ゴルフにおける「サル腕」とは、アドレスで両肘がくっついている状態(実際にはくっついて見えるがくっついていなくても)を言います。
プロでは我らが渋野日向子プロが代表です。
彼女のアドレスの特徴は、サル腕で、なおかつハンドダウン(手を低くして構える)でクラブをフラットに構える点にあります。ハンドダウンは彼女の腕の長さにもよります。
サル腕の効果は、肘をつけて方向に絞ると、肘が下を向きます。スイング中の利点は2点で①脇がしまる、②体との一体感を得られる点にあります。
よく練習場で、脇にタオルを挟んで、脇が空かないように打っている光景を見かけますが、アドレスで肘を絞り、そのままスイングすればいいのではないかと思いますが、そこはそれぞれですね。
渋野選手はソフトボールで鍛えた体幹を回して再現性を確保しています。
ただ、フラットな軌道から、更にトップで掌屈・シャフトを寝かしていますので、さらにフラットになってシャローなインパクトになっています。
このスイングに世間は賛否両論ですね。
気になる点が2点。①スピン量の低下、②左足下がりからのショットです。
昨年シーズン初めは、スピン不足から左にドロップするティーショットが見られました、アイアンショットでも明らかに同伴競技者よりもスピンが掛かってなかった。
左足下がりは我々はもちろん、プロでも難しいと言われています。基本は上から入れてフォローを低くなので、フラットなスイングでは確率は低くなります。
ただ、その辺渋野選手も認識していると思いますので、徹底的に練習しているかと思います。
しかもあれだけスイングを変えて、大きく低迷しなかったことが凄い。メジャーで3、4位があり、レギュラーでは2位もありました。
かつて、世界ランクトップだったダスティン・ジョンソン選手が飛びすぎ(うらやましい)・転がり過ぎのドロー(右から左に曲がる)からフラット・掌屈(トップ辺りで左の甲を手のひら側に曲げる動き)にスイングを変えて、逆に曲がるフェードに変えました、やや低迷しましたが世界ランクのトップ3に返り咲くまで3年程度かかったと記憶しています。
渋野選手は今年2月23日タイで行われるHonda LPGAからスタートするようですが、よく見たいなと思います。
今年も注目ですね。
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