、サークルオブライフ、ウォーターナビレラ、ナミュールが中心で、どれが先着するかでしょう。

ゲートと馬体重と2課題あるナミュールが最も強いと言えます。2週続けてG1で1番人気を飛ばしている武史君はここは汚名挽回の好機です。

阪神JFで勝っているサークルオブライフは前走案外でしたが、国枝マジックがあります。

ウォーターナビレラの前走はトライアル仕様の馬体、乗り方でした。上り目が最もあるのはこの馬ですが、マイルで勝ち切れるイメージがわきません。ただ、複勝・ワイドで勝負する気はあります。

クイーンカップで強烈な勝ち方をしたプレサージュリフト、エルフィンSのアルーリングウエイは底を見せていません。

馬体が戻ればラブリイユアアイズまで。

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