先週のジュベナイルフィリーズに比べると、個性的な面々が少ないような気がします。
近年あらゆる意味で牝馬が牡馬を凌駕していますが、この世代もそうなりそうです。
過去5年の結果
まずは過去5年の結果から見てみますです。
年 | 馬場 | 勝馬 | 父 | 母父 | 斤量 | タイム | 通過 | ペース | 2着馬 | 3着馬 |
2019 | 良 | サリオス | ハーツクライ | Lomitas(Nijinsky系) | 55 | 1:33.0 | 3−3 | 45.4-47.6 | タイセイビジョン | グランレイ |
2018 | 良 | アドマイヤマーズ | ダイワメジャー | Medicean(Mr. Prospector 系) | 55 | 1:33.9 | 3-3 | 47.7-46.2 | クリノガウディー | グランアレグリア |
2017 | 良 | ダノンプレミアム | ディープインパクト | Intikhab(ロベルト系) | 55 | 1:33.3 | 3-4 | 47.2-46.1 | ステルヴィオ | タワーオブロンドン |
2016 | 良 | サトノアレス | ディープインパクト | デインヒル | 55 | 1:35.4 | 13-12 | 48.3-47.1 | モンドキャンノ | ボンセルヴィーソ |
2015 | 良 | リオンディーズ | キングカメハメハ | スペシャルウィーク | 55 | 1:34.4 | 15-15 | 47.3-47.1 | エアスピネル | シャドウアプローチ |
やはり血統的には庭だったディープ産駒の勝ちが2頭、3着1頭と苦戦とまではいきませんが、普通の成績になっています。
近年概ね、1:33秒台の決着で、阪神JFが緩めのペースで1:33.1でしたので、今年は連続開催となっていますが、同様に1:33秒前後あたりの決着ではないかと思います。
各馬診断
レッドベルオーヴ
【血統】 ディープインパクト×Unbridled’s Song 産駒です。ここまではコントレイルと同じですが、母母父がStorm Catなので、よりスピード型になっています。兄姉が早熟なのでが気になるところですが、2歳戦は大丈夫です。
【距離】◎ マイルにおける決め手が期待できる血統です。今後もマイル路線かクラシック路線か悩むことになりそうです。
【ローテ】〇 新馬で勝てなかったのは計算外だったと思いますが、2戦目でレコード勝ち、2か月あけた前走もレコードでしたが辛勝でした。そこから中4週なのでまずまずでしょうか。
【その他】△ 前走も相当掛かっていたので、気性の問題があります。これが解消されればもう少し弾ける可能性があります。前走内ついて辛勝だったことを考えると人気になりすぎているような気がします。
モントライゼ
【血統】 ダイワメジャー×Nayef(Mr. Prospector 系) 産駒です。Nayefは英国チャンピオンSなど2000m級のG1を複数勝っています。
ただ、こちらも母母父がStorm Birdですので全体的に中距離に近いマイラーでしょう。
【距離】◎ 今回も距離延長になりますが、マイルになっても問題なさそうです。父からの能力からか、前走のように二の足が使えるので、一本調子ではありません。となれば、マイル以上の距離もこなせる可能性があります。
【ローテ】〇 これまで、成長を促すために2か月に一度のローテでした。今回は1か月半ぶりですが、前走+14kgと余裕がありましたので今回は更に仕上げてくると思います。
【その他】◎ ルメール騎手の継続騎乗はそれだけでも3馬身くらいアドバンテージがあるでしょう。
ここまで、負けたのはメイケイエールのみですし、勝負根性がある点信頼がおけます。
ステラヴェローチェ
【血統】 バゴ×ディープインパクト 産駒です。更に母方はミスプロ系Grand Slamで、母の異父兄にゴスホークケンがいる一本調子の血統ですが、ディープインパクトとバゴで薄まっていると考えられます。
バゴ産駒はクロノジェネシスがでましたが、基本的にはそれほど活躍馬がいないので牡馬の代表格になれるかです。
【距離】〇 マイルでも2戦2勝ですが、両レースとも時計が掛かったからで、もう少し距離が合った方が能力を発揮できそうです。さらに、時計が掛かる馬場ならなお良しです。ただし、ワンターンか近いコースが良いでしょうね。
【ローテ】◎ 7月に阪神で新馬勝ち後、3か月あけて成長を促し、不良馬場も手伝ってサウジアラビアRCを勝ってここですので、ある意味理想的なローテでしょう。
【その他】△ 典さんの継続騎乗はいいのですが、G1になるとさっぱりなのでどうでしょうか。1:33秒前後で走れるスピードがあるか真価が問われるところですが、前走が参考外で新馬がやや遅めのペースで逃げ切りでした。稍重で時計が掛かっていたので、現在の馬場は早すぎですね。
ドゥラモンド
【血統】 ドゥラメンテ×Include(Ack Ack系)産駒です。母方からはマイルから2000m位でハンデキャップレースに強い系統と言えます。また、母方にCrafty Prospectorがいますので、まくるような差し脚が武器になりるでしょう。
【距離】〇 1800mの新馬と中山で1600mの特別と2連勝ですが、本質的には2000m位が合うかと思います。こちらよりホープフルSの方が合っているのではないでしょうか。
【ローテ】◎ 7月に福島で新馬を勝って、9月に中山で特別勝利後3か月あけています。ノーザンファームがありますので仕上げには余念のないところでしょう。
【その他】△ 2戦とも出遅れていますので、ここで出遅れると時計的に間に合わない可能性があります。今回は豊君なので大丈夫かな?
ホウオウアマゾン
【血統】 キングカメハメハ×アグネスタキオン 産駒です。近親にカレンミロティックがいますが母はアグネスタキオン産駒でヴィクトリアマイル2着などマイラーでした。
【距離】◎ 4戦2勝2着2回とマイル適性が高いと思います。前走も5F58.1のペースを2番手からラスト3F34.2でしたが、アタマ差内をすくわれただけで悲観する内容ではありませんでした。
【ローテ】◎ 4戦使っていますが、2戦目以降2か月に一度のペースでした。それでも前走は+12㎏でしたのでここは目いっぱいの仕上げでしょう。
【その他】◎ 松山君の継続騎乗は買えます。モントライゼと同じような脚質なのですが、こちらはすべてマイル戦でしたので経験値は上回れるかと思います。
時計的にも前走で時計を出していますので、問題ないですね。
ショックアクション
【血統】 外国産馬でGleneagles(父Galileo)×Fastnet Rock(デインヒル系)産駒です。父はGalileo産駒ですが母父がStorm Catで英・愛の2000ギニーを勝ったマイラーです。Fastnet Rockはフィアーノロマーノの父です。日本のマイルでは重そうな父ですが、母方で更にスピードを補完しているといえるでしょう。
【距離】〇 マイルは合っていますが、時計的な問題が残ります。新潟2歳Sは良馬場でしたが時計が掛かっていました。
【ローテ】△ 1か月半の間に3戦使い2勝しました。それから3か月半あけての出走になります。血統的にも、新馬の結果からも、使われて良くなると思いますので、次走の方が力を出せると思います。
【その他】〇 関西馬ですが戸崎君の継続騎乗は好感が持てます。
ブルースプリット
【血統】 外国産馬でInvincible Spirit×Galileo産駒です。父は英国6FのG1を勝つなどスプリンターですが、母方はGalileoで更に母方はGiant’s Causewayなのでスタミナよりですが、スピードも保管されている血統です。
【距離】◎ 前走は4F45.4のハイペースから逃げ切りました。父のスピードで前に行って、母方のスタミナで粘りこむ戦法が合っていると思います。抑えても早い脚が使えるかは未知数なので、行けるだけ行けばマイルでも持つスタミナがあると思います。
【ローテ】〇 5か月ぶりの前走を勝って中3週で臨みます。すでに4戦使っていますが、前走は+8㎏でした。
【その他】△ なかなかG1で結果を出せない中内田厩舎ですが、今回は挑戦する立場です祐介君には思い切って乗ってもらいたいです。
ロードマックス
【血統】 ディープインパクト×Dubawi(Mr. Prospector-Seeking the Gold系)産駒です。母父Dubawiは欧州マイルG1を勝っているマイラーです。実際、母は英7FのG3勝ちがあります。
【距離】◎ 新馬は不良馬場で逃げ切り、新潟は行き過ぎたのか惨敗、前走は差しに回り、ようやくディープ産駒らしい末脚で2着に入りました。新潟2歳Sの惨敗は謎ですが日本のマイルなら十分こなせると思います。
【ローテ】△ 前走から中5周で前走馬体も減っていましたので余力があるかです。
【その他】△ 小柄な馬なので馬体重に注意です。岩田騎手の継続騎乗は良いと思います。
今のところ…
先週はソダシが勝ちましたが、モントライゼとホウオウアマゾンは同じようなタイプです。
ただ、モントライゼは勝負根性があり、ルメール騎手が乗りますので有力です。
レッドベルオーブは前に行きたがりますし、前走内をすくっただけで人気になりすぎと思っています。
外国産馬2頭、特にブルースプリットが距離を取って逃げると穴をあけるかも知れません。
また、ロードマックスの差し脚は母系がパワー型マイラーなので注目したいと思います。
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