エリザベス女王杯のポイント

レース展望

レースの特性

  • 秋華賞の新設により、距離を1F短縮して2200mでの牝馬G1となっています。
  • 錚々たる歴代勝馬たちですが、最強牝馬決定戦というのは言い過ぎで、最強牝馬は天皇賞やJCに出走するからです。ただ、今年はそういった牝馬がいない模様で最強と言っても良いかもしれません。
  • ここ、2年は阪神で実施されていて、2年とも差し追い込み決着になっています。
  • 理由としてゴール前の急坂を2回越える点と、小回りなので全体が早めに動く点が挙げられます。
  • そうなると、いわゆる「上り」の早さが重要な要素になります。
  • また、リピーターが活躍するレースで、古くはメジロド-ベルやアドマイヤグルーヴ、スノーフェアリーやラッキーライラックが連覇しています。
  • 勝馬だけでなく、好走馬もリピートするレースです。クロコスミアの3年連続2着なんて言う怪記録もあるほどです。
  • 今年はアカイイトがどうでしょうか。
  • 最後に、負担重量が極量の56㎏です。3歳は54㎏なので有利と言えますが、3歳で勝ったのはメイショウマンボ、モズカッチャンくらいです。これを多いととるか少ないと見るかもポイントです。

血統

  • 今年の大きなポイントは「エピファネイア産駒の早熟性」にあると思います。
  • エピファネイア自身は菊花賞を勝ち、翌年のJCで圧勝をしているので決して早熟と言うわけではありませんでした。
  • ただ、母シーザリオ産駒はリオンディーズやサートゥルナーリアと早熟であることは疑いがありません。
  • シーザリオは日米オークスを制覇して、故障して引退しました。
  • 早熟と言うのは健康面を含めてのもので、古馬になって故障がちな点も共通点です。
  • やはり、エフフォーリアの年明け不振、デアリングタクトの3冠後未勝利が影を差しています。
  • 一方で、イズジョーノキセキは5歳になって3勝クラスを抜け出したと思ったら府中牝馬Sも制して5歳の秋になって充実期を迎えています。この辺をどう見るかでしょう。
  • スターリングローズは勝ち切れないローズ一族の呪縛を振り払いました。しかし、キンカメ産駒は当レースであまり活躍しているとは言えません。ライバルであるディープには大きく水をあけられている恰好です。
  • 昨年はディープ産駒で、G1では一息だったキズナ産駒のワンツーでした。
  • 穴と言えばステゴ系ですが、ラッキーライラックは連覇、前述クロコスミアとそこそこ活躍しています。
  • あと、2016年はマンハッタンカフェ産駒のワンツーでした。

ローテーション

  • 3歳勢は目標を秋華賞においていましたので、そこからの上り目が薄い状態で古馬との対戦を迎えるのは不利なのですが、斤量が2㎏減なのでどこまでかです。
  • ただ、ナミュールは秋華賞はぶっつけで馬体重+20㎏でしたのでどうでしょうか。+20㎏でも細く見えましたが…。
  • ピンハイも小柄な牝馬ので秋華賞同日の西宮Sを+12㎏で完勝、こちらもそれでも414㎏でした。
  • 叩き2戦目の古馬勢では連覇を狙うアカイイトが前走+16㎏、アンドヴァラナウト、ウインキートス+2㎏、ウインマイティー+2kg、札幌記念からのウインマリリンが+12㎏でした。イズジョーノキセキも条件戦から休み明け+6㎏でした。これらは上積みが見込めそうです。
  • テルツェット、ルビーカサブランカはクイーンSからになります。
  • 逆にほぼ2か月おきに切れ目なく使われているジェラルディーナは上り目はないか。モーリスの成長力?!に期待。

トラックバイアス

  • トライアルレースでトラックバイアスがきつかったのがオールカマーでしょう。いわゆる「1.2.3(ひふみ)決着」でした。そんな中1、3着だったジェラルディーナとウインキートスには有利に働き、外を回したデアリングタクトは6着でした。この3頭の評価は着順通りにはできないでしょう。
  • 阪神はAコースのままです。春のインコース有利は開幕週からありませんでした。そろそろ、内外イーブンから外差しに移行する時期です。

ジョッキー

  • この時期はシーズンオフで各国の名手が来日する時期です。
  • 今週から参戦するムーア様はアンドヴァラナウト、レーンはウインマリリンで参戦します。
  • 先に参戦しているクリス・デムーロ騎手はジェラルディーナ、日本の外国人騎手ルメールはイズジョーノキセキ、ミルコはライラックと穴っぽい馬に乗ります。
  • スターリングローズは若き努力家坂井瑠星君、ナミュールは武史君のままです。馬も騎手も若い3歳勢には頑張って欲しいのですが…。

私見

  • 多くが有力馬ですから、思い切った予想が必要でしょう。
  • エピファネイア産駒はデアリングタクトは能力が落ちていて、イズジョーノキセキはワンターンの1800m位がベストとみて消したい。
  • デアリングタクトが勝ったら感動ものでしょうし、イズジョーノキセキは昨年4着ですから、リピーターが活躍する点で有力馬なので無謀かもしれない。
  • 3歳勢は前走ピークのスタニングローズは消し、ナミュールも阪神での距離延長は疑問が残る。
  • ここまでですでに外れている気もする…。
  • ウイン勢ではやはり実績上位で札幌からじっくり調整できたマリリンで、レーン騎手と手が合うと見ています。馬が変わってきたマイティーも叩かれたゴールドシップ産駒で買いたい。
  • 大穴は逃げ先行馬が回避で逃げ馬1頭になったローザノワール、前走は先頭に立つまで押して叩いてと手間取ったが、今回は内枠で促す程度で先頭に行けそう。
  • リピーターの大将はアカイイトで前走は太目残りでここ本番は明らか。ただ、昨年ほど展開は向かないかも。

それではまた。

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