アルゼンチン共和国杯を展望します

レース展望

伝統のハンデ戦で、スクリーンヒーローがここを勝った勢いでJCも制覇しています。

過去10年でもゴールドアクター、スワーヴリチャード、シュヴァルグラン等がその後G1ホースになっています。

今年も同様に勢いに乗る馬がいるでしょうかね。

過去10年の結果

以下過去10年の結果です。

馬場勝馬騎手重量タイムペース通過母父
2019ムイトオブリガード横山典弘562:31.581.2-70.33-3-3-3ルーラーシップサンデーサイレンス
2018パフォーマプロミスオドノヒ562:33.782.5-71.26-6-6-5ステイゴールドタニノギムレット
2017スワーヴリチャードM.デムーロ562:30.078.7-71.36-6-7-7ハーツクライUnbridled’s Song (Mr. Prospector系)
2016シュヴァルグラン福永祐一582:33.481.9-71.56-7-6-5ハーツクライMachiavelian (Mr. Prospector系)
2015ゴールドアクター吉田隼人562:34.082.4-71.63-3-3-3スクリーンヒーローキョウワアリシバ
2014フェイムゲーム北村宏司572:30.577.7-72.811-11-8-7ハーツクライアレミロード
2013アスカクリチャン戸崎圭太562:30.979.5-71.410-9-7-8アフリートダイナレター
2012ルルーシュ横山典弘562:29.978.6-71.33-3-2-2ゼンノロブロイHighest Honor (Kenmare系)
2011トレイルブレイザー安藤勝己552:31.580.0-71.56-6-6-4ゼンノロブロイフォーティナイナー
2010トーセンジョーダン三浦皇成572:30.077.6-72.47-8-8-8ジャングルポケットノーザンテースト
ペースは6.5F-6F

・勝馬の重量は55-58で56㎏で6勝と、軽ハンデ馬は勝てないし、ほとんど上位に来ていない。

・ペースに関わらず、4角2~8番手にいないと勝てない。

・フェイムゲームの2014年、トーセンジョーダンのは2010年がやや前傾ラップで、4角7、8番手だった。

・前傾ラップになれば、4角10番手前後からの差し・追い込みも決まりますが、基本的には後傾ラップで、前目から脚を伸ばせる馬が有利。

・血統的にはハーツ産駒が目立つ一方で、ディープ産駒はほとんど来ていない。(2017年2着ソールインパクト)

・近年では母、BMSのどちらかに中長距離血統が入っている。

・3歳馬は菊花賞の2週間後ということで参加が少ないが、2017年1、3着、2015年3着、2010年3着と出走すればほぼ馬券圏内に来ている。

・ハンデは56㎏±1kgが狙うレンジ。

58㎏ユーキャンスマイルには、シュヴァルグランが58㎏背負って勝っている点心強い。ただ、あまり後ろから行くと届かないかもしれません。

唯一の3歳馬オーソリティはルメール騎手で狙えるのですが故障明けで、休み明け走るタイプには思えないのでどうでしょうか。

各馬診断

アイスバブル

ディープインパクト×キングカメハメハ産駒です。

祖母ミスパスカリからはマウントロブソン、ポポカテペトル、ボスジラ、ミヤマザクラと叔父・叔母がいます。

地力やスタミナはあるけど、今一つ決め手に欠けるイメージがあります。

アイスバブル自身は、同じコース・距離のG2目黒記念で2着2回があります。

ただ、目黒記念とアルゼンチン共和国杯は同じ条件なのに、結果に余り親和性がないレースでもあります。不思議です。

オーソリティ

オルフェーブル×シンボリクリスエス産駒です。

かなり好みの血統構成ですが、客観的に叔父にエピファネイア、リオンディーズ、サートゥルナーリアがいて、母ロザリンドはエピファネイアの全妹になります。

オルフェーブル産駒は、牝馬に活躍馬が多いのですが、この馬が代表産駒になる可能性があると思います。

3歳馬が出走した際の好走率はかなり高いのですが、今回は故障明けなので、仕上がりが課題です。

ルメール騎手を確保したようですし、春に乗っていたヒューイットソン騎手に比べれば鞍上強化になりますので期待できそうです。

ただ、今年の3歳馬のレベルという問題も残りますね。

オセアグレイト

オルフェーブル×Bahri産駒です。BahriはRiverman×Nijinsky産駒で、やや重い血統です。

初勝利まで6戦を要しましたが、そこから5戦4勝してオープン入りしています。

その後、メトロポリタンS5着、目黒記念6着と伸び悩んでいますが、4歳秋で今後充実期を迎えるのではないかと思います。

サトノルークス

ディープインパクト×Sadler’s Wells産駒です。

母リッスンはローズS勝馬タッチングスピーチも産まれていますし、サトノルークスもセントライト記念-菊花賞と連続2着しました。

前走は明らかに合わない小回りの2000mで惨敗は仕方ないところです。

ようやく戦える舞台・距離になりました。

サンレイポケット

ジャングルポケット×ワイルドラッシュ産駒です。

今となっては地味な血統ですが、元々トニービン産駒は府中で力が出る産駒が多く、ジャングルポケットはダービーを勝つべきして産まれてきたような血統です。

母系も地味ですが叔父には日経賞馬アドマイヤデウスがいます。

1年以上の故障による休養を余儀なくされましたが、ようやく活躍し始めました。

毎日王冠は距離が短く、ここは正念場になると思います。

ずーっと、重賞実績のない荻野騎手を継続して乗せているのも好感が持てます。前走も4コーナーの周り方に無駄がありました。でも、ここはチャンスだと思います。

トーセンカンビーナ

ディープインパクト×Hawk Wing産駒です。Hawk Wingは10FエクリプスSを勝ち英2000ギニー、ダービーを2着しています。

トーセンカンビーナには重く出ていて、距離が長く上がり時計が掛かってくれないとこのクラスでは戦えない状況です。

距離は良いのですが、必ず出遅れるので後方からでしか、競馬ができない点が弱みです。

ベストアプローチ

New Approach×Efisio産駒です。New ApproachはGalileo系、BMS-EfisioはForli系にしてはマイラーでしたが母方にはSilver Hawkで日本ではこのくらいの距離でしか走れない、重めの血統かと思いますが、青葉賞2着していますし、ここは得意の舞台ではあります。

故障で1年超の休養明け、2度叩かれて本来の能力が発揮できるかが課題になります。

メイショウテンゲン

ディープインパクト×フレンチデピュティ産駒です。

母メイショウベルーガは牝馬でありながら、日経新春杯、京都大賞典を勝った女傑でした。

メイショウテンゲンはその母の重さを強く受けていて、重の弥生賞で2勝目、不良のダイヤモンドSで2着、阪神大賞典で3着と上がりが掛かるレースでないと用無しです。

出遅れ癖もあり、買いづらいと思います。

ユーキャンスマイル

キングカメハメハ×ダンスインザダーク産駒です。

母ムードインディゴは府中牝馬Sを勝ち、秋華賞2着でした。中距離で追い込む競馬をしていましたが、元々はダンスインザダーク産駒なので、スタミナも伝えています。

G1では掲示板までで、馬券には絡めませんが、阪神大賞典を勝っていて、ここでは格上です。

58kgと休み明けが課題ですが、休養明けは十分な実績があります。

岩田君で、インを突き抜けるかもしれません。

ラストドラフト

ノヴェリスト×ディープインパクト産駒です。

母は桜花賞馬マルセリーナですが、ムラっ気がありました。距離的には2000mのマーメイドSを勝っています。

父ノヴェリストはMonsun系ドイツ中長距離血統ですが、重馬場が総じて苦手です。

血統的にも府中ならこのくらいの距離があっていると思います。一度叩かれて、狙い目かと思います。

今のところ…

確固たる逃げ馬が不在で、後傾ラップが必至です。

そうなると、決め手の勝負ですが本来なら、ディープインパクト産駒ですが、相性が良くない上に、皆今ひとつ条件が合わないので、サンレイポケット、ユーキャンスマイルとラストドラフトを上位に考えています。

後は、オーソリティの状態次第です。一応一度叩かれた良いタイプで、3歳馬のレベルを考えると上位に評価し難いのですが、どうなるでしょうか。

サトノルークスはそろそろでしょうか。

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