ダービーを展望します

レース展望

先週の振り返り

オークスは完成度の高いソダシが惨敗し、ほぼ前と後ろが入れ替わる乱戦になりました。

ソダシは執拗な川田君の寄せに邪魔されましたが、逃げたクールキャットは14着、川田君ステラリアは結果自爆の13着で、ソダシも8着でした。

ペースは5F59.9と平均ペースでしたが、1~6着馬は4角8番手以降でした。数字以上に前目にいた馬には厳しい流れだったのでしょう。

結果、前に行った1列目に予想したソダシ、クールキャットは惨敗、2列目のアールドヴィーヴル、タガノパッションは4、5着、3列目のユーバーレーベン、アカイトリノムスメが1、2着とちぐはぐな予想でした。

それにしても、ハギノピリナは買えないな。

予想のポイント

過去6年ディープ産駒4勝、キングカメハメハ産駒2勝

過去10年でディープ産駒6頭が制覇、他キングカメハメハ産駒2頭、後はワンアンドオンリー(父ハーツクライ)とオルフェーブル(父ステイゴールド)です。

つまり、サンデーサイレンスの孫か、キングカメハメハ産駒でこの10年間のダービー馬を独占しています。

最強世代?!と言われた2016年などは、ディープ産駒の1・2・3着でした。

また、この6年はディープ産駒とキングカメハメハ産駒が独占しています。

ディープ産駒は牝馬サトノレイナスを含む6頭、孫のキズナ産駒1頭です。

今年はキングカメハメハ産駒の参戦はありませんが、孫のルーラーシップ産駒が2頭、ロードカナロア産駒が2頭、ドゥラメンテ産駒が1頭出ています。

他にはワンアンドオンリーの父ハーツクライ産駒が2頭、孫のジャスタウエイ産駒が1頭です。

ここまでで15頭で、後はロベルト系エピファネイア産駒で皐月賞馬エフフォーリア、凱旋門賞馬バゴ産駒ステラヴェローチェ、オルフェーブル産駒ラーゴムです。

だから何だって話なのですが、6連勝中の亡くなったディープインパクトとキングカメハメハの産駒と孫たちが連勝を続けるか、今後の主流を明け渡すかが血統の流れの中で大きな一戦だと思うのです。

これが私のダービーの見方です。

有力馬?!解説

エフフォーリア

【血統】エピファネイア×ハーツクライ産駒です。

血統の成長曲線から4戦4勝で皐月賞もよく勝ったと思います。しかも百日草特別と共同通信杯がスローからの上り勝負で完勝。流れた皐月賞では好位から圧勝でした。

ゆったり使ったことが、この血統でも成長を促せたのではないかと思います。

父、父母とも重厚なのですが、牝系は軽いので、上手くミックスされています。

距離伸びて悪いことはなく、底力の勝負になれば万全でしょう。

【ローテ】 8月に札幌で新馬勝ち、その後も2、3か月あけてじっくりメンタルのリフレッシュと、成長を促してきました。今回は最も間隔が詰まっているし、前走皐月賞は厳しい流れの中力勝負で圧勝したので、疲労残りがあるかもしれません。

【短評】 スローの上り勝負、流れての底力勝負と、ペースは違っても、好位から安定したレースを展開してきました。

武史君も道中余計なことをしないで、直線進路が取れれば何とかなると思っているのではないでしょうか。

グラティアス

【血統】ハーツクライ×Lizard Island(Danehill Dancer)産駒です。

快速馬レシステンシアの異父弟になりますが、こちらは父ハーツクライなので中距離馬に出ています。

また、昨今活躍が目立つ南米系の牝系です。

新馬、京成杯を勝って皐月賞をぶっつけ、こちらも成長を促して、ゆっくり使ってきました。

ハーツ産駒はワンアンドオンリーが勝っていますし、昨年はサリオスが2着しています。

レースキャリアは少ないですがサリオス同様、ゆったりしたローテなら台頭もあるでしょう。

【ローテ】 10月に府中で新馬勝ち、その後も3か月あけて京成杯、更に3か月あけて皐月賞でした。中5週で本番です。

【短評】 皐月賞の中ではスタートからアサマノイタズラにはられて、終始外々を回り、脚を使った割には前には行けませんでした。1~3着が内々を回ったことを考えれば、2着タイトルホルダーとは通ったコース差といえるでしょう。皐月賞組では2番手とも言える存在と見ています。

オークス勝ったデムーロよりも松山君に乗り替わったのもプラスでしょう。今度は大外枠は勘弁してほしい。

グレートマジシャン

【血統】ディープインパクト×Sholokhov(Sadler’s Wells系)産駒です。

母はドイツのオークスだけでなく、バーデン大賞を勝っている女傑です。

近年、ディープとマイラー~中距離系がダービーでの活躍が目立ちますが、こちらはSadler’s Wells系では万能型のSholokhovですが、少し重めです。しかも、牝系はドイツのMonsunがいるのでなおさらです。

ただ、ワンターンの1800mで好走していますが、距離が延びるのは、明らかにプラス材料で、中長距離で息の長い末脚を期待できます。

【ローテ】 11月に府中で新馬勝ち、その後も2か月あけてセントポーリア、更に2か月あけて毎日杯で、ダービーも2か月振りです。多分、ダービーから逆算したのではないかと思います。万全でしょう。

【短評】 毎日杯ではスピード負けして2着でしたが、距離伸びれば逆転でしょう。後は皐月賞組との能力比較です。

時計とローテーションから高い能力は保証されています。府中にも距離にも不安が無いので有力です。

サトノレイナス

【血統】ディープインパクト×Not for Sale(Caro系)産駒です。

母はアルゼンチンの2冠馬で、サトノフラッグの全妹になります。

ただ、こちらはマイラーぽい決め脚があり、まくる脚はあるものの決め手に欠けた兄とはタイプは異なりますが、こちらの方が血統通りかと思います。

兄は決め手が緩い分、距離は持ちましたが、こちらは決め手がある分、距離の限界はあるでしょう。

【ローテ】 ゆったりしたローテーションで、ローテ的には全く問題なく、万全でしょう。

【短評】 桜花賞で見せた切れ味をこの距離で発揮できるかでしょう。マイルしか経験がない点は不利ですが、差し馬なので距離はごまかせると思います。

それに、何といってもルメール騎手です。

ワンダフルタウン

【血統】ルーラーシップ×ディープインパクト産駒です。

母はオークス3着で紫苑ステークス勝ちビッシュの全妹になります。

距離はすでに経験していますが、血統的にも問題なく、府中が合うでしょう。

【ローテ】 新馬戦の後、2戦目で大楽勝。前走休み明けで青葉賞で休養を挟み重賞2連勝を達成しましたが、叩き2戦目のここは変わり身があるでしょうか、典型的な2走ボケのパターンでもあります。調教の動きがポイントになります。

【短評】 ニ走ボケが心配ですが、過去2戦目で変わり身を見せたので、大丈夫かと思います。能力的にも高いものがあり、いつも能力は出し切るタイプです。

能力比較がラーゴムを通じてしかできないので、難しいと思います。

ステラヴェローチェ

【血統】バゴ×ディープインパクト産駒です。

バゴは血統的にはマイラーぽい血統で、実際、マイルで実績をあげて、徐々に距離を伸ばして凱旋門賞まで勝ってしまった馬です。

叔父に一本調子の快速逃げ馬ゴスホークケンがいて、祖母の父がMr. Prospector系Grand Slamの影響もあると思います。

ペースが流れれば力は発揮できますが、スローで脚を伸ばせるタイプではないと言えます。

【ローテ】 新馬前の後、2か月に1回のペースで順調にレースを使ってきました。ここは中5週ですが活力はあるでしょう。

【短評】 明らかなのは重馬場が上手いことです。後は能力の絶対値ですが、実績が中途半端で、現状では勝ち負けにはなかなか届かないのではないかと思います。

その他

シャフリヤール 全兄アルアインと同じとは言えませんが、よりスピードに特化していると思います。この距離ではグレートマジシャンを上位に取ります。

タイトルホルダー 府中向きとは言えず、バスラットレオンの参戦で直線で飲み込まれそうで、どこまで粘るかの競馬になってしまいそう。

バスラットレオン 血統的にはマイラーとも言えず、将来中距離でスピードを発揮しそう。今回いきなりの距離延長はちょっと無謀でしょうか。

ヨーホーレイク 善戦マンですね。馬券に絡めるかギリギリのところでしょう。

ダノンザキッド なぜ、川田君は乗らないの?気性が激しいので乗りかわりは大きなマイナス点でしょう。

今のところ

府中での経験もあり、スローでの上り勝負でも、力のいる馬場での底力勝負でも結果を出したエフフォーリアの中心は揺らぎません。ちょっと重厚な血統だけど、早くもエピファネイアの後継者が産まれたのかもしれません。

毎年馬券になるディープインパクト産駒では新興勢力グレートマジシャンに期待します。血統から、苦手と思われる、スピードの絶対値勝負でも接戦した能力を買います。距離伸びて、府中に戻って勝ち負けまであると見ます。

皐月賞組からは、不利が重なっても2着とは僅差だったグラティアスに期待します。レシステンシアの異父弟でハーツ産駒の代表になるかもしれません。松山君の乗りかわりに期待します。

買いたいのは以上3頭で、後は3列目に堅実ステラヴェローチェ、意気込みを買ってサトノレイナス、重賞2勝で叩かれて良化するワンダフルタウンを考えています。

それでは、最終予想で!

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