日本ダービー
【ポイントの整理】
【レースの特徴】
言わずと知れた日本のダービーです。
馬場改修後、馬場質が軽くなったことと、サンデーサイレンスとキングカメハメハ産駒がでてきたことで昨年のドゥデュース以外この11年で10頭が両馬の産駒です。
ドゥデュースの父ハーツクライもダービーでキングカメハメハの2着なので、この世代の産駒でダービーを独占しています。
もはや、直仔の参戦はありませんが、孫たちが参戦しています。
今年はディープインパクトの全兄ブラックタイドの孫が皐月賞を制し、もう一頭が青葉賞を制して有力になっています。
これは馬場の改修とあいまって、ディープの切れ、キンカメのスピードの持続力がより活きる馬場になったことが大きい。
今年のブラックタイドを含むディープ系とキンカメ系以外の産駒は⑫タスティエーラ(父サトノクラウン)、④トップオブナイフ(父デクラレーションオブウォー)、⑮ノッキングポイント(父モーリス)、⑯パクスオトマニカ(父ヴィクトワールピサ)、⑭ファントムシーフ(父ハービンジャー)、③ホウオウビスケッツ(父マインドユアビスケッツ)の6頭で、皐月賞2、3着の有力馬もいます。
ディープ・キンカメ、1代遡ってサンデーサイレンス、キングマンボ系になってもサンデー系パクスオトマニカがはずれるだけですから、ついに両種牡馬の支配が終わるのかと言う見方もあります。
文字通り、日本のダービー馬からダービー馬が産まれ続ける構図は昭和からのファンには夢のような話ですがどうなりますか。
また、七不思議のひとつ青葉賞組が勝てない点ですが、今年も有力な2頭が参戦しています。
昨年のダービーの1、2着はハーツ産駒、キタサンブラック産駒でした。その両馬の産駒②スキルヴィング、⑪ハーツコンチェルトですが、勝ち時計も良く、力を使い果たしてなければ有力です。
後は異例のローテで臨むホープフルS馬⑰ドゥラエレーデまででしょうか。
【馬場・トラックバイアス】
この週からCコースになります。雨も持ちそうなので、内有利で高速の馬場になります。
2勝クラスのマイル戦で1:31秒台が出るような高速馬場です。内外の差は感じませんでした。
高速馬場ですし、ラップにもよりますが、先週オークスの2:23.1を上回りたいところです。
オークスのラップはテンの5Fが1:00.0丁度、その後も12.0が5F続く息が全く入らないラップで、上り2Fが11.6-11.5と坂で加速するラップを踏んだリバティアイランドは化け物級ですが、Cコースになり、昨年は2:22秒を切っていますので2:23前後はよほどのスローにならない限り出して欲しい。
【枠順・展開】
オークスは完全に脚質的に差し馬有利のレースですが、ダービーは逃げ・番手が度々かつレースでもあります。
古くはカブラヤオー、アイネスフウジン、ミホノブルボン、サニーブライアンが勝っています。サニーブライアン以外は1番人気ですし、サニーブライアンは皐月賞を勝っています。
近年では、逃げではなく番手から抜け出したロジャーバローズは穴をあけていますし、皐月賞馬エポカドーロが逃げ粘って2着していますが少なくなってきました。
今年の逃げ候補はプリンシパルSを逃げ切ったパクスオトマニカか、もう記憶から遠ざかりましたがホープフルSのトップナイフやドゥラエレーデもいます。
外枠組が無理に行かない限り、どうも早くはなりそうにありませんが、良いポジションをとるために、1コーナーまでは早まる可能性はあります。
【まとめ】
近年、皐月賞へのローテーションが多様になり、戦前は候補が多く混戦状態になりますが、基本的に皐月賞が終わると能力差が浮き彫りになります。
今年は皐月賞の馬場が悪い状況はありましたが、上位3頭の力が抜けていたと見ています。
勝った⑤ソールオリエンスは重馬場の最内枠だったため一旦下げて内から外に出す準備を1コーナーまでにする必要があり、しかもほぼ最後方からの競馬になってしまいました。良かった点は血統的に適性はあるとしていましたが、重馬場が上手かった。距離延長も府中なら逆に馬場質が軽くなるので問題ない。
2着の⑫タスティエーラは時計の掛かる馬場は決め手勝負になり難いので、良い点でした。枠が14番と外過ぎた点と、思いの外流れた展開について行ったことが、早め先頭で負けて強しの内容にしてしまいました。距離が伸びるのは理想的なステイヤー体型からプラスですが、軽くて決め手のいる府中に替わる点は良いとは言えない。
3着の⑭ファントムシーフは上位2頭ほど重馬場の適性が無かったうえに、向う正面での落鉄が痛かった。これまで負けたレースはすべて中山で、小回りはいかにも合わない。直線も前にいたメタルスピードがふらふらしていたので、進路を外に行って、最後は内に入って何とか交わし手の3着。ただ、良馬場で府中に替われば共同通信杯のように変わり身が期待できる。
ドゥラエレーデの能力も無視できないが、早い上りが使えていないので、17番枠を含めて府中の2400mは良馬場では厳しいか。
それなら、早い上りの脚を使った青葉賞組2頭は全体時計を含めて優秀で、ジンクスを破る可能性がある。課題はダメージを含めたデキでしょう。また、今後も成長しそうな血統でもあり現状の完成度でどこまでいけるか。
【予想】
◎⑭ファントムシーフ
距離◎ コース◎ 騎手◎ 調教↗
何回か書いてきましたが、父父Dansiliと母母Promising Leadが全兄妹と言う超近親配合です。しかも、4分割どの血脈にも5代目にNothern Dancerが入っているかなり実験的な配合です。
大箱向きの馬体、走法から、中山からのコース替わりはプラス、距離延長は問題ないことから共同通信杯同様勝ち負けと見ました。
ハービンジャー産駒初の牡馬クラシックホース誕生なるか。
▲⑤ソールオリエンス
距離◎ コース〇 騎手〇 調教→
府中のデビュー戦でスローとは言え、上り33.3で競り勝ちました。早い脚も使えますが、母父Motivatorや母母父がRainbow Quest系であることから、底力勝負の方が良いはずです。
距離の延長は府中であれば全く問題ないのでここも勝ち負けでしょう。
一番人気と内枠を武史君がどう捌くか。
〇⑫タスティエーラ
距離◎ コース〇 騎手◎ 調教→
本来なら距離延長はプラス材料なのですが、中山の重馬場と5月の府中の良馬場でどちらがスタミナが必要かというと、前者の方が必要かと思います。
決め手勝負は分が悪いので勝つまではどうか。レーン騎手でどこまで。
☆②スキルヴィング
距離◎ コース◎ 騎手◎ 調教→
青葉賞を好タイムで制したことと、キタサンブラック産駒と言うことで人気になっています。
青葉賞組は勝てないというジンクスに臨みます。
時計を含めて青葉賞の内容では勝てないので、上り目が必要なのでこの印です。
△⑪ハーツコンチェルト
昨年ようやくハーツ産駒がダービーを制しましたが、この馬も母父ミスプロ系とスピード系があうハーツ産駒なので、成長力もあるので期待します。
【買い目】
馬連 ⑭-⑤、⑫の2点
3連複 ⑤、⑭-②、⑪、⑫の3点
3連単 ⑤、⑭→②、⑤、⑫、⑭→②、⑤、⑪、⑫、⑭の18点
目黒記念
【ポイントの整理】
【レースの特徴】
伝統の古馬中長距離のハンデ戦です。
ダービーと同日になって、しかもダービーの後ですから、なんか敗者復活戦ぽくて気に入らない面もあります。
ダービーから100m伸びただけですが、坂下からのスタートで1コーナーまで距離があるので、それなりにスタミナが必要になりますが、季節は馬場が最も軽い。
ハンデは54~56あたりがレンジだが、それより軽いハンデよりも重ハンデを背負った馬の健闘が目立っている。軽ハンデはこのレースのリピーター・ウインキートスが52㎏で勝っているが、牡馬換算54㎏なのでこれも範囲内か。
【馬場・トラックバイアス】
Cコース替わり、上がらないペースなら道中内を通った馬が有利で、道中外々を回ることは避けたい。
ここ2年はかなりスローに流れて2:32秒台だが、平均ペースなら2:30秒前後で、5F60秒を切るようなペースなら、29秒台はおろか、28秒台も可能。
だいたい上り1、2位の馬が勝っている。
【枠順・展開】
枠で言えば、1~4枠有利。ただ、昨年は16番枠から逃げてスローに落としたウインキートスが3着に粘っている。
脚質的には差しが有利で、スローで先行差し馬が台頭する。
昨年のウインキートスが3着に入ったが逃げ番手馬は苦戦。2008年ホクトスルタン、2009年のミヤギランベリまで遡る。
ここは、行きたい⑦ディアスティマ友一君には厳しい傾向にあるが自分でペースを作れる強みを生かしたい。
【まとめ】
上りが早そうなので、対応できる馬を内目の枠から選択したい。
そうすると16番枠で牝馬で55.5㎏のサリエラには試練のレースだが、ルメール騎手が乗るのは救い。
【予想】
◎①ゼッフィーロ
距離〇 コース◎ 騎手◎ 調教⇘
ディープ×デインヒル系で距離の心配がありそうですが、母母父がSadler’s Wellsなので、この時期の2500mで内枠ならこなせると見ました。
中2週で再度輸送なので、調教は軽いのですがダービーで大外枠、ここは最内で川田君が上手く乗れるのではないかと見て本命です。
▲④ライラック
距離◎ コース? 騎手? 調教↗
オルフェーブル産駒が近年堅実に走っていますが、ライラックも牝馬3冠は惨敗でしたが、エリ女以降良く走っています。
騎手がムラがあるので買い難いのですが、内枠を活かせば56㎏も克服できると見ました。
小柄ながら調教も3週に渡り長目から追っている点、好感を持てます。
〇⑯サリエラ
距離〇 コース◎ 騎手◎ 調教↗
当初本命予定だったのですが、55.5㎏と16番枠で悩んでしまいました。
小柄ながら、調教はしっかり積んでいるし、成長を促すがごとく、休み休み使っている点も好感が持てます。
とにかくリステッドを勝ったばかりですが、成長力のある牝系なので、将来楽しみです。
☆③カントル
距離〇 コース〇 騎手〇 調教↗
ワグネリアンの全弟で、今頃になって出遅れ癖が治ってきました。前走同様枠を活かせれば2着があるか。
△⑥プラダリア
実績的には強い4歳世代で青葉賞を勝ち、ダービー5着の実績は上位で、ハンデも57㎏は恵まれた。ただ、使われて良くなるタイプに見える。
【買い目】
馬連・ワイド ①-③、④、⑯の3点づつ
3連単 ①→③、④、⑯→③、④、⑥、⑯の9点
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