朝日杯FSを考察します

レース展望

阪神ジュベナイルフィリーズ

過去のレースから

  • 過去8年で関東馬が3頭と阪神JF同様、関西への輸送に弱い関東馬が意外にも善戦している。
  • 近5年は勝ち時計が1:33秒前後と高速化しており、それまでは1:34秒掛かっていただけに全体のスピードが求められる。
  • そうなると、やはり外枠は不利で、6~8枠からは4着が最高になっている。
  • 阪神JFと違うのは先行馬勢の押切が目立っている。昨年ドウデュースを除けば、グレナディアガーズ、サリオス、アドマイヤマーズ、ダノンプレミアムが3・4番手から抜け出している。昨年は5番手からセリフォスが一旦抜け出したが差されている。
  • この点ではドルチェモアに向いたレースと言える。
  • 逃げ馬は過去5年では馬券に絡んでいないが、過去8年に広げるとポンセルヴィーソが2016年に3着している。
  • ただ、2、3着には差し馬が来ており4角10番手以内なら2着も可能でしょう。
  • ローテではサウジアラビアRCやデイリー杯2歳Sが主流もドウデュースはアイビーS、グレナディアガーズは未勝利からで勝馬のルートは様々。
  • サウジアラビアRCで5F57.8の大逃げを打って2着したグラニッド、京王杯2歳Sで逃げて2着したフロムダスク、スローでデイリー杯で5F59.0から逃げ切ったオールパルフェ。前2頭は人気もなく、逃げてしか良績をあげていないので逃げの一手か。前走のペースからはグラニッドのペース。
  • よどみのないペースで5F58秒くらいか。

実績及び血統から

  • エンファサイズはリアルスティール×グラスワンダー産駒です。リアルスティールはキズナと同じディープ×Storm Catの黄金配合で、キズナ産駒よりも距離への融通性は低いかもしれませんが、牝系からキズナ以上に優秀な種牡馬になる可能性があると見ています。牝系も1980年代に活躍したPrincely Gift系のカッティングエッジの末裔です。サンデーの25%とピンかパーの濃い血統ですが初戦の時計から好勝負できそうです。できれば内枠を引きたい。
  • オールパルフェはリアルスティール×ルーラーシップ産駒で、サンデーの18.75、Kingmanbo・Monevassiaの18.75%でもあります。2、3戦目も逃げて連勝しデイリー杯を制しました。逃げなくても競馬はできそうですが、スローから早い脚を求められるよりも早いペースを追いかけて抜け出す競馬が良いでしょう。流れれば上位可能でしょう。
  • オオバンブルマイはディスクリートキャット×ディープ産駒です。ディスクリートキャットは芝ダート共にそこそこの馬を輩出していましたが、同馬が芝における初の重賞制覇を成し遂げました。血統的にはルシュクルの牝系なので1400mベストに見えますし、小さめの馬格も気になります。前走は〇でしたが今回は…。
  • グラニッドはディープ系ダノンバラード×フサイチコンコルド産駒です。逃げ脚質はダノンバラードの母父ミスプロ系Unbridledによるものでしょう。前走は府中で粘りましたが、馬場質がやや重くなる阪神でどうでしょうか。フロムダスクとの兼ね合いですが逃げの一手でしょうね。
  • ダノンタッチダウンはロードカナロア×Dansili産駒です。ダノンザキッドの異父弟になりますがロードカナロアに替わり適性距離はマイル寄りになっています。兄同様雄大な馬格で阪神は合うでしょう。前走は出遅れて大外ぶん回しの川田君らしくないレース振りでした。ばらければ前走のようなことはないでしょう。気性は兄よりも落ち着いているように見えますがどうでしょうか。
  • ドルチェモアはルーラーシップ×ディープ産駒です。キセキとここまでは同じですが、母が桜花賞馬アユサンですので、短中距離(2000m位まで)に寄りそうです。前走で番手からそこそこの決め手(3F33.4)を発揮しており、ここも崩れることは無さそうです。瑠星君先週の汚名をそそぎたいところ。
  • ドンデンガエシはドレフォン×シンボリクリスエス産駒です。祖母はエリ女杯勝ち、桜花賞3着、オークス2着の名牝トゥザヴィクトリーで母父はシンボリクリスエス、父ドレフォンはジオグリフを出すなど安定した成績ですし、距離は2000m位まではもちますが、本来このくらいの距離の方が合っています。血統全体からは少し時計が掛かった方が力が出せそうです。
  • フロムダスクはサドラー系El Pradoの仔×Storm Cat系Giant’sCauseway産駒です。サドラー系から重さはありますが、牝系を含めて父母系もスピード系です。マイルが長くは見えませんが、現状逃げてしか良績が得られない以上、同型馬との兼ね合いが鍵になります。その点豊君の騎乗はありがたいでしょう。
  • レイベリングはFrankel×Sharprn Up系Docksider産駒です。祖母がLe Fabuleuxの25%など、中長距離系と短距離系が交互に入っている血統で近親に海外G1を勝っている馬が距離バラバラですが多数います。前走は17番枠から外々を回って上り33.1の圧勝でした。穴人気になりそうですが、欧州系色が強いので時計が掛かればなお良しでしょう。

今のところ

ドルチェモアの前走の勝ち方、逆にダノンタッチダウンの負けても強しの負け方、両者のレースぶりが上位に取れます。

オールパルフェはここは逃げられそうにないけれど、それでも力を発揮できるかです。

魅力のある馬が何頭かいます。

前走出遅れてヒトマクリしたエンファサイズは勝ち時計が1:34.5と出ています。中4週で上がっていれば好走可能。馬体が増えてればなお良し。

ドンデンガエシは連勝中ですが、札幌、中山で時計が出ていません。時計は未知数ですが典さん騎乗です。先週のマテンロウレオは本当にうまかった。

レイベリングも時計が掛かった方が良さそうですが、前走の勝ち方が圧巻で、阪神の方が良さそうです。

後は枠順で、雨が降らない限り外枠は明らかに不利です。

ペースは流れそうなので、マイルのスピードと底力の勝負を見れそうで、楽しみです。

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