マイラーズカップとフローラステークスのポイントを考えます

レース展望

マイラーズカップ

【レースの特徴】

【レース傾向】

今年も阪神なので過去の傾向はあてはまりませんが、インディチャンプ、ダノンプレミアム、サングレーザー、イスラボニータ、グランプリボスと錚々たるメンバーが勝っています。

その点からすると、今年のメンバーは小粒でしょうか。

昨年の勝馬ケイデンスコールは出ていますが、昨今斤量が苦しくスランプ状態です。

今年は、カラテが、昨年のケイデンスコール同様、中山記念2着からここに臨みます。

格から言えば、レッドベルオーブが長期休養明け叩かれて良いところでしょうか。ヴィクティファルスも格から言えば上位ですが、マイル向きのスピード・距離が合わないか。

【コース】

内有利だったコースも開催を重ねてアーリントンCのダノンスコーピオンのように外の差しも出てきました。とは言え、馬場の中を抜けたタイセイディバインが2着、内で粘っていたキングエルメスが3着なので、ようやくコースの利不利が無くなってきたように見えます。

時計は良馬場なら1:32秒前半くらいは出そうです。阪神なのでややパワーも必要でスピード一辺倒というわけには行きません。

【有力馬】

【カラテ】

G3タイプでしたが、ニューイヤーSで58㎏背負って新味のある勝ち方をして、実績のなかった1800mのG2中山記念で2着と進化しています。

何といっても菅原君とのコンビが良いですね。

パワー型マイラーですので、開催進んだ阪神は有利に働きそうです。

今回は関東から関西への転厩直後でどうでしょうか。

今後も菅原君とのコンビを続けて欲しいです。

【エアファンディタ】

逆輸入ハットトリック産駒で母父エンパイアメーカーならワンターンコースで末脚を発揮するタイプで、前走の好タイム勝ちから好勝負でしょう。

前走は直線壁になって進路を取れたのは1Fを切ってからだったので、着差以上に強い競馬でした。

復帰の松山君ですね。

【レッドベルオーブ】

デイリー杯でホウオウアマゾンを差し切っていますし、タイムも1:32.4でしたので、走破圏です。

この馬はとにかく折り合いで、流れることと、馬の後ろに入れられるかが条件になります。

前走は馬体よりも、終始引っ掛かっていたことで末脚を失いました。

岩田みらい君に替わりますが、御せるかどうかです。

【ソウルラッシュ】

ルーラーシップ×マンハッタンカフェから、2000mを使われましたが、結果が出ず、マイル路線にしてから3連勝でオープン入りしました。

1勝クラスの平場で追ったとこなしの馬なりで完勝したところから、マイル適性を発揮しました。

血統的には祖母がStorm Cat×Caroでスピードを補っています。

問題は良馬場でのG2におけるマイル向けのスピードがあるかないかでしょう。

中3週ですが決め手があるタイプではないので、スローからの上りの鋭さ比べになると不利で、ある程度流れて上りもかかる展開・馬場であればなお良しです。

連勝は浜中君に替わってから始まっています。明け2戦目で、まだ伸びしろがあります。

【ホウオウアマゾン】

前走東京新聞杯では全く良いところがありませんでした。

ただ、このコースではデイリー杯2歳Sで2着、アーリントンカップで勝っています。

得意の阪神マイルで今一度見直す手でしょうか。

坂井瑠星君になってからまだ勝っていませんが、ここは楽に先行できそうで、ダイワキャグニーとベステンダンクと、かつてのテンのスピードがある先行馬ではありませんので、楽に番手はとれるでしょう。

【今のところ】

展開が鍵になると見ます。

差し脚もハイペースで足を伸ばせるカラテタイプと、スローから早い脚を使うエアロロノアタイプのどちらが有利になるか分かれ目になります。

エアファンディタはどちらかというと早めのペースでより力が出るタイプと見ていますが、スローでも32.8の脚を使っているので対応可能です。

先行勢が少なく、先行勢が有利に運びそうで、ホウオウアマゾンは有力でしょう。

ペースが緩くなると能力が高いレッドベルオーブは折り合いがつかないので苦戦を強いられるし、真価を続けるカラテも速い上りになると勝ち負けまで持ち込めるかどうかです。

ソウルラッシュを有力視していたのですが、上りが掛からないと厳しいです。

結果、エアファンディタ、エアロロノア、ホウオウアマゾンが中心でカラテとソウルラッシュを抑えですかね。

枠と調教見て考えます。折り合えばレッドベルオーブが一番能力はあると見てはいます。

フローラステークス

【レースの特徴】

【レース傾向】

勝馬のサンテミリオンがオークスを勝っていますし、ウインマリリン、モズカッチャンが2着していますし、本番オークスの別路線組のトライアルとしては役割を果たしていると言えます。

高速の開幕週なので、過去5年で4回は2分を切っています。ウインマリリンの勝ちタイムは1:58.7でした。

開幕週で基本先行馬有利ですが、案外末脚勝負になることが多く、サトノワルキューレやウィクトーリアのように直線一気も決まっています。

ウインマリリンの年を除けば、後傾ラップで、上り3Fは33秒台、時には前半の脚が必要になります。先行馬でも34秒台前半の脚が必要になります。

ここもヴァンルーラーが行くかですが、ペースは速くはならず後傾ラップで上りの勝負でしょう。

【有力馬】

【ラスール】

府中のマイルで2勝しています。シャケトラの異父妹で、新種牡馬キタサンブラック産駒で人気が先行しますが、内容も伴っています。

レース振りからは前々走のような出遅れはしたくないところです。

府中開催でルメールの季節が来ました。

【ルージュステリア】

ディープインパクト×Storm Catの黄金配合に、牝系もNashwan×Nijinskyとしっかりしていて、府中でとても魅力的な1頭です。

前走は大きく出遅れても6着と惜しい内容でした。

必要条件である33秒台の末脚は簡単に出せそうなので、多少の出遅れなら十分勝負になるでしょう。

祐一君に乗り替わりますし、有力です。

【ルージュエヴァイユ】

中山の1800mで新馬-特別勝ちと波に乗って、中7週でここですのでローテーション的には絶好です。

ジャスタウエイ×Frankel産駒で、中山が合いそうです。距離伸びても祖母がLomitas×デインヒルなら、開幕週の2000mは問題ないでしょう。

中山での連勝なので府中に替わって評価が難しいのですが、地力タイプで、府中向きの切れに疑問が残ります。

【エバーハンティング】

ハービンジャー×ディープインパクト産駒でいかにも府中向き血統です。中山2000mで新馬勝ちと特別惨敗でした。

この馬の課題は410㎏台の馬体で、中山よりも府中の開幕週で変身する可能性に期待したいところです。昨年はスライリーが422㎏で2着、1昨年はフアナ416㎏で3着しています。

小柄なので、揉まれない枠が欲しいところです。

騎手はウチパクさんに替わりますが、壊さないでね。

【パーソナルハイ】

重賞路線を歩いてきた馬です。赤松賞で逃げて2着に入りましたが、ここ2戦は差して競馬をしています。特に桜花賞はごちゃついていましたが0.2差の6着は立派な成績でした。

母がミスプロとRelauchの18.75と凄いクロスで母は9Fの牝馬G1を勝っています。

新馬を見る限り、逃げた方が良さそうですが、差す競馬を試しているようです。

むしろ、マイナス面はローテーションでフラワーカップから中2週、桜花賞から中1週は厳しいローテです。

【ヴァンルーラー】

ルーラーシップ×ノーザンダンサー-Deputy Minister系産駒です。母母父がStorm Bird系でパワーとスピードをバランスよく伝えていそうです。

平均ペースのルーラーシップですから、逃げて残す競馬が合いそうですし、前走は逃げ切っています。

ここも逃げの手に出れば、残る目もあるでしょう。

【今のところ】

差し脚に優れているルージュステリアが中心でしょうか、一応ラスールが相手です。

逃げればパーソナルハイかと思いましたが、ローテが厳しい。ヴァンルーラーも中3週で勝ち負けまであるかどうかは微妙。

大穴はエバーハンティングと見ています。

マイシンフォニーは1800mで勝っているけど、距離的には前走Fレビューの1400mの方があっていると見ます。シンシアウイッシュとホウオウバニラは府中向きの決め手に欠けると見ています。

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