中京記念の展望と有力馬解説

レース展望

【レースの特徴】

中京のマイルで行われるレースですが、今年は小倉の1800mで行われます。

200mの違いですが、ほぼワンターンの中京マイルと、コーナー4回の小倉1800mとでは直線の坂のあるなしを含めて、全く別物です。

ただ、2021・22年は同じく小倉1800mで行われました。

両年ともテンの5Fが59.9とスローに流れ、勝ち時計は21年が1:45.9、22年が1:46.2でした。

21年はベルヌスの逃げ切り、22年はアンドラステが先行から抜け出しました。

ただ、スローであっても2着は後方からカテドラルの追い込みが入り、3着もマクリ、追い込みが入っています。

上記2レースよりも、最も参考になるレースは今年の2月に行われた小倉大賞典で1~4着及び7着の計5頭が参戦しています。

そこに毎日王冠を勝って、格上のエルトンバローズや上り馬のセオ、ニホンピロキーフ等が加わってどうなるかでしょう。

【馬場・トラックバイアス】

早くも4週目に入り、今週もAコースのままです。

先週もすでに3~4コーナーの内は荒れていましたが、更に進み、直線はそれほど荒れませんでしたが、やはり内が荒れてきています。

ただ、土曜日のレースを見る限り、各馬外を回さず、真ん中あたりで差すか、内目が残るかです。

結果、勝ち時計は今日の馬場よりも早くなりそうですがやや掛かり、1:46秒前後か。

【枠順・展開】

逃げ馬は①テーオーシリウスと③セルバーグで両馬とも逃げないと二桁着順(①は逃げても)なので、ある程度競り合うか。

テンのダッシュはセルバーグですが、テーオーシリウスも引かなければ、馬群を離すまで続くか。

小倉大賞典でのセルバーグは離して逃げて、5F57.2でした。ハナはこちらでしょう。

それでもセルバーグは3着に粘りましたので、58秒位で逃げられるなら残る目はありそうです。

内が荒れてきているので、内過ぎる枠でなければいいし、その分、外枠不利は軽減されています。

3~6枠が良いのではないでしょうか。

【有力馬・穴馬解説】

②アルナシーム

オープン入り後、今一つ頭打ちの成績です。

モーリス産駒で乗り難しい馬ですが、前々走では上手く折り合って末脚を伸ばしましたが、スローでセオの2着でした。

前走は、やや持ってかれた感じで、そのまま行って末脚鈍って5着でした。

今回典さんも3回目で、内枠なので上手く前に馬を置いて内前でじっとして、早めに抜け出すパターンがあるかもしれません。

③セルバーグ

2月の同条件小倉大賞典では5F57.2の大逃げから上り3F36.8で何とか0.3差の3着に粘りました。

前走エプソムカップは5F58.3でしたが、追って味のある馬ではないので0.7差7着でした。

ただ3着馬とは0.1差で良く粘っていたと言えるでしょう。

ここはテーオーシリウスとの兼ね合いですが、マイペースなら、コースも距離も違いますが、昨年の覇者でもあり、どこまで粘れるか。

1F長いと見えますので、勝つまではどうでしょう。

⑥エピファニー

母はミッキークイーンの全妹で初仔からエピファニーがでました。

祖母は血統からはマイル前後が良さそうですが、実績は2000m前後で活躍しました。

同馬は1800m専用馬で、人気先行ですが、初の重賞も1800mでした。

再戦でもありますので、1㎏増量がどうなるか、後はエルトンバローズやセオ、ニホンプロキーフらとの比較でしょう。

58㎏は今や定量ですし、実績のある休み明け、杉原君も3戦連続で小倉大賞典でも勝っています。

⑦エルトンバローズ

ラジオNIKKEI賞→毎日王冠と連勝して一躍G1に参戦しましたが、壁に阻まれました。

毎日王冠を勝ちましたがスーパー高速の安田記念は合わないにしても、ラジオNIKKEI賞とコース形態が似ているここは、59㎏でも真価が問われるところです。

⑨ボーデン

6歳でようやくオープン入りしました。

その原動力になったのは、”去勢”と見られます。前走馬体重が‐18㎏になったのも去勢の影響かもしれません。

どちらにしても、今後も長く走ることになります。3歳時にはスプリングS3着があり、1800mを得意にしています。もともと力はあるので、去勢効果により重賞でも健闘できる可能性があります。

⑫セオ

今年のマイル前後の距離で、最強の上り馬といえるでしょうか。オープン入り後あっさりリステッドを勝ちました。

ディープ系スピルバーグ産駒で、ワンターンコースに強そうですが、今回コーナー4回のコースでどうでしょうか。

斤量はリステッド勝っても据え置きですし、岩田父に戻ります。

⑬ニホンピロキーフ

オープン入り後、いきなりG2マイラーズCに挑戦し、3着に入ったと思えば、G3鳴尾記念では12着と折り合いの難しさが原因でしょうか、脆さを露呈させました。

寛太君のお手馬ですので、好走する能力はあることは証明されているので、信頼を得るためにはここで好走させる必要があります。

⑭ロングラン

小倉大賞典では追い込んで逃げたセルバーグを交わしたところがゴールでした。

脚質的に他力本願のレースしかできませんが、今回もハイペースが予想され再度好走条件が整っているようです。

斤量も据え置きの57㎏ですし、テンノリですが乗れてる松山君も期待できるところです。

【今のところ】

両馬ともに内枠を引いたので①テーオーシリウスと③セルバーグが紡ぎだすペースは58秒前後になると見ます。

これは、ただ単に差しが届く可能性が出ると言うだけでなく、折り合いに難のある馬たちに恩恵をもたらしそうです。

②アルナシーム、⑥エピファニー、⑬ニホンピロキーフの好走条件が整ったと見ます。

この3頭はそれぞれ実績もあるし、魅力ある血統を保持していますので、中心に考えたいと思います。

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