セントライト記念を展望します

レース展望

今年から弥生賞がディープインパクト記念となりましたが、こちらは古くから三冠馬セントライトの名前を配した関東版菊花賞トライアルです。

独特な中山の2200mで行われますが、近年余り本番に直結していないのが残念です。

過去の結果

以下過去10年の結果です。

馬場勝馬斤量タイム通過ペース母父
2019リオンリオン562:11.52-3-3-371.7-59.8ルーラーシップクロフネ
2018ジェネラーレウーノ562:12.12-2-2-272.9-59.2スクリーンヒーローロックオブジブラルタル
2017ミッキースワロー562:12.78-6-6-674.6-58.1トーセンホマレボシジャングルポケット
2016ディーマジェスティ562:13.110-9-9-473.5-59.6ディープインパクトブライアンズタイム
2015キタサンブラック562:13.82-2-2-173.7-60.1ブラックタイドサクラバクシンオー
2014イスラボニータ562:11.74-6-6-671.6-60.1フジキセキCozzene
2013ユールシンギング562:13.56-5-473.7-59.8シンボリクリスエススペシャルウィーク
2012フェノーメノ562:10.86-4-3-172.6-58.2ステイゴールドディンヒル
2011フェイトフルウォー562:10.35-6-7-569.4-60.9ステイゴールドメジロマックイーン
2010クオークスター562:10.916-16-16-1070.4-60.5アグネスタキオンヘクタープロテクター
2014年は新潟開催
ペースは6F-5F

2014年のイスラボニータと長きに渡って血統論者を困らせてきたキタサンブラックはともかく、父母どちらかには中距離血統が入っていると思います。

🍙おむすび型の頂点まで1000m、そこから1200mです。ロングスパートができるのですが、そこは前哨戦なので皆控えめになるので結構時計が掛かっています。

各馬診断

ガロアクリーク

キンシャサノキセキ×Kingmambo産駒です。Kingmamboはミスプロ系では距離万能ですが、更に母方が快速Nashwanなので、普通なら1400m前後を得意とするはずですが、スプリングSを勝ち、皐月賞は離されましたが、2強の次の3着でした。

ダービーは6着でしたが2強を除けばそれほど差がありませんでした。世代トップクラスにいると思います。

逆に言えば今年の世代はかなり弱いのではないかと疑われるところです。

皐月賞だけ走ればここは勝ち負けでしょうが、この馬を破る馬が出てきてほしいです。

ココロノトウダイ

Kingmambo系になるエイシンフラッシュ×アゲネスタキオン産駒です。父方は安定性に欠けますが距離万能のKingmambo系で、祖母はトゥザビクトリー他多くの重賞勝ち馬を輩出したフェアリードールの孫になります。

新馬2着の後、2歳時に連勝して、年明け共同通信杯5着、スプリングS7着で一息入れて、福島で3勝目。再度一息入れてここに臨んでいます。

一発がある血統なので重い印を考えています。

サトノフラッグ

ディープインパクト×フォルティノ系Not for Saleで母はアルゼンチンのオークスを勝っています。全妹もすでに新馬戦に勝利していますね。

新馬こそ負けたものの、その後3連勝で弥生賞に勝って、3強の一角を占めましたが、皐月賞5着、ダービー11着と色あせてしまいました。

ただ、サトノダイヤモンドがそうだったように、母が南半球から来たことで、成長のピークは後にずれるはずです。ピークがこの秋冬になるのであれば、有力な1頭であることは間違いありません。

ただ、ディープインパクト産駒らしい上りの早い脚が使えていなかったことが気になります。

戸崎君との新コンビはどうでしょうかね。

ダノンファスト

キングカメハメハ✖️ファルブラヴ産駒で祖母がダンスインザムードです。完全な芝向きに思えるのですが、新馬、未勝利と芝マイルで2戦して3着、ダートに変更して5戦3勝2着2回とパーフェクトですが、芝に戻って来ました。

芝の2戦がマイルで短かったかもしれません。ダート3勝は1700〜1800mなので芝でも1800mは欲しいところでしょう。

芝でも相当の能力がある可能性がありますが、それよりも出遅れ癖の方が気になります。前走は出遅れても圧巻でしたが、芝であの芸当ができるかどうかです。

出遅れたら、典さん最後方「ポツン」やってしまうかも。

バビット

ナカヤマフェスタ✖️タイキシャトルと現在では渋〜い血統です。BMSタイキシャトルですが、更に母方はNureyev、Mill Reefと底力・スタミナ血統がずらりとなっていますので距離の心配はありません。

新馬、未勝利と2着でしたが、逃げに徹して3連勝でラジオNIKKEI賞を勝利しました。先行馬有利のバイアスが掛かった馬場でしたが、上がり最速で5馬身差の圧勝でした。

勝負根性には欠けますが、リボー系の色が濃く、勝つときは完勝みたいなところがあります。

フィリオアレグロ

ディープインパクト✖️Rossiniと言うよりもサトノクラウンの弟と言った方がピンとくるかもしれません。

新馬勝ち後、一息入れて共同通信杯、青葉賞ともに3着でここまで待ちました。

登録が16頭なので出走は可能ですが、結構無謀かなと思います。本番に行くためにもここも3着以内に入ることが必要です。

仕上がり具合が気になります。

マイネルソラス

ゴールドシップ✖️ロージズインメイ産駒ですね。余談ですが札幌2歳Sでソダシの2着のユーバーレーベンも同じ構成でした。

未勝利が福島で、前走2勝目は札幌でした。やはり、やや時計がかかる馬場でないと厳しいと思います。ただ、前走の勝ち時計は2:00.6と水準以上で内容も強かったと思います。

丹内君には思い切ってまくってもらいたいですね。

ラインハイト

ハーツクライ✖️パントレセレブル産駒です。母はヌレイエフ系です。

新馬でコントレイルに敗れ、マイルの2戦もともに3着して、間を開けて距離を伸ばして2連勝しました。

こちらも先行して押し切るレースぶりで、ゆったりしたローテーションが成長を促すかもしれません。

リスペクト

エピファネイア×ステイゴールドです。サンデーサイレンスの18.75%血量を持ち、Hail to reason系の母・父と血が濃くなっています。母の全兄であるナカヤマナイトが同コース・同距離のオールカマーを勝ち、AJC杯2着と得意としていましたので、血統的な魅力のある馬です。

未勝利勝ちまで6戦を要し、1勝クラスを2戦2着後、福島で2勝目をあげて、3か月あけて出てきました。相手なりに走るのであればここでも通用するかもしれません。

しかも、ルメール騎手が乗ります。

ヴァルコス

ノヴェリスト×ダンスインザダークと典型的な長距離血統で、祖母がディープインパクトやレディブロンドを産んだウインドインハーヘアなので、人気になるのも理解できるところです。

2勝目を2400mのゆきやなぎ賞であげ、青葉賞は惜しくも2着でした。枠順に恵まれませんでしたが、ダービーの惨敗をどう見るかでしょう。

外廐がいくら進歩しても、休み明け走らない馬はいます。この馬も一度叩かれた方が力が出せるタイプだと思いますので、ここはどうでしょうか?賞金が足りれば本番で狙ってみたい馬です。

今のところ…

春のクラシックに乗っていたガロアクリークとサトノフラッグに言い古された表現ですが「夏の上り馬」による逆転があるかというのが焦点です。

過去5年でも春のクラシックに走っていなかった馬でこのレースに勝ったのはミッキースワローのみです。

ヴァルコスを含めた3頭で、一番欠点が少ないのはガロアクリークでしょう。皐月賞もダービーも最先着です。唯一の心配点は血統から来る距離への心配ですが、皐月賞3着なら問題はなさそうです。

上り馬の中では、ローテーションに無理がなく一発のある血統を持つココロノトウダイ、渋い血統で距離延長がプラスになるバビット、すでに長めの距離で勝っているラインハイトとリスペクトまででしょうか。

調教見ながら決断しようと思っています。

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