今年は阪神内回りの2200mに替わりました。3コーナーの坂1回の京都と、2度の急坂を超える阪神は違います。内回りで短い直線ですが最後の急坂が待っています。
同じ距離でも、全く内容が違うので、これまでの傾向が活かせないと思います。
ただ、宝塚記念のような荒れた馬場にはならないと思いますので、底力のある差し馬の台頭があるかもしれません。
有力馬血統診断
ウインマリリン
スクリーンヒーロー×Fusaichi Pegasus (Mr. Prospector系) 産駒です。
オークスが5戦目だったこと、16番枠だったことを考えると同世代では相当強いと思います。
血統的にはジャパンカップを勢いで勝ったスクリーンヒーローとケンタッキーダービーを勝ったFusauchi Pegasusで2200mは合っているとは思いませんがオークス2着している以上こなせる距離です。
前走では、やはり外枠、ぶっつけ、追い切りの割には増えていた体重などが重なり惨敗でした。3つ重なればノーカウントで良いかと思います。
展開的に、逃げ馬ゼロの中、誰も行かなければ行ってもいいかと思います。3歳牝馬のレベルがわかると思います。
エスポワール
オルフェーブル×シンボリクリスエス産駒です。先週勝ったオーソリティに同じ血統構成です。
好みの血統構成ですが、客観的にみて、牝馬重賞で好走はするものの、勝ちきれない内容から厳しい状況です。
豊君を確保したようですし、休み明けよりも2戦目の方が走っていますので、その点は期待できそうです。
サラキア
ディープインパクト×Lomitas産駒です。母はサロミナですから、サリオスの異父姉になります。
レースぶりが軽かったのですが、前々走小倉とは言え、レース振りが変わってきていました。
前走は重馬場でもG2府中牝馬Sまで勝ってしまいました。確変の一頭です。
5歳秋ではありますが、ノッテいるディープ産駒は買いなので注目の一頭です。
シャドウディーヴァ
ハーツクライ×Dansili(Danzig-デインヒル系)産駒です。
Dansiliはマイラーでしたので、ハーツクライ産駒にしてはマイル寄りになる血統です。
実際、グレードレース最高着順の2着した3レースは1600~2000mなので、ここはギリギリです。ここまで、勝ち切れていない状況から、ここでも良くて3着辺りでしょうか。
センテリュオ
ディープインパクト×エンドスウィープ産駒です。トーセンスターダムの全妹になります。
こちらもディープ産駒にしては遅咲きで、牝馬G3を2着したと思ったら、伝統のG2オールカマーを勝ちました。
祖母がノーザンテーストとクラフィティワイフで、それにミスプロ系では最も切れるエンドスウィープ、更にディープですから、いいとこ取ればキレッキレになる血統です。
今回の距離はオールカマーと同じですが、内回りになるのはマイナスですが、差しが利く馬場状態で、こちらもノッテいるディープ産駒ですから買いなので注目の一頭です。
ノームコア
ハービンジャー×クロフネ産駒です。クロノジェネシスの異父姉となります。
ヴィクトリアマイルをレコード勝ちしたのでマイラーのイメージがありますが、紫苑ステークスを圧勝していましたし、前走は札幌記念を勝ちました。
札幌の2000mを走って、開幕2週目で良馬場の阪神内回り2200mを走れない理由はないので、有力候補です。
マイルではなく中距離における完成形が見られるか、すでに衰えが始まっているかですが、前走札幌記念の勝ち方から、もう少し奥があると思います。
父ハービンジャーについては「ハービンジャー(ノームコア父)を解析します」を参照していただければと思います。
ラッキーライラック
オルフェーブル×Flower Alley産駒です。Flower AlleyはMr. Prospector-フォーティナイナー系で母方もMr. Prospector系Lycius産駒で強いインブリードです。戦績はBCクラシック2着、10FトラヴァースSに勝つなど2000mクラスが得意でした。
ただ、母はマイル近辺で実績をあげています。
実際、ラッキーライラックはジュベナイルフィリーズを含めて、チューリップ賞までマイルを4連勝しました。
その後しばらくはアーモンドアイの陰に隠れて今一つの成績でしたが、去年のエリザベス女王杯でスミヨンの神騎乗で勝ってから確変し、香港ヴァーズ2着、大阪杯に勝っています。
今回はルメール騎手を確保していますので有力ですが、前走の負け方があまり良くなかったので、そろそろ衰えも考えていかないと思います。
ラヴズオンリーユー
キングカメハメハ×Storm Cat産駒です。
母がラヴズオンリーミーですから、リアルスティールやプロディガルサンの全妹になります。
この血統のベストの距離・条件はワンターンに近い1800m前後です。
ただ、この兄弟の能力によっては同世代との力関係で、クラシックでも活躍していますが、府中の1800m前後がベストです。G1なら秋の天皇賞かドバイターフかと思います。
ラヴズオンリーユーも、能力の違いから4連勝でオークスを鮮やかに勝ちました。
その後まともな状態で走っていないので、成績も上がっていませんが、前走は太目と重馬場と敗因がはっきりしているので気にはなりません。
むしろ、ディープ産駒は10戦過ぎて不調が続いた場合は衰えと見ていいのですが、ラヴズオンリーユーはまだ8戦ですし、相変わらず調教走るので、3着した昨年よりもいい状態かと思います。
リアアメリア
ディープインパクト×Rockport Harbor産駒です。
母はBCジュベナイルフィリーズ(8.5F)を勝っています。
これも基本的にマイラーでしょう。内枠からスタートよく2番手のスローで抜け出したローズSはまあ、逆ノーカウントです。
個人的には来週のマイルチャンピオンシップに行った方が良かったと思います。
今のところ…
確固たる逃げ馬が不在で、後傾ラップが必至です。
そうなると、決め手の勝負で、本来ならディープインパクト産駒ですが、ラヴズオンリーユーの格、確変のサラキアとセンテリュオが気になります。
札幌記念の勝ち方が良かったノームコアは、距離が問題ですが、開幕2週目の良馬場なら札幌2000mと使うスタミナは同じくらいではないかと思っています。
スローになれば瞬発力が活きるラッキーライラックが有力です。
3歳馬ではウインマリリンの能力が最上位かと思います。先行してどこまで粘れるかです。
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