今年は3強の様相を呈していますが、そうでしょうかね。
他にも血統的に魅力のある馬がいますので紹介していきたいと思います。
過去5年の結果
まずは過去5年の結果から見てみますです。
年 | 馬場 | 勝馬 | 父 | 母父 | 斤量 | タイム | 通過 | ペース | 2着馬 | 3着馬 |
2019 | 良 | レシステンシア | ダイワメジャー | Lizard Island(デインヒル系) | 54 | 1:32.7 | 1-1 | 45.5-47.2 | マルターズディオサ | クラヴァシュドール |
2018 | 良 | ダノンファンタジー | ディープインパクト | Not for Sale(Caro系) | 54 | 1:34.1 | 15-16 | 47.0-47.1 | クロノジェネシス | ビーチサンバ |
2017 | 良 | ラッキーライラック | オルフェーヴル | Flower Alley(Mr. Prospector 系) | 54 | 1:34.3 | 8-8 | 47.7-46.6 | リリーノーブル | マウレア |
2016 | 良 | ソウルスターリング | Frankel | Monsun | 54 | 1:34.0 | 3-4 | 46.7-47.3 | リスグラシュー | レーヌミノル |
2015 | 良 | メジャーエンブレム | ダイワメジャー | オペラハウス | 54 | 1:34.5 | 2-1 | 46.9-47.6 | ウインファビラス | ブランボヌール |
血統的には庭であるはずのディープ産駒の勝ちが1頭、3着2頭と苦戦しています。
昨年を除けば1:34秒台で、今年は連続開催となっていますので、同様に1:34台半ばあたりの決着ではないかと思います。
結構地力型のマイラーの活躍が目立ち、軽いタイプは苦戦しそう。
特に前傾ラップの際は先行する地力型マイラーが勝っています。
各馬診断
ソダシ
クロフネ×キングカメハメハ産駒です。母ブチコはダートの1800mを4勝しましたが、この一族自体ダートの1800mを得意にしています。
【距離】→ マイルにおける決め手に不安がありますが、前走のように、展開によっては先行押し切りが決まる可能性はあります。
【コース】↗ 阪神連続開催により、時計が掛かる馬場になることは、地力型先行馬としてプラスに働くでしょう。
【ローテ】↗ タフな血統なので7月からの半年間で4戦目は悪くありません。札幌2歳Sがタフな競馬だったので、前走が心配されましたが杞憂に終わりました。前走はスローからの上りの勝負だったのでダメージも少なくなく、今後も1度叩いて、桜花賞-オークスという王道ローテで行けると思います。
【運】↗ 北海道デビューはこの一族としては当然ですが能力で札幌2歳Sも制しました。前走府中のマイルはソダシにとって決め手が求められる合わない条件でしたが、スローに流れ、強敵ククナに不利が重なったことで、奇麗な勝ち方をしました。
毛色からもスター性があり、能力はもちろん、ここも相手と、連続開催で時計が掛かり気味の馬場になることが約束されており、運の強さを感じさせます。
メイケイエール
ミッキーアイル✖️ハービンジャー産駒です。毛色は父方の鹿毛ですが、母シロインジャーはシラユキヒメの孫で、ブチコーソダシとは近親となります。
また、サンデーサイレンスの血量が18.75%になっています。今後いろんな形で増えていきそうです。
とにかく、まともに走っていないのに、勝ち続けています。レース振りも大雑把ですが、だからこそ底知れない能力を感じさせます。
【距離】↘️ 血統的にはマイルは合っていますが、これまで流れても口を割って掛かるレース振りから、距離延長は疑問が残ります。こういった気性の激しさは一朝一夕では直すことは難しいので、今回も掛かると思います。
【コース】→ 前走より時計が掛かる馬場になっています。前走は好時計勝ちですが、スピードのある地力型なのでより向くと思います。
【ローテ】→ 馬体重の微減が続いており、タフとは言えませんがギリセーフでしょう。むしろ、この後が難しいかと思います。
掛かって行ってしまう展開が怖いです。逃げ切る能力を持っていますが、暴走にもつながりかねません。豊君に期待するしかないですね。
サトノレイナス
ディープインパクト×Not for Sale (Caro系) 産駒です。サトノフラッグの全妹になります。また、同じような配合にダノンファンタジーがいて、このレースに合っているのかもしれません。
前の2頭が重賞を2勝ずつしているのに対し、サトノレイナスは新馬-500万を連勝していますが、実績は劣ります。また、スタートに不安があります。
ただ、ディープ産駒らしい末脚を持っていてルメール騎手がエスコートします。
【距離】↗ 兄は2000m級のレースで好走していますが、血統的にはNot for Saleは短距離・マイラーですのでマイル向きです。
【コース】→ 中山の短い直線よりも、スタートに不安があるので直線の長い阪神マイルはベストとも言える舞台です。
【ローテ】→ ゆったりとしたローテで好感が持てます。
ゲート難があるので、あまり離されすぎると、前にいる有力馬は止まり難いので、届くかどうかですが、ジョッキーは最高です。
エイシンヒテン
エイシンヒカリ×エイシンワシントン産駒です。エイシン一族で固めた血統でサンデーサイレンスの25%と強いインブリードです。
前走は400mの距離延長が心配され、人気はありませんでしたが、スローで逃げて逃げ切りました。
【距離】→ 現代のニックスであるディープ×Storm Catで海外でG1を2勝したエイシンヒカリですが、種牡馬としても期待できそうです。母方は短距離系の父にサンデーサイレンスなのでマイル向きではあります。父を彷彿させる逃げに転じてから2連勝でギリギリここに間に合いました。
【コース】→ 一本調子の逃げ馬ではなく、溜め逃げが利くタイプなのでコースは関係なく展開がポイントになると思います。
【ローテ】↘️ 初勝利まで4戦を要しましたので、ギリギリ間に合いましたが前々走からは間隔を取れていますし、前走はスローからの上りの勝負だったので余力は残っているかと思います。
騎手は逃げ上手の松若君に替わるのは良いとは思いますが、これまで5人の騎手が乗っており、松若君が6人目になります。うーん。
インフィナイト
モーリス×アグネスデジタル産駒です。兄にブラックスピネルがいます。モーリスは血統的にはマイラーとは言えませんが母方はパワー型マイラーなので時計が掛かる馬場が得意で、2戦連続不良馬場で好走しています。良馬場での能力は測れませんが、もう少し距離があった方が良く見えます。
こちらも、サンデーサイレンスの18.75%です。それに四白ですね。
【距離】↘️ 母は4勝中3勝がワンターンの1800mでした。モーリスはマイルも走る中距離馬でしたのでもう少し距離があった方が良いと思います。良馬場のマイルでは厳しいものがあります。
【コース】→ ベストは札幌ですが、阪神の2開催目は中央場所では最も最適かと思います。
【ローテ】↗ 2か月に1度のゆったりしたローテは好感を持てます。
シゲルピンクルビー
モーリス×High Chaparral(Sadler’s Wells系)産駒です。名前の通りシゲルピンクダイヤの妹になります。姉を彷彿させる末脚で新馬を勝ちました。
【距離】↗ 母方はバリバリの欧州中距離系ですので、もともとは中距離系で、父によっては中長距離系になりそうな血統です。姉よりも距離は持つのではないかと思いますので、徐々に距離を伸ばしてもらいたいところです。
【コース】↗ 地力型なので、前走のスピード馬場よりも時計が掛かりだした現在の阪神の方が差しやすいと思います。
【ローテ】↘️ 新馬から中3週なので厳しいものがあります。馬格は十分にありますので調教次第と言うことでしょうか。
ジェラルディーナ
モーリス×ディープインパクト産駒です。名馬ジェンティルドンナの仔になりますが、ようやく3戦目で未勝利を勝ったばかりです。
ここまで目立ったレース振りでもないので、人気にもならないでしょうが厳しいでしょう。
ジェンティルドンナ、アパパネ、ウオッカ、ダイワスカーレットと、戦績から期待された繁殖牝馬としての活躍は今一つです。
現役時代ジェンティルドンナの陰に隠れていたヴィルシーナの方が良さそうです。
ポールネイロン
オルフェーブル×Dansili(デインヒル系)産駒です。
1400mを2連勝、しかも逃げ切りです。現在のところオルフェーブル産駒は牝馬の方に活躍馬が多いのですが同馬も面白い存在かと思います。
【距離】→ 母方はデインヒル系の父とミスプロ系Machavellian産駒です。エイシンヒテンとは違い一本調子の地力型の逃げのように思えます。
【コース】→ 結構逃げや番手から四角先頭型の馬が好走しているので、今回のメンバーの中ではソダシとこの馬がコース向きの有力な先行馬でしょう。
【ローテ】→ 1戦目と2戦目の間は詰まりましたがそこから十分に間隔を取っているので問題はないですが小柄な牝馬なので調教と馬体重を見たいと思います。
オパールムーン
ヴィクトワールピサ×マヤノトップガン産駒です。血統的には長い距離が向く配合ですが、中長距離系の小柄な牝馬は、1400mなどの非根幹距離でスピードの持続力がある場合があり、前走ファンタジーSでは追い込んで2着しました。
【距離】→ 本質的には重い血統ですが、小柄な牝馬に出て、息の長い末脚が使えるタイプ。マイルより1400か1800mの方がレースはしやすいと思います。
【コース】→ 今回も流れれば阪神の長い直線と急坂で末脚が活きると思います。
【ローテ】↗ 新馬勝利後、3か月あけた成果が出て、12㎏増で臨んだ前走は典さんの後方ポツンがハマり2着に入りました。そこから1か月と今回は詰まりますが、一叩きされた方が良い血統なので臨戦過程は理想的です。ここで、馬体重が大幅減となると今後の調整が難しくなりますが、430㎏台なら勝負にはなるでしょう。
今のところ…
3強はそれぞれ魅力がありますが、レース振りからメイケイエールがまともに走れば最も強いと思います。
ソダシは優等生で運の強さも感じますので、次点。
サトノレイナスはジョッキーに魅力はあるものの、兄同様G1ではパンチ不足に思えますが、距離はこのくらいが合う血統です。
逃げるポールネイロンと差すシゲルピンクルビーが穴です。
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