阪神JFと中日新聞杯の有力馬を解説します

レース展望

阪神ジュベナイルフィリーズ

昨年はここまで、2歳牝馬路線はソダシを中心に多士済々、百花繚乱でしたが、今年はまだ混戦模様です。

そうなると、トライアルレースとも言える、ファンタジーステークスとアルテミスステークス組が有力視されます。

ただ、両頭とも血統的に地味さがありますので、他の馬にもチャンスがありそうです。

ナミュール

ハービンジャー×ダイワメジャー産駒です。スピードとパワーがありそうで、決め手に欠けそうですが、前走赤松賞ではスローで逃げたディープ産駒パーソナルハイの勝ちパターンを、上り3F33.0の末脚で差し切りました。

牝系も祖母が桜花賞馬キョウエイマーチと芝・ダート兼用フレンチデピュティの仔で、スピード・パワー・G1でも通じそうな底力もありそうなので有力と見ました。

軽い府中よりは、パワーも必要な阪神の方が向いているとも見えます。

クリスチャン・デムーロ騎手を含めて期待が広がりますね。

ステルナティーア

ロードカナリア×ラルケット(ファルブラヴ)産駒ですから、ステルヴィオの全妹になります。

前走は果敢にコマンドラインに臨み、叩きあいましたが、半馬身振り切られて2着でした。

5F62.6の超スローからの上りの勝負でしたが、内容は凡戦で、勝ったコマンドラインの上り33.5、ステルナティーアは33.4と平凡な時計ではあります。

全兄ステルヴィオはサウジアラビアRC、朝日杯FSともに2着していて、同じような戦績・ローテで臨みます。

ウォーターナビレラ

新種牡馬シルバーステート×キングヘイロー産駒です。シルバーステート産駒初の重賞制覇を成し遂げました。

一方で、BMS(母父)キングヘイロー馬の今年の活躍は顕著で、春の阪神大賞典ディープボンドやセントライト記念アサマノイタズラ、ラジオ日経賞ヴァイスメテオール、そして、スプリンターズステークスのピクシーナイトと出ています。

牝系からスタミナとスピードもありそうで、距離延長は全く問題ないでしょう。むしろ、もう少し長い方が良く、マイルはサフラン賞で勝っていますが、G1では中途半端かもしれません。

サークルオブライフ

エピファネイア×アドマイヤジャパン産駒です。

アドマイヤジャパンは名牝ビワハイジとサンデーサイレンスと良血の仔で、京成杯しか勝っていませんが、種牡馬になりました。ただ、成功したとは言えません。

牝系はタイキシャトルやStorm Catがいて、スピードを補完しています。

このレースに縁の深いアルテミスSの勝馬ですし、一旦抜けたベルクレスを外から差した末脚は見どころがあり有力です。

母系の地味さはありますが、ミルコ・デムーロ騎手で何とかするかです。

ナムラクレア

ミッキーアイル×Storm Cat産駒です。

小倉2歳Sの勝ち方から、期待した前走でしたが、ウォーターナビレラと直線併せ馬になりましたが、直線の坂か距離が堪えたのか、差は詰まりませんでした。もしかしたら差した方が良いのかもしれません。

将来的にマイルもこなすかもしれませんが、血統的にも当面マイルは長いように見えます。ためるレースをして欲しいですね。

ベルクレスタ

ドゥラメンテ×Mr.Prospector系Numerous産駒です。

異父姉にステイゴールド産駒でヴィクトリアマイルのアドマイヤリードがいて、素質がありそうです。

前走好位から抜け出し、勝ちパターンに持ち込めましたが、サークルオブライフに差されてしまいました。

父系がキングマンボ系とは言え、Mr. Prospectorの18.75%ですが、日本では大物が出るイメージはありません。

再戦を含めて松山君でリベンジできるでしょうか。

今のところ

赤松賞の勝ち方及び、時計の良さから、ナミュールの素質を重視したいと思います。切れは小柄な馬体からきているかもしれませんし、叩かれながら良くなる血統で、今回は輸送も軽減されますし、狙いたいと思います。

ステルナティーアは牡馬と戦ってきましたが、牝馬限定になってどうか、評判馬との叩き合いで負けましたし、内容は平凡でした。ただ、母父ファルブラヴのパワー・底力から、阪神も大丈夫でしょう。初の関西遠征の影響とルメール騎手で新味が出るか注目ポイントです。

重賞も勝って、無敗の3連勝で臨むウォーターナビレラは3場で距離も微妙に違っていますので環境に対する対応力があります。また、番手から抜け出すというレースでの安定感が光ります。

今のところ3強とみます。

中日新聞杯

先週阪神で同距離2000mの重賞が行われまして、かぶっている観がありますが、こちらはハンデ戦で何でもありの中京で混戦です。

有力馬が何かも難しいので、Netkeibaさんの予想オッズを頼りにします。

アドマイヤビルゴ

典型的な中抜きディープ産駒といえるでしょう。

好走パターンはコーナー4回のスローペースで好位につけて、早い上りで抜け出す競馬です。逆に流れると末脚をなくしてしまいます。

従いまして、スローに流れて好位につければ好走可能でしょう。

ラーゴム

前走までの4戦は皐月賞・ダービーがあったにせよ二桁着順を続けていました。それでも前走は4番人気に押され差し切りがちでした。

世代戦とはいえコーナー4回の2000mの重賞で1、2着してもいますし、今回もきさらぎ賞で勝っている舞台なので人気になりそうです。今回は2kg増ですが、それよりもオルフェーブル産駒のムラ掛けが気になります。

特にスタートが良くありませんので飛んでも不思議ではありません。が、池添君が手の内にいれていて、継続騎乗なので好走してもおかしくありません。

キングオブコージ

母父Galileoの重さをロードカナロアの父スピードで補完しています。ロードカナロアは重い母方に合いますね。

ロードカナロア産駒ですが、戦績は2000mを超えた距離で目黒記念を含めて走っています。ここでは格上です。

長期休養明けを一度使って、この馬にしては短めの2000mですが、新味が出るかも知れません。57㎏ですが典さんの継続騎乗で見せ場を作って欲しい。

ボッケリーニ

昨年の当レース勝ち馬です。

ラブリーデイの全弟で兄同様5歳を迎えて本格化の兆しがあったので期待した1年でしたが、兄には遠く及びませんでした。

しかし、G3なら安定度抜群ですし、掲示板には載りそうで、馬券圏内ももちろん入るかもしれません。

57.5㎏はトップハンデですが、浜中君の継続騎乗でどこまでと言ったところでしょうか。

ラストドラフト

1昨年の当レース2着馬です。

桜花賞馬マルセリーナの仔で、父ノヴェリストなので2000m以上で力を発揮しています。

叩き3戦目、相手大幅弱化で絶好の狙いに見えます。

57㎏はまずまずの斤量です。三浦君も、そろそろ今季重賞2勝目と行きたいところでしょう。

プレシャスブルー

薄くなってきたノーザンテーストの血を持ち、走っても走っても人気になりません。

小柄なので、まだ55㎏は有利です。

ただ、勝浦騎手と手が合うだけに乗り替わりはどうかです。

今のところ

ラーゴムは人気が先行していますが、実績ある条件です。血統的にもピンかパーなので、勝ち負けか飛ぶかと見ました。

昨年勝ったボッケリーニは+2.5㎏の今年は成長が必要ですが、ちょっと期待した成長はありませんでした。ただ、安定感は抜群です。

アドマイヤビルゴは展開次第です。スローで好位が取れれば、それなりの上りの脚はありますので、展開次第です。逃げ馬いませんね。

狙いは格上とも言えるラストドラフトで、いい加減人馬とも重賞勝ちが欲しいところです。

展開がポイントになりそうですね。

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