中山記念を展望します

レース展望

競馬のレースから季節感を獲得している私にとって、中山記念は春の訪れを感じさせてくれるのです。

ただ、今年はかなり暖かい日があり、すでに春を予感させていますが、競馬はこれから春のG1に向けたトライアルレースが続き、本格的な春競馬の開幕となります。

例年ですとG1ホースやクラシックを賑わせたスターホースの出走がありますが、その点、今年はレベルが低いのが残念です。

個人的にはサリオスにはここを使って欲しかった。

過去5年の結果

まずは過去5年の結果から見てみますです。

馬場勝馬騎手母父斤量タイム通過2着馬3着馬
2020ダノンキングリー横山ディープインパクトStorm Cat561:46.33-3-3-3ラッキーライラックソウルスターリング
2019ウインブライト松岡ステイゴールドアドマイヤコジーン571:45.54-4-4-4ラッキーライラックステルヴィオ
2018ウインブライト松岡ステイゴールドアドマイヤコジーン561:47.64-4-4-3アエロリットマルターズアポジー
2017ネオリアリズムM.デムーロネオユニヴァースMeadowlake571:47.63-2-2-3サクラアンプルールロゴタイプ
2016ドゥラメンテM.デムーロキングカメハメハサンデーサイレンス571:45.95-5-5-4アンビシャスリアルスティール

中山記念は中山の小回りを1周するレースで、リピーターの多いレースです。古くはヤマブキオー(パーソロン産駒)、近年では中山・香港の鬼ウインブライトがいます。

また、先行力か器用な差し脚が不可欠で、苦手の右回りでアエロリットが2着したり、過去5年の勝馬も、皆4角4番手以内です。

強い牝馬ですが、2015年ヌーヴォレコルトが内から差し切っていますし、勝てないまでも、引退したラッキーライラックが2年連続して2着しています。

各馬診断

バビット

【血統】 ナカヤマフェスタ×タイキシャトル産駒です。祖母側がスタミナがあるので、距離も持つと思いましたが、菊花賞、有馬記念は惨敗でした。

改めてBMSタイキシャトルの影響が濃いのかもしれまず、真価が問われるレースになりました。

【距離】→ 勝利距離が1800~2200mです。さすがにマイル向きのスピードがあるとは思えませんので、1800mは下限の距離でラジオNIKKEI賞で圧勝している距離です。

【ローテ】→ 秋3戦を消化し、順調に使われています。菊花賞で体重が減ったので、その反動が前走あったのかもしれませんので、そのへんも解消されてくると思います。

【その他】→ 内田騎手とのコンビが定着しています。今のところ逃げる競馬が合っていますので、騎手の顔でハナに立って、後はペース次第でしょう。

ヒシイグアス

【血統】 ハーツクライ×Bernstein(Storm Cat系)産駒です。ハーツクライ系マイラーというよりも中距離馬にでています。マイラーとなると大成できないので1800~2000mのみを使っているのはあくまでもハーツクライの血を活かすということでしょう。

【距離】→ 3連勝で金杯を制しました。2000mは3戦3勝ですが1800mは1.3.0.2です。勝ち切れない点が気がかりです。

【ローテ】↗︎ 長期休養明け3戦目で、ここは万全です。後は相手関係でしょう。

【その他】→ こちらも松山君とのコンビが定着しています。2㎏増となりますが、相手強化とも言えず、まだ行けそうです。

ケイデンスコール

【血統】 ロードカナロア×ハーツクライ産駒です。ロードカナロア産駒ですが母方が完全な中距離系なので、間を取ってマイル向きになっています。G3を2勝し、G1で2着していることから、このメンバーでは格上的な存在といえるでしょう。

祖母側からG2に強い傾向を引き継げていれば面白い存在です。

【距離】→ 今回の距離1800mですが、毎日杯で0.2差4着があり、1400mでは忙しすぎたので、この距離でも。

【ローテ】→ 順調に使われていると言えます。

【その他】→ 前走少し強引なところがあった岩田君です。今回も開幕週の内をつく騎乗になるかと思います。あまり調子に乗らない方が良いと思います。

また、前走と同斤は有利ですね。

クラージュゲリエ

【血統】 キングカメハメハ×タニノギムレット産駒です。祖母フェアリードールからはトゥザヴィクトリーをはじめ重賞勝ち馬を多く輩出しています。

【距離】→ 血統的には2000mは欲しいところで、1800mはこの馬には忙しそうです。札幌2歳Sと共同通信杯で3着と実績はあります。時計が掛からないと苦しいと思います。

【ローテ】→ 2度の長期休養明け4戦目になります。前走から中5週はやや不安ですが、問題ない範囲内でもあります。

【その他】↗︎ ルメール騎手に乗り替わるのはプラス材料です。賞金を稼いで大阪杯に行きたいところですので、勝負気配があります。ただ、中山1800mに合うかだけですね。

パンサラッサ

【血統】 ロードカナロア×モンジュー産駒です。現在最も活力のある日本のスピード血統であるカナロアと、重~いモンジューで足して2で割ったような馬で、スピード、スタミナ共に日本の馬場では中途半端な気がします。

母方の影響からスピード決着よりも、やや時計が掛かった方は良いと思います。

【距離】↘︎ 2勝はすべて2000mで、ラジオNIKKEI賞ではバビットから離された2着から、1800mはあまり向いているとは思えません。時計が掛からないと苦しいでしょうか。

【ローテ】→ 昨年の秋は4戦して、年明け小倉で2着して、中2週になります。使い詰め観はありますが、タフそうなのでここまでは。

【その他】→ 三浦君がバビットに絡んでいくとは思えませんので、バビットに絡む馬がいたとしてもこの馬ではないでしょう。

コスモカレンドゥラ

【血統】 ノヴェリスト×アグネスタキオン産駒です。祖母ミルレーサーはフジキセキの母で短距離系です。これに短めの中距離系アグネスタキオンとの仔が母ですから、ノヴェリストと合わせて2000m前後が適距離でしょう。

【距離】→ 3勝クラスを中山1800mで勝って、オープン入りしました。ほぼ1800~2000mでしか良績をあげていない点で適距離と言えますが、こちらも1800mにおけるスピードが足りないかもしれません。

【ローテ】→ 昨夏から7戦と使い詰めで来ています。前走ようやくオープン暮らしで馬券になった小倉から中2週でそろそろ疲れが出るかも知れません。

【その他】→ 格的にはG2では苦しいですが、以外とメンバーレベルが低く、3着なら。

今のところ…

内田バビットに絡む馬・騎手がいるかです。開幕週でもありますし、単騎で行ければ有利であることは間違いありません。

東西の金杯勝馬が出てきますが、馬券的に面白いのはケイデンスコールで前走のように、内枠引けば内でじっとして直線内を突く騎手ですので面白い。

ヒシイグアスはここを勝てば大阪杯の候補に名乗りをあげられますが、どうでしょうか。

コメント