アイビスSDとクイーンSの展望

レース展望

アイビスSD

【レースの特徴】

夏の名物レースをとしてすっかり定着した日本唯一の直線重賞です。

また、外枠有利としてあまりにも有名なコースですが、造園課の技術をもってしても、偏った傾向が出てしまうんですね。

他の傾向も2点あります。

・牝馬 過去5年で毎年2頭馬券に絡んでいて4.3.3.ですので圧倒しています。

・重斤量は不利 57㎏以上で馬券に絡んだのは当レースのリピーター・ライオンボスのみです。牝馬の好走傾向はこの点でも有利なのかもしれません。

また、ペースですが、かつては緩・急・緩・急・緩なんてペース配分を言われていましたが、近年は2F目が最速で、そこからじわじわと遅くなっいくラップです。

サラブレットは個体差はありますが全力で走れるのは3Fで逃げ先行馬はラスト1Fでばてるので、そこに差し馬が馬群を縫って届くかと言うレースになっています。

いわゆるスピードで押し切った”イッタイッタ”は4年前と5年前にありましたが、以降3年で逃げ粘ったのは2年前のシンシティのみ、2番手で粘ったのも3年前のライオンボスのみです。

そして、この2年は2桁番手で通過した馬が2頭づつ4頭が馬券圏内で、そのうち3頭が3枠より内となっています。

今年はどうなるかわかりませんが、千直のトレンドに変化が見られます。

【馬場・トラックバイアス】

まさに、緑の絨毯、当レースを実施するには最高の舞台です。出来たら土曜日で最初の千直レースにしたらもっと面白いな。

ただ、外枠有利は変わらない。土曜の1勝クラスは勝ち時計55.1で、1、3着が7枠で2着は2枠だったが、早い時点で外に寄せながら先頭に立っていた。

⑤マウンテンムスメが韋駄天Sと同様のレースをして、どこまで粘れるか。

【枠順・展開】

逃げ馬は韋駄天Sで同じ枠から逃げた⑤マウンテンムスメと隣の④ジャスパークローネでしょうか、いつ走るかわからない⑰テイエムスパーダが行くかもしれません。ただ、牝馬で57㎏は厳しすぎる。

⑮モズメイメイのダッシュ力はそれほどでもないが、抜群のスタートがあるので先行グループ。

よどみのないペースで流れラスト1Fは粘る先行勢に外拉致沿いにいた追い込み勢が馬群を縫って伸びてくる。

【適性・条件の整理と有力馬】

1. 斤量は56㎏以下

2. 1.を含めて牝馬が有利

3. 追い込み馬は内枠でも勝ち負け可能、残り3Fまでに外拉致に一旦寄せれる馬・騎手

4. やはり全体的には外枠有利

5. 血統的にはキンカメ系を含むミスプロ系が強い、BMSでも良い

③ロードベイリーフ 2年続けて内枠から3着、57㎏は重いが昨年も同じ斤量で3着

④ジャスパークローネ 昨年夏の勢いがない。しかも58㎏は厳しい

⑤マウンテンムスメ 韋駄天Sと同じ枠で同じ競馬ができるかですが、今回は+3㎏が厳しい。菜七子騎手の結婚祝いと行きたいところですが、厳しいか。

⑧マイヨボア 昨年の稲妻Sで54㎏5番枠から後方に下げて外拉致に寄せて追い込み、54秒台で勝っています。開催が進んだのにアイビスSDより早い時計の勝利でした。当時から1㎏増、前走から2kg増ですが、ローテから上り目はありそう。

⑬チェイスザドリーム 前走韋駄天Sと同じ斤量で同じ枠。当然勝ち負けか。

⑮モズメイメイ 近走惨敗続きだったが、前走差して3着と新味を見せた。スタート良く、母父Frankelと底力もあるので、後は千直向きの絶対スピードがあるかでしょう。

⑰テイエムスパーダ 夏向きで昨年も惨敗続きの中セントウルSであっと言わせた。今年も惨敗続きだがどうか。ただ、牝馬の57kgはいかにも厳しい。

クイーンステークス

札幌の洋芝で行われるそれなりに伝統ある牝馬限定戦で距離は1800mで行われます。

ポイントは洋芝適性とコーナー4回の小回りの適性が必要。

先行勢が有利なコース形態と開幕2週目の馬場であるはずだが、スピードとパワーのある差し馬が有利で先行勢は2、3着が多い。

昔は逃げ切りが多かったが、近年逃げ切ったのは2017年のアエロリットまで遡る。

同時に3歳馬の好走もアエロリット以来なかったが、昨年ドゥーラが51kgでまくって勝っている。

【馬場・トラックバイアス】

2週目に入り、今週もAコースのままですが、馬場の状態は引き続き良好です。

土曜日の10R2勝クラスの1500mでは1:27.7と引き続き好時計が出ていました。

同様に良馬場であれば勝ち時計は1:46秒前後は出そうですが、日曜は雨予報となっています。そうなると1:48秒前後かそれ以上悪化する可能性もあります。雨の量次第でしょう。

【枠順・展開】

逃げ馬はヴィクトリアマイルで5F56.8で逃げたコンクシェルでしょう。

中山牝馬Sを逃げ切っていますし、洋芝は合うでしょう。58秒台半ば以降で行ければゴール前まで粘れるか。

重馬場も上手く、単騎で行ければ有力。

良馬場なら内前有利でしたが、雨が降れば有利さが薄れていきます。むしろ2週目とは言え、雨が長引けば内枠が不利になるかもしれません。

【適性・条件の整理と有力馬】

1. 洋芝と雨の適性

2. 小回り1800mの適性

3. 差し脚質が有利 

1. 洋芝コース実績のある8枠2頭⑬ドゥアイズと⑭モリアーナ、昨年先行勢で2着に粘った⑧ウインピクシス、函館実績のある⑦アルジーヌ。

血統的にはパワーとスピードのあるクロフネやデインヒル系、サンデー系ではステイゴールド系や切れよりパワーのディープ系キズナ、他欧州血統

2. 中山、福島、小倉での1800m実績

⑥コンクシェル キズナ×欧州血統Galileo産駒で、中山牝馬Sで逃げ切っており、先行勢ならこれ。

⑦アルジーヌ 母はこのレースの勝馬、ディープ産駒らしくなく決め手に欠けていたが、唯一勝った重賞がこのレースだった、父ロードカナロアで更に洋芝適性がアップしている。穴ならこれ。

⑧ウインピクシス ステゴ系ゴールドシップ産駒。昨年の2着馬で重も走るが人気薄。

⑫コガネノソラ こちらもゴールドシップ産駒で1800mの適性は抜群

⑬ドゥアイズ 札幌2歳S2着を含め札幌は3走3連対とパーフェクト。大きく負けたのはオークスとぶっつけの秋華賞くらいで、堅実に走る。活躍の割にはまだ2勝と勝ち切れないところはある。

⑭モリアーナ こちらも札幌ではコスモス賞でドゥアイズを負かしていてコース適性は十分

①ボンドガール、②ウンブライルは共に名手が乗るが、距離とコーナー4回のコースでどうか。

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