「これはいかん!」
それは日本女子オープンの最終日の組み合わせを見て思いました。
最終組のメンバーが申ジエ選手と吉田優利選手だったからです。
GOLFTVで前半から見ていましたが、果たしてラウンド半ばからは、フェアウエーも、ホール間も、走り始めました。もう、ルール上、直近のスコアーの良い順から打つ「オナー」も撤廃されたにせよ、準備ができた順と言うか、先にティーグラウンドにたどり着いた方から打っていました。
吉田選手はとにかくグリーン上が遅い選手で、ラインをまたいで傾斜を足裏から感じてライン読みをする選手です。それを1、2回ならまだしも、時には5回以上もして、それだけで、2分を経過する場面もありました。それでパットを外した際は、また、1、2回ですが、ラインをまたぎます。
申ジエ選手はルーティンそのものに時間をかけるタイプで、距離、風、グリーンの形状とピンの位置、行ってはいけない場所等をじっくり吟味して、番手や球筋を決断するまでに時間をかけます。
案の定と言うべきか、両者とも走り過ぎたせいか、最終盤でスコアーを崩し、勝みなみ選手にまくられてしまいました。
前半戦は、まだ多くの選手がコース上にいますので、様々な選手が写されますが、終盤になってコース上の選手が減ってくるとどうしても、優勝を争っている選手を写す機会が増え、目立ってしまうのです。
少なくても私は「こんなゴルファーと回りたくないな」と思ってしまいます。
吉田選手の安定した下半身から繰り出される切れの良いスイング・ショット、ショートゲームの上手さから、相当努力されていることがうかがえます。
申ジエ選手は世界トップまで昇りつめた後に日本ツアーに参加しています。チャリティーにも熱心で、大きな災害が起きると真っ先に支援するなど、人格者です。
ただ、昨今ルール変更の多くはスピードアップを狙ったものです。総本山が目指しているので、ファストプレイを意識している(させられている⁉)、我々からすると、プロにこそ、その規範を示して欲しいし、プロ選手はマナーのゲームであるゴルフの範としても存在してほしいと思っているのでとても残念です。
一方で、元祖怪物川岸良兼プロの娘さんで、今年後半に復調し、45位で復活シードを果たした川岸史果選手のプレイが早いこと。こちらは「もう少し時間をかけていいんだよ」と思ってしまいます。
機会はないでしょうが、こういう選手となら一緒に回りたいと思いましたし、自分もそうありたいと思いました。
協会には、日本のツアーが変なガラパゴス化しないよう、外国の選手が来ても日本の選手は皆プレーがテキパキしていて気持ちが良いと思われるようになってもらいたいです。そうなるよう何か対策を施してもらいたいな。
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