京成杯AHを展望します

レース展望

開幕週の名物ハンデG3です。マイルの日本レコードはいつもこのレースからと言ってよいと思います。

過去10年の結果

馬場勝馬斤量タイム通過ペース母父
2019トロワゼトワル521:30.31-1-144.2-46.1ロードカナロアハーツクライ
2018ミッキーグローリー551:32.410-9-846.9-45.5ディープインパクトホワイトマズル
2017グランシルク561:31.68-9-745.8-45.8ステイゴールドDynaformer
2016ロードクエスト551:33.012-10-646.4-46.8マツリダゴッホチーフベアハート
2015フラアンジェリコ531:33.315-15-1547.0-46.3ネオユニヴァースジャッジアンジェルーチ
2014クラレント581:33.32-248.0-45.3ダンスインザダークダンシングブレーヴ
2013エクセラントカーヴ521:31.86-5-445.2-46.6ダイワメジャーA P. Indy
2012レオアクティブ541:30.712-12-1045.1-45.6アドマイヤムーンオペラハウス
2011フィフスペトル571:31.96-7-745.1-46.8キングカメハメハBahri
2010ファイヤーフロート551:32.82-2-247.1-45.7スペシャルウィークタバスコキャット
※2014年は新潟開催

全馬がゴール前で横一線になるよう付けられたハンデ競走なので予想は難しいです。2010年のファイヤースロートの年ぐらいしか当たった記憶がありません。

2015年フラアンジェリコの勝ったレースでは本当にゴール前横一線に見えました。ぜひ見てください。

去年は口をあんぐりあけたまま終わってしまいました。典さんの独り舞台でした。

因みに過去10年で典さんと田辺君が3勝ずつあげています。田辺君乗れてないのですが、そろそろ中山開催で輝きを取り戻してほしいと思います。

軽いスピード型血統が有利かと思いきや、スピード×スタミナ・底力系が来ています。馬場は早くても基本的にペースが速く追走も大変でラストの坂でスタミナが必要になってくるのでしょう。また、外回りなのでロングスパートになっているとも言えます。

各馬診断

アストラエンブレム

息の長い馬で休養をはさみながらもう7歳になります。復調気配でしたが一息入れた前走は良いところがありませんでした。

ダイワメジャー産駒でBMSウォーエンブレム産駒のブラックエンブレムが母なので、ブライトエンブレムやウィクトーリアが兄妹です。早い脚がないのでここでは勝つまではいかないでしょうが、上りが掛かれば叩き2戦目で伸びてくるかと思います。雨も得意なので週末の雨次第では有力候補になります。

アフランシール

ハーツクライ産駒でサクラバクシンオーがBMSですが、更に母方を見るとUnbridledで祖母の血統構成がUnbridled’s Songにそっくりで、日米のスピード血統の融合とともに、産駒は差し・まくり(ブランボヌール、エントシャイデン)か逃げるか(ビアンフェ)で、一本調子の傾向を受け継いでいます。

ハーツクライ産駒ですが1400mに実績がありスピードがありますのでここもハイペースから差し比べになればハーツの底力が活きるかもしれません。

アンドラステ

オルフェーブル産駒で母父はRoberto系のDynaformerです。前走関屋記念でもどうして平坦のマイル?なのと思ってたら、しぶとく3着でした。

マイル向きとは思えないことには変わりはありませんので、開幕週の中山では買えません。前走同様雨で馬場が渋れば馬券圏内に入れる可能性は残されます。

エントシャイデン

前述したアフランシールの兄になります。ペースさえ流れれば必ず伸びてきますが、いかんせん使い詰めで上り目はないと思います。

シゲルピンクダイヤ

ダイワメジャー産駒で差し脚が武器です。ダイワメジャー産駒はコパノリチャードやメジャーエンブレムのように先行できる産駒なら大成できる可能性がありますが、差し馬は今一つ大成しませんが桜花賞2着なら最上級でしょう。

追い込み脚質でゴール前でようやく画面に映ってくるような馬なので、ベストはやはり阪神マイルで、こちらも開幕週向きではありません。

スイープセレリタス

血統上の穴はこの馬だと思います。

ハーツ産駒の牝馬で、名牝スイープトウショウの仔です。名牝の産駒は必ずしも走りませんが、1400mで切れる差し脚は開幕週向きに思えます。

前走なぜ1200mを使ったのか不思議ですが、ここは人気が落ちて改めて狙う手もあると思います。

スマイルカナ

ディープ産駒ですが、母父がミスプロ系でダンチヒやStorm Catと言ったNorthern Dancer系のスピード系も入っています。レース振りは一本調子のスピード型で、ディープ産駒らしくないと言えます。

ここは次のトロワゼトワルとの兼ね合いが鍵となります。トロワゼトワルが離して逃げて、馬群の前に出て2番手追走であれば、いわゆる「イッタイッタ」の可能性もあるかと思います。

古馬混合のリステッド競走に勝っているのに、52kgは恵まれました。

トロワゼトワル

ロードカナロア産駒でBMSがハーツクライで祖母はアメリカからですが日本に古くからなじむ深いCaro系です。

父から譲り受けたスピードで行くだけ行って、ハーツの底力で粘りきる潔いレース振りは個人的に好感度のある馬です。

ここのところ三浦くんの上品な逃げでしたが、今回は去年同様、典さんの思い切った逃げが期待出来そうです。昨年の驚異的なレコードは典さんが乗ったことで生まれたものだと思います。去年に比べて3kg増の55kgは決して有利ではありませんが、どんな競馬を見せてくれるのか楽しみです。

ポンセルヴィーソ

ダイワメジャー産駒でBMSがサクラローレルでそこそこの先行力があり、母系のスタミナで粘るレースを得意としていて、マイルより1400mにより良績があるのは頷けるところです。

従って、開幕週の競馬には向かないでしょう。ただ、オーバーペースの中、後ろの馬たちが追走に手間取り、上がりが掛かるようなら、3着があるかも知れません。

メイケイダイハード

中京記念300万馬券の主役ですね。

アメリカのダンチヒ系ですが母型にロベルト系も入っている自力型マイラーです。

こちらも上がりがある程度かかる競馬にならないと出番がなく、開幕週の競馬向きではありません。

ラセット

遠いミスプロ系というかDubawi系モンテロッソ産駒で、しぶといスピードがあり、母系からも差し馬として息の長い競走キャリアを持つものと思います。

差し脚に優れていて、前走も上がり最速で追い込んで、300万馬券の片棒を担ぎました。

ここもハイペース必至で、追い込んで上位に来れるかもしれません。

祖母がトニービン×ノーザンテーストなので、長く活躍できるのではないかと思います。

ルフトシュトローム

キンシャサノキセキ産駒でBMSがキングカメハメハですがさらに母型がデインヒルとディープインパクトの母であるウインドインハーヘアと血統としては能力の裏付けは十分です。

中山マイルは3戦3勝です。後は、古馬相手にどこまでやれるか正念場と言えるでしょう。

今のところ…

やはりトロワゼトワル・典さんの逃げに期待したいと思います。負かすとしたら番手ですがスマイルカナとの「イッタイッタ」が本線です。

早い足がある馬が見当たらないので、前が捕まっても捕まらなくても混戦です。

穴はスイープセレリタスの差し脚が最も切れそうで期待したい。

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