【ポイントの整理】
【レースの特徴】
世界的に廃れつつある3000m級のG1レースで、日本でも近年春のクラシックで勝ち負けした馬が出てこない傾向にありましたが、今年は皐月賞、ダービーを1、2着で分け合った⑭ソールオリエンスと⑦タスティエーラの他、両レースの3着だった⑮ファントムシーフと⑫ハーツコンチェルトも出走とします。
そして上り馬とも言える神戸新聞杯の1、2着⑪サトノグランツ、サヴォーナにダービー5着から新潟記念を制した⑨ノッキングポイント、4連勝中の⑰ドゥレッツァとほぼ3歳有力馬勢揃いのレースになりました。
せっかくのクラシックなのでこうありたいですね。
【馬場・トラックバイアス】
土曜日は良馬場でスタート、その後降る予報はありませんので。馬場は良馬場で行われそうです。
今週もAコース使用です、そろそろ外からの差しも決まっても良いかもしれません。秋華賞のマスクドディーヴァの脚は凄い脚でしたし、土曜10R2勝クラスの2400mは大外一気が決まっています。
菊花賞は、3角手前の坂の途中から発走し、1周2000m走ってからよーいドンとなるレースです。
スタミナ自慢は坂の手前から5F、そうでない馬は坂上から4Fの下りと平坦な直線勝負になります。
昨年のアスクビクターモアは早い流れのまま、早くから仕掛けて直線先頭、ギリギリ粘りこみました。典型的なステイヤーの勝ちパターンレ-スでした。それだけに、力を使い果たし、その後の成長が止まってしまったかもしれません。
【枠順・展開】
逃げるのは3枠2頭のどちらかでしょう。普通なら矢作厩舎-坂井瑠星コンビの⑥リビアングラスですが、⑤パクスオトマニカも逃げてしか好走例が無いので譲らないかもしれません。
2枠2頭に最内の典さん①トップナイフ、4枠2頭も先行したい。
⑬ナイトインロンドン、⑮ファントムシーフも外々回されないように、早めに内に潜りたいでしょう。
⑭ソールオリエンスはライバル⑦タスティエーラを見ながら進めるでしょう。
前2頭が競り合っても、3番手以降は離れますので、馬群はスロー。前半5Fは60秒位、通常次の5Fはカーブのきつい1、2コーナーを通りますので63秒位に弛み、坂手前からのラスト5F勝負になります。
いくら直線に坂が無いと言ってもラスト3Fのレースラップは35~36秒ほどになりますが、フィエールマンが勝った年はドスローな上にペースが上がったのがラスト2Fと言うことで34.2になりましたが、今年はそんなことはないでしょう。
上り3Fの時計はあくまで、どこからペースが上がった(1F12秒未満)かによります。
【まとめ】
欧州の中長距離血統が複数入っているステイヤー血統では現在の改修後の馬場では、当日雨が降り続けない限り重い血統で、だからと言ってマイラー血統では厳しく、父父、父母、母父、母母最低一筋は中長距離血統は必要で、上りの早さから一筋はスピード血統が必要になります。
また、G1ではローテーションを重視しているので、⑦タスティエーラはダービーからの直行です。調教技術が向上し、休み明けでも走る馬がかなり増えましたが、長距離の休み明けは疑問が残ります。
知る限り、最も前走から間隔があいた勝馬はフィエールマンでラジオNIKKEI賞以来の4か月です。しかもスローの上り競馬だったし、2着との着差はハナでした。
やはり2トライアルレース出走馬が有利と見ます。
【予想】
◎⑫ハーツコンチェルト
距離◎ コース〇 騎手〇 調教→
父ハーツクライは長距離も向くが、意外とこれまで菊花賞には縁がなかった。しかし、徐々に成長が早くなっていますので、そろそろ結果が出るか。
同馬は、追走力がイマイチですが、そこは典型的なステイヤータイプと見ます。しかも、早い脚を長く使える点がとても良い。
ダービーも出遅れて、ほぼ最後方から、向こう正面で上がっていき、6番手で3、4コーナーを回り、あわやの3着でした。
松山君には2週目の坂下から行ってもらいたい。勢いをつけて坂を下れば勝つチャンスがある。
◎⑭ソールオリエンス
距離◎ コース〇 騎手〇 調教↗
父はキタサンブラック、母父Motivatorの父はモンジュー。モンジューはドロドロの凱旋門賞を制した種牡馬でスタミナが豊富で、日本向きの早い脚がない。ただ、母父がミスプロ系でスピードを補佐している。(「モンジュー(Montjeu)の活かし方」も参照願います)
祖母も母父レインボークエストですが、昨年の菊花賞馬アスクビクターモアのBMSでもあります。こちらも重すぎないように母父デインヒルです。まさに菊花賞向けの母と言えるでしょう。
死角は、武史君で、馬の力を過信しすぎで外へ膨らませ過ぎる。結果的に大外を回るのは仕方ないがもう少しうまく回って欲しい。
〇⑮ファントムシーフ
距離〇 コース〇 騎手◎ 調教→
キングジョージを勝ったハービンジャー産駒で、母父もEl Prado系なので距離・スタミナは十分でしょう。
先行して抜け出し持たせる競馬に向きます。5枠以内なら本命にしようと思っていましたが、15番枠になってしまい、先行馬には不利です。
それでも、菊花賞男が継続して乗りますし、今回は目標にはなりませんので2着ならあるのではないかと見ました
☆⑪サトノグランツ
距離〇 コース◎ 騎手〇 調教↗
神戸新聞杯の勝馬と言うだけで候補ではあります。これでかつての秋のトライアルだった京都・神戸両新聞杯を制しました。
父は菊花賞馬サトノダイヤモンドですし、母父はデインヒル系で、ステイヤーとは言えないけど、この位の血統でも十分戦えます。
ロンスパになるとどうか。川田君は不思議と長距離ダメなので…。
△⑦タスティエーラ
タスティエーラはG1はローテ重視(それで、フィエールマンを消した過去あり)、初輸送、名手だけどテンノリ、前進気勢の強い追い切りで、評価を下げた。
–
4連勝中ドゥレッツァはその能力は買うし、ルメール騎手ですが、大外枠ですし、さすがに無理。
【買い目】
馬連 ⑫-⑭本線の⑫-⑪、⑮が抑えの3点
ワイド ⑫-⑭、⑮の2点を少々
3連複 ⑫-⑭-⑦、⑪、⑮の3点
3連単 ⑫→⑪、⑭、⑮→⑦、⑪、⑭、⑮の9点に⑭→⑫→⑦、⑪、⑮の3点
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