ダービーのポイントを考えます

レース展望

【予想のポイント】

先週のオークスのように、レース前に終わってしまった馬が少なくななかった中、ポイントを整理しても、個々のレースは唯一無二なのだと改めて思い知らされました。

ああなると、気性の激しい馬、血統で言えばサンデー直系や名牝シーザリオ産駒の種牡馬の仔は明らかに不利ですね。

現在では多くの産駒にサンデーの血が入っていますが、1着からキンカメ系ドゥラメンテ×ミスプロ系、キンカメ×クロフネ、ハービンジャー×ダイワメジャーで、ダイワメジャーがあるものの、ディープ系産駒やシーザリオ産駒エピファネイア産駒は飛びました。

とは言え、レースの流れとそれに合う馬を探すのが、予想の王道ではありますので、気性も鑑みながらポイントを考えたいと思います。

【好走馬のタイプと騎手と枠】

時計的に勝馬は中団から33秒台の脚が使える馬、好位から34秒台前半で上がれる馬の好走が目立っています。

例外は前半6F69.8と流れ、その離れた2番手で、しかも3番手以降と距離のあったロジャーバローズが上り35.1で勝ちました。

血統的には2016年の1・2・3独占以来、必ず1頭は馬券に絡んでいるディープ産駒が今年も5頭出てますので有力ではありますが、血統傾向から好走するのはディープ×短中距離系なので、今年は重厚な牝系の馬が多いので傾向とは外れています。

一方で、ハーツクライ系がぽつぽつと絡んでいます。

欧州系バゴやオルフェーブル・ドリームジャーニー、キンカメ系も絡んでいますが、取って代わる勢力にはなっていません。

血統的には一応、ディープ、ハーツ系が多めというだけです。気性面ではハーツの方が安定しているように思えますが、あくまでも印象です。

騎手は何といっても祐一君が過去5年で3勝とノリにノッテいます。外国人騎手もルメール騎手のレイデオロの騎乗などファインプレーもありますが、サートゥルナーリアのレーン騎手など飛ばしている方が目立つと思います。

イクイノックス・ルメール騎手が再度18番枠でどうなるか。番手馬のレーン騎手ロードレゼルなら、9番枠ジャスティンパレスがミルコで決め手不足が解消されるかです。

祐一君ジオグリフは前走の14番から一つ外の15番でチャンスでしょうけど、もう少し内が欲しかったでしょうね。

アスクビクターモアは再度内枠で先行するでしょう。今回は伸びなかった皐月賞と違い、Cコース替わりの週なので、内でじっとしていれば粘れるシーンもあるか。

ダノンベルーガ、ドウデュースも差し馬なので外過ぎない外目の枠が良かったが、良い枠に収まったと思います。

【展開】

展開的にこれまででは、先行勢では超スローを見かねて向う正面で番手まで上げて勝ったレイデオロ、遅めのペースから逃げ粘ったエポカドーロ、それを4番手から交わしたワグネリアン、先述のロジャーバローズと4角3番手から迫ったダノンキングリーらが好走しています。

多くは中団からの差し馬が33秒台の脚が使えれば最も有力と言えます。後方からは相手関係と展開の助けが必要でしょう。

今年は、皐月賞で逃げたのはアスクビクターモアでした。2番枠と極端な内枠で、馬場状態は内が伸びなかったことから逃げを選択したのは田辺君の好判断と言えるでしょう。

今回も3番枠なので行っても良いのですが、今週からCコースに替わるので無理に逃げなくても良いかもしれません。

一方で、逃げられなかったデシエルトは番手から進めましたが16着と惨敗でした。ここは逃げないとオープンでは今のところ力が発揮できないので、行くと思います。

ビーアストニッシドや17番ロードデゼルが番手候補です。

ペースは岩田父次第ですが平均か1~2コーナーでやや遅くなると見ます。デシエルトは父ドレフォンで小回り向きですが、母方からムラながら底力があるので、どうでしょうか。

平均からやや後傾であれば、やはり先行勢は上り34秒台半ば、中団からの差し馬は33秒台が必要で後方からの馬は3着争いにこれるかでしょう。

【有力馬】

【ダノンベルーガ】

皐月賞では当時の馬場からは不利な最内枠から終始内を通り、逃げて粘っているアスクビクターモアを競り落としているうちに、中、外から3頭に交わされ4着でした。

もともと小回り向きの器用な脚があるわけではなく、府中に戻って真価が発揮できる馬です。

ハーツ×短中距離血統は、活躍するハーツ産駒のトレンドでもあり、祖母の母方が重めではありますが、基本的にアメリカの短中距離血統です。

12番枠から中団につけられれば共同通信杯で繰り出した脚を使えば自動的に勝ち負けでしょう。

【ドゥデュース】

こちらもハーツ産駒で母方はダノンベルーガよりも短距離よりでしょうか。皐月賞は包まれて、周りの馬が下がった時に連れて下がり、想定よりもかなり後ろになり、大外ぶん回しの最悪のレース展開でした。

その中で3着に届いたのは能力と言えるでしょう。しかも、結果的ではありますが、レースのダメージを防げた点は大きいと思います。

ダノンベルーガの隣13番枠から、同馬を見ながら中団から目一のレースをすると見ます。

【イクイノックス】

皐月賞では5か月ぶりで+10㎏でしたが、まだまだ細目に映りました。

レースは外目有利と言っても18番枠は外過ぎましたが、上手くルメールが好位につけ上手く抜け出しましたが、勝馬に交わされての2着でした。

母系が美しいのですが、母父キングヘイローは良く走っていますがG1勝ちはピクシーナイトだけです。キングヘイロー自体幅広い距離のG1で好走していますが、勝ったのは高松宮記念だけという現実があるだけに、恵まれないと2着かなと思っていたら今回も18番枠になってしまいました。

ただ、本格化は先と見られますが、それでもこれだけの成績ですから、一度叩かれてチャンスはあると思います。

18番枠から再度ルメールマジックを見せられるか。

【ジオグリフ】

ドレフォン産駒ですがドレフォンは競争成績からは1400m位がベストの距離です。産駒は日本なら距離は持つようです。父方はStorm Cat系ですが、母方はDeputy Minister系更に母方にはForliも入っているので、日本なら2000m位までなら母系次第では持つようです。

母方は父キングカメハメハで母方を活かすのでサンデー×ノーザンテーストで器用な脚が使えるのか、小回りのマクリ馬でした。

ジオグリフは母方の脚質を受け継いだと見ています。小回りのマクリ競馬が得意です。

共同通信杯でダノンベルーガに完敗していますがこの距離になって逆転ができるかですが、何かに恵まれないと、厳しいと思います。

【オニャンコポン】

ダービー馬エイシンフラッシュ産駒です。ホープフルSでは行き過ぎて末を失い11着でしたが、抑えるようになって成績が安定してきました。

京成杯勝ち→皐月賞→ダービーは父と同じローテですが、陣営は意識したのでしょうかね。皐月賞の伸び脚はドウデュースほどではなく6着でしたが、府中に替わり持続力のある差し脚は魅力的です。

菅原君にとってチャンスが来たと思います。

【アスクビクターモア、ジャスティンパレス、ロードデゼル】

ダービーでは馬場改修後の傾向はディープ×米系短中距離血統がトレンドとなっています。

アスクビクターモアとジャスティンパレスは母方が中長距離系、ロードデゼルは底力はあるものの決め手に欠ける血統です。

ペースによっては2:22-23秒台で決着する昨今の馬場ではスピード・決め手が足りない血統と言えます。

ただ、アスクビクターモアは先行脚質ですし、枠も絶好の3番枠なので上り34秒台半ば以内で上がれれば馬券圏内は十分です。

ロードレゼルは先行馬で、先行レース得意のレーン騎手が乗るのですが、決め手に欠ける血統です。先週のオークス同様先行馬を活かせるかです。

【今のところ】

今週も川田君騎乗ダノンベルーガを4強と言われている4頭の最上位に取ります。共同通信杯のレースが忘れられない。

イクイノックスはG1で好走している母父キングヘイローですが、繰り返しになりますがスプリント戦以外は勝ち切れていませんので、大外枠も相まって2列目です。

逆転があればドウデュースで、皐月賞のダメージも少ないでしょうし、今回は中団につけて目一杯のレースをすれば逆転の可能性があるでしょう。

ジオグリフは小回りのマクリ馬のイメージしかわかないので、3列目かな。

むしろ府中に替わってエイシンフラッシュ産駒オニャンコポンの差し脚が不気味で時計的に見るものはありませんが、府中の出世レース百日草特別を勝っている点を買いたい。

先行勢では依然としてアスクビクターモアが馬券圏内に近いと見ています。

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