コントレイルを解析します ver3

名馬解析

無敗の3冠達成後、JCでアーモンドアイに敗れて2着。

年明けてからの大阪杯は重馬場で3着でした。

今後は、後1、2戦で引退となるそうです。今回は最終ヴァージョンです。

血統

コントレイルはディープインパクト×Unbrided’s Song (Mr. Prospector-Fappiano系) 産駒です。

Unbrided’s Songの父UnbridledはケンタッキーダービーとBCクラシックに勝っています。戦績は7F~10Fで勝っていて、G1勝利の2レースを含め9-10Fのレースで結果を出していました。

Unbrided’s Songの戦績は、父ほどではなく、BCジュベナイルとフロリダダービーに勝っています。勝っている距離はやや短く7F~9Fです。

また、父よりも若干早熟だったと思います。ただ、Caroの父フォルティノ系は芝向きであるため、日本の競馬への有利さがあります。

祖母FolkloreはTiznowの仔です。

Tiznowは3大始祖ダーレーアラビアン系全盛の現代において、珍しいゴドルフィンアラビアン-インテント系でBCクラシックを連破しました。主な勝ち鞍から得意な距離は9F~10Fです。

祖母FolkloreはTiznowの代表産駒の一頭で、BCジュベナイルフィリーズを勝っています。勝ち鞍は6F~8.5Fで上げています。

祖母FolkloreのBMSはStorm Catで、更に母方はFappianoですので、スピード傾向が顕著です。

母ロードクロサイトは芝、ダートの短距離を7戦して未勝利のままでした。

従って、母方からは米国スピード型で、Fappianoの色が濃く、一本調子で、本来であれば、2000mまでの血統です。結果として、ワンターンの1400~1800m向きと判断できす。

それに父ディープですから、適距離は2000m前後で、日本のG1競争の中で、最も合うコースはワンターンに近い府中2000mの天皇賞であることは明らかです。

それ以上は、日本の軽い芝ではペースと馬場と相手次第と言うことになります。

海外ではドバイターフがワンターンに近い1800mです。ヴァンドギャルドが2着できるのなら、コントレイルなら圧勝だったと思います。

過去9戦の内容

新馬

阪神のワンターン1800mとこの馬には最高の舞台でした。

5F62.8-4F46.1=1:48.9とスローの流れで好位で折り合い、ラスト33.5で完勝でした。

東京スポーツ杯2歳S

府中の1800mとやはり最高の舞台でした。

5F58.8-4F45.7=1:44.5で上り3F33.1で5馬身差の圧勝でした。いかに当時の府中が走りやすく、ムーア騎手が甘やかさずに追ったとは言え、2戦目の2歳馬が出す時計ではなかったといえます。

血統通り、最も合う距離コース形態でした。ベストパフォーマンスが出る条件が整っていました。

これで、早くもクラシック候補の先頭に名乗り出ました。

ホープフルS

中山の2000mで5F60.9-5F60.5=2:01.4でした。

後傾ラップを2番枠から楽に好位につけてインベタから4角手前から加速してヴェルトライゼンデに1.1/2差でした。

あっさりしたG1制覇だったと言えます。

皐月賞

稍重の中山2000mで5F59.8-60.9=2:00.7でした。

基本的に差し馬なので、やや控え間に出て、1コーナーでやや不利をこうむり後方へ、向こう正面過ぎから大外へ出して、4角ではほぼ先頭集団に追いつき、内から寄せてきたサリオスとの叩き合いを制しました。

内が伸びなかったので、下げてから外へ出せたのが勝因でした。

サリオスにとっては、4角で前にいて4着に頑張ったウインカーネリアンがいたことで、外に出すタイミングが遅れたことが敗因かと思われます。

歴史に残る、良いレースでした。

ダービー

良馬場の府中2400mで6F73.5-6F70.6=2:24.1でした。3秒近い後傾ラップのスローでした。

内5番枠から、自然に好位5番手から、4角手前でインベタから徐々に外目に持ち出し、進路を確保すると、サリオスが来るのを待って追い出すとサリオスを突き放して完勝でした。

神戸新聞杯

良馬場の中京2200mで6F72.2-5F60.3のほぼイーブンペースでした。

こちらも2番枠から、やや外に出しながら、やや下げたものの、ダービーよりも後ろにつけて、4角手前でスペースを探しながら、直線に入り、上手くスペースを見つけて少し追った時点で先頭、最後は流して完勝でした。

一方で、ここまで順調さを欠いたヴェルトライゼンデは大外枠から無理せず後方から直線も外を回して何とか2着でした。

菊花賞

良馬場とは言え時計の掛かる良馬場で、距離不安があるコントレイルにはマイナス要因でした。

バビットを潰すことだけが目的だったキメラヴェリテに逃げでしたが、それほど早いペースではありませんでしたが早くなったり遅くなったり不規則なペースでした。

中団前目で追走し、直線に入ると早め先頭に立ちましたが、ぴったりとマークしていたアリストテレスとの一騎打ちでしたが、一旦交わされても、持ち前の勝負根性で競り勝ちました。

ジャパンカップ

2開催週末雨が降ったせいか、やや時計が掛かるものの、良馬場でした。

キセキの逃げが暴走で前半6F1:09.4とスプリント並でした。

それでも離れた馬群の前目についていたアーモンドアイが直線抜け出し完勝で、コントレイルは中団から上り最速で2着でした。

得意の競り合いに持ち込めず、完敗でした。それでも、目一杯のレースだった菊花賞から日が浅く、祐一君も控えめに乗ったことから悲観する内容ではなかったと思います。

大阪杯

重馬場でした。59.8-61.8=2:01.6の前傾ラップでした。しかも上り3F36.8でラストは13.0と掛かりました。

距離2000mは適距離でしたが、コーナー4回で、重馬場でした。

強みである切れとスピードが削がれ、グランアレグリアとの2着争いの叩き合いを制したかに見えましたが、重の鬼モズベッロにかわされ3着でした。

まとめ

血統から1600~2000mのワンターンが最適で、日本の古馬G1レースでは2マイルG1と天皇賞秋です。

府中2000mはワンターンではありませんが、比較的近いコースです。

また、意識的にクラシックディスタンスを使ってきたため、マイルは未経験のままです。

したがって、稍重までなら、ベストパフォーマンスが期待できる、秋の天皇賞は無敗の3冠馬にとって負けられないところです。

4歳馬は弱いとされていますが、総大将とも言える存在です。弱い世代と言われることに「マッタ」をかけられるのは、コントレイルかサリオスしかいないでしょう。

しかし、秋の天皇賞で負けると残ったレースは条件が悪くなるので、引退を余儀なくされると思います。

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