今週も無敗3冠狂想曲第二弾です。
コントレイルも大半の馬とは勝負付けが済んでいますが、こちらは未知の距離での争いになります。
コントレイルについては「コントレイルを解析します」を参照していただければと思います。
過去10年の結果
以下過去10年の結果です。
年 | 馬場 | 勝馬 | 斤量 | タイム | 通過 | ペース | 父 | 母父 |
2019 | 良 | ワールドプレミア | 57 | 3:06.0 | 7-6-8-6 | 62.4-62.9-60.7 | ディープインパクト | Actenango |
2018 | 良 | フィエールマン | 57 | 3:06.1 | 7-7-5-6 | 62.7-64.2-59.2 | ディープインパクト | Green Tune (Green Dancer系) |
2017 | 不良 | キセキ | 57 | 3:18.9 | 14-14-12-7 | 64.1-68.8-66.0 | ルーラーシップ | ディープインパクト |
2016 | 良 | サトノダイヤモンド | 57 | 3:03.3 | 8-8-9-5 | 59.9-64.5-58.9 | ディープインパクト | Orpen (Danzig系) |
2015 | 良 | キタサンブラック | 57 | 3:03.9 | 5-5-10-8 | 60.2-64.4-59.3 | ブラックタイド | サクラバクシンオー |
2014 | 良 | トーホウジャッカル | 57 | 3:01.0 | 5-5-5-2 | 60.9-61.3-58.8 | スペシャルウイーク | Unbrided’s Song (Mr. Prospector系) |
2013 | 不良 | エピファネイア | 57 | 3:05.2 | 3-3-2-2 | 61.2-63.0-61.0 | シンボリクリスエス | スペシャルウィーク |
2012 | 良 | ゴールドシップ | 57 | 3:02.9 | 17-17-4-2 | 60.9-61.2-60.8 | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2011 | 良 | オルフェーブル | 57 | 3:02.8 | 10-10-6-3 | 60.6-62.1-60.1 | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2010 | 良 | ビッグウイーク | 57 | 3:06.1 | 3-3-2-2 | 61.0-64.5-60.6 | バゴ | サンデーサイレンス |
距離が3000mだからと言って、中長距離血統が幅を利かせるわけではなく、父母共に中長距離血統だったのは2011年から2013年のオルフェーブル、ゴールドシップ、エピファネイアくらいでしょうか。
血統的にはなんとディープ産駒が3頭勝っています。昨年も1、2着がディープ産駒でした。2016年サトのダイヤモンドが初のディープ産駒による菊花賞制覇になります。
種牡馬として晩年になって来ると距離の融通がきく傾向にありますが、その傾向通りディープ産駒が目立ってきました。
ここ4年はディープの血が入っている馬が勝っています。まあ、ディープインパクトの全弟であるブラックタイドも含めれば5年となります。
そうなると、コントレイルは有力でしょうか。距離的に母方が心配ですが、トーホウジャッカルと血統構成が似ていることがわかります。
コントレイルが勝てば、ディープ産駒3連覇ともなります。
やはり、サトノダイヤモンドとキタサンブラックは血統派からすると“う〜ん”と思いますが、”これが菊花賞”と割り切らないとと思うのですが、血統派にはそのわりきりが難しいのです。
逆にはまると、血統派でしか拾えない穴馬なんかも見つけられる楽しさがあります。
各馬診断
アリストテレス
エピファネイア×ディープインパクト産駒です。
祖母がグレースアドマイヤですのでリンカーンやヴィクトリーの甥になります。
前走、中京の2200mで好タイム勝ちと素質を見せています。新興勢力で最大の惑星馬です。
ガロアクリーク
キンシャサノキセキ✖️Kingmambo産駒です。
年に一頭くらいはこう言った血統派泣かせの馬が出てきます。父は名スプリンターでした。
BMSは万能型Kingmamboですが更に母方がNashwanでマイラーBlushing Groom産駒です。Nashwan自身は英国2冠馬ですが産駒はスピード型が多いです。
セントライト記念での3着ですが能力的にある程度は来るかもしれませんが、この距離では”掲示板に載れれば”ではないでしょうか。
サトノフラッグ
ディープインパクト×フォルティノ系マイラーNot for Sale産駒です。
しかし、母はアルゼンチンのオークスを勝っています。全妹もすでに新馬戦に勝利していますね。
新馬こそ負けたものの、その後3連勝で弥生賞に勝って、3強の一角を占めましたが、皐月賞5着、ダービー11着と色あせてしまいました。
ただ、サトノダイヤモンドがそうだったように、母が南半球から来たことで、成長のピークは後にずれるはずです。ピークがこの秋冬になると思われるので、前走は敗れたものの、トライアルとしては上々でしょう。
あまり、ディープインパクト産駒らしくない、力のいる馬場でのマクリを得意としていますが、どうしても本番での強さを感じません。
ダノングロワール
ハーツクライ×Sightseeing (A.P. Indy – Pulpit系) 産駒です。
昔は菊花賞への出世レースだった。九十九里特別を勝って臨みます。
母は血統通りか、7FのG1を勝っていますので母方からはスピードを受け継いでいます。
中山の2500mを古馬相手に勝てるなら、京都の3000mなら、克服できそうです。
後は相手関係ですが、北村友一君の手綱に期待する手もありかも。
ディープボンド
キズナ×キングヘイロー産駒です。
血統的にいかにも、トライアルホースという感じですし、戦績もそれを物語っています。
前走もトライアルホースらしくもう少し頑張って欲しかったと思います。1勝馬に負けてしまったのはどうなのかと思います。
バビット
ナカヤマフェスタ×タイキシャトル産駒です。
とても地味な血統です。下世話な話ですが500万円?!と安かったようですね。すでに獲得賞金は億越えですからね。
ナカヤマフェスタはステイゴールド×リボー系タイトスポット産駒です。その母方がディンヒルなのでリボー系の強い血を持っています。底力は十分ありますが、勝負弱い面もあるでしょう。
タイキシャトルは日本を代表するマイラーで、父Devil’s BagはHaloのマイラーでした。
これだけだと距離の不安もありそうですが、祖母はNureyev直仔で、更にその母方もMill Reefとスタミナ、底力ともに十分に伝えられています。
いつも書きますが、美しい金髪のタテガミに、栗毛の馬体。やんちゃなしぐさも本当に可愛いと思います。
キメラヴェリテの邪魔を受けますが、少なくても直線半ばでは先頭だと思います。
ブラックホール
ゴールドシップ×キングカメハメハ産駒です。
祖母がマイラーで、ゴールドシップ産駒でもある程度スピード・切れがあります。ダービーは後方から直線外を回って混戦となった3着争いに加わっています。
小柄な馬で、祖父ステイゴールドを彷彿させますが、前走はやや重めだったのかもしれません。母系はややスピードよりなので、時計が掛かれば3着争いがあるかもしれません。
マンオブスピリット
ルーラーシップ×サンデーサイレンス産駒です。
母はマイラーですが京都新聞杯はディープボンドと競り合いの末2着でした。
出遅れ癖があり、多頭数のレースで苦戦しています。更に距離伸びて良いとは思えず、ミルコでも苦しいのではないでしょうか。
レクセランス
ディープインパクト×Champs Elysees (ディンヒル系) 産駒です。
更に母方はGone West系の欧州血統です。母はフランス1000ギニー、オークスともに3着でした。
ある程度、欧州系で距離万能系の母方と言えるのですが、肝心の能力がいまいちで、前走も出遅れの不利はあるものの、伸びずに9着でした。
ここは苦しいかと思います。
ヴァルコス
ノヴェリスト帰るダンスインザダーク産駒です。
日本の競馬では少し重めのドイツ系で、Kジョージなどの12Fの欧州G1を4勝した、中長距離馬ノヴェリストに、菊花賞馬ダンスインザダークで、祖母はディープインパクトの母ウインドインハーヘアです。
この距離における血統的な魅力満載なのですが、これまでの成績は青葉賞2着です。ダービーは参加するだけでした。
ノヴェリスト産駒は何故か道悪が下手な馬が多く、良馬場が得意なのですが、余り時計が早くなるとスピード不足で苦しくなります。ただ、3000mになれば一瞬の切れを求められないので、チャンスがあります。
どんなに外厩制度が充実しても本番までに実践が必要な馬がいますが、まさしくこの馬もそうだと見ています。
セントライト記念ではゴール前でようやく伸びてきましたが、一叩きされてもう少し素軽さが出ると思います。
三浦君には3コーナー手前の坂の上りから追い続けて欲しいです。
ヴェルトライゼンデ
ドリームジャーニー×Actenango産駒です。
ドリームジャーニーはグランプリホースですが、全弟のオルフェーブルはもちろんここも勝った3冠馬ですし、ディープインパクト産駒の兄は昨年の菊花賞馬です。
コントレイルの無敗の3冠馬も歴史的ですが、異父兄弟による菊花賞連覇もそれなりに歴史的です。
ダービーでの5馬身差を、どこまで縮められるかです。
前走は、中間順調さを欠いて、いかにもトライアル使用のレースぶりでした。今度はもう少し前からロンスパ戦で逆転も期待しているでしょう。
今のところ…
先週の秋華賞では、ローズS組が全滅でした。そのロ-ズSの2、3着は1勝馬で、レースの質そのものが怪しいものでした。
その点で、神戸新聞杯も怪しさを感じています。
そうであれば、センタライト記念組も、十分勝負になるのではないかと思っています。
この舞台で、打倒コントレイルの可能性があるのはバビット、ヴァルコスのセントライト記念組に、ヴェルトライゼンデ、血統的良さが夏を越して出てきたアリストテレスかと思います。
以上の4頭から単勝を買う馬を選択したいと思います。
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