北九州記念はスプリンターズステークス、札幌記念は海外を含めたG1に繋がっていくレースで、ここまでの夏競馬とは異なり、秋のG1戦線を見据えた競馬になってきて、競馬の世界は秋の気配が漂ってきました。
北九州記念
【予想のポイント】
【ハンデ差】
短距離のハンデ戦ほど、重いハンデが効くと言われています。
昨年はモズスーパーフレアが牡馬換算58.5㎏の究極のハンデを背負いながら、ゴール盤前まで粘っての2着で、個人的には感動を覚えました。
昨年は高松宮記念を繰り上がりながら制しての参戦でしたが、今年は惨敗後の高松宮記念5着として、昨年と同じローテです。ただ、さすがに衰えが見えてきたような気がします。
以下牡牝調整を入れたハンデです。
- 58.5(56.5㎏の牡馬換算) モズスーパーフレア
- 58 レッドアンシェル
- 57.5 ジャンダルム
- 57.5(55.5㎏の牡馬換算) アウィルアウェイ
- 56 ロジクライ
- 55 ファストフォース
:
- 52 シゲルピンクルビー
- 51 ヨカヨカ
昨年の覇者レッドアンシェルが+1kg、57㎏でL競争を勝ったジャンダルムが+0.5、CBC賞を逃げ切ったファストフォースが+3kgとなっています。
ヨカヨカはCBC賞5着でそのまま、世代G2を勝っているシゲルピンクルビーは52㎏です。
ハンデは3歳馬有利ですが、先週の関屋記念でソングラインが51㎏で3着だったことで世代の強さに疑問符が点灯しました。同じことは札幌記念のソダシにも言えます。
【馬場・時計】
梅雨時期のような天気で、小倉も今週はかなり降っていて、土曜日は良馬場スタートでした。
3勝クラスのメインレースでは33.2-34.6=1:07.8でした。
日曜日は小雨が降るようですが、テンの3Fは32秒台半ばは必至で、1秒以上の前傾になることは避けられそうにありません。勝ち時計は1:07秒前後でしょうか。
【展開】
松若+モズスーパーフレアは逃げて結果を出してきたので、今更戦法を変える年齢でもなく、行ききるだけでしょう。
結果、ラスト1ハロンの先行勢と差し追い込み勢との攻防が面白くなると思います。前傾ラップになることは確実で、その度合いにもよりますが、差しが届くかもしれません。
【予想】
【1列目】
◎⑦ジャンダルム
短距離の名牝ビリーヴ産駒で、1200mが前走初だったことに驚きを隠せません。理由は父がSadler’s Wells系Kitten’s Joy産駒で2歳時にホープフルS2着と結果を出したこと、距離短縮したマイル路線でそこそこ走ったことで、その後1400mを3戦して前走の初1200mでした。前走はトップハンデ背負っての圧勝でしたので、+0.5㎏のここでも勝っておかしくないと思います。
【2列目】
▲⑱ボンボヤージ
ロードカナロア×ディープインパクト産駒で成長力に疑問はあるのですが、牝系がRoberto系ということで軽くはないぞと言った血統です。
前走で時計勝負にも対応できそうですし、3㎏減の52㎏、夏の牝馬で買います。
〇⑫モズスーパーフレア
昨年は56.5kgのハンデを嫌い自信の消しでしたが、2着走られてもなお感動を受けました。今年は昨年よりもここまでの戦績は落ちますが、再度好走があっても不思議ではないと見ました。
ファストフォースとのハナ争いもこのコンビならお構いなしだし、二の足が断然早いのがこの馬の特徴です。行ききって欲しい。
毎年この馬にはアイビスサマーダッシュに出走して、絶対スピードを見せて欲しいと思っていましたが、もう来年はないので残念です。
☆⑨シゲルピンクルビー
決してスプリント向き血統とは思えませんが、前走もイン突きで詰まってのもので、伸びかけた脚は見るべきものがありました。1400mベストも調教も動いているので、2、3着なら可能性がありそうです。
【3列目】
△⑰ヨカヨカ
勝ち切れないレースが続いていますが、前走は異常な馬場のせいか、伸びきれず5着でした。今回も51㎏と有利ですが、決め手に欠けて、勝ち切れない場面が続いているので3列目とします。
△⑪アウィルアウェイ
必ず最後は追い込んでくるので、結果、馬券圏内に届くかどうかは他馬任せの馬です。重馬場はカラッ下手なので、馬場が気になっていましたが、大丈夫そうです。
日本レコードで逃げ切ったファストフォースは異常な高速・逃げ切り馬場での勝利で、+3㎏は厳しいと見ました。
レッドアンシェルは休み明けは今一つで昨年と臨戦過程が異なり、更に1k増で軽視しました。
【買い目】
馬連・ワイド ⑦-⑨、⑫、⑱の3点づつ。
3連複 ⑦-⑨、⑫、⑱-⑨、⑪、⑫、⑰、⑱の9点
札幌記念
【予想のポイント】
【格】
伝統ある夏場のG2で秋のG1シーズンを見据えたレースですので、G1級のメンバーが揃うので格は必要な要素です。
G1馬
ラヴズオンリーユー オークス、Qエリザベス2世C
ソダシ 阪神JF、桜花賞
ブラストワンピース 有馬記念
ペルシアンナイト マイルチャンピオンシップ
後はG2馬で、G2着多数のステイフーリッシュ、目黒記念馬ウインキートス、G1で好走しているユーキャンスマイルあたりが格的には圏内か。
【馬場・時計】
週初めから半ばにかけて相当な降雨量がありましたが、柔らか目の良馬場です。
日曜日には雨は止むようですが、時計は掛かっていますので、2:00前後でしょう。
良馬場ですがやや柔らかめなので、パワーが必要です。
【展開】
典型的な逃げ馬はいないのですが、サトノセシル、トーラスジェミニが行って、ソダシ、ウインキートス、ステイフーリッシュが続く流れ、これらの先行集団勢を見ながらラヴズオンリーユーは射程圏に入れて進める感じでしょう。
ブラストワンピースは内を突きたい騎手なのでので、外枠は不利かな。更に後ろからペルシアンナイトが昨年のように虎視眈々か。
速いペースにはなり難く、早くても1分を切るくらいでしょう。
カギを握るのは吉田隼人君で、ソダシの能力と52㎏を信じて早めにスパートするか、後ろを待って追い出すかです。これまでの勝ちパターンは前者ですが、本番を見据えてどう乗るか。
前者なら差し馬勢、後者なら穴は先行馬になるか。
【予想】
【1列目】
◎④ラヴズオンリーユー
今後は順調なら、海外2戦(米ブリダーズカップ-香港カップ)して引退というプランがあるようで、国内戦はこれが最後の可能性があるそうです。
オークス勝利から調子を崩し、昨年秋からオークス時かそれ以上の状態に戻って好成績を上げ、前走は香港で悲願の古馬でのG1制覇を果たしています。
ディープインパクト×Storm Catのニックス配合で全兄にはリアルスティールやブロディガルサンがいて、血統的にはワンターンのマイル~2000mがベストに見えますし、兄たちは、リアルスティールは距離に融通が利きましたが、勝ち切ったのは府中1800mを含めてワンターンのレースでした。
個人的には秋の天皇賞-香港というローテを取って欲しかったのですが、ここでも、2000mなら、もちろん勝ち負けでしょう。
▲ソダシ
白毛シラユキヒメにはキングカメハメハやクロフネがつけられているせいか、ダート得意の馬が叔父・叔母・いとこに多くいます。
キングカメハメハはロードカナロアやドゥラメンテの父で、様々なタイプの産駒を出していて、母系の良さを出す血統です。
母ブチコは1800mダートで良績をあげていました。そこへクロフネで牝馬なので、スピードとパワーがあるのはわかっていましたので、札幌2歳Sの勝ちは理解できるのですが、アルテミスで芝でのスピードと軽い競馬への対応力を見せました。
それでも、牝馬3冠の中では秋華賞が合っていると思っていましたが、すでにマイルでG1を2勝しています。オークスは厳しいレースで負けましたけど、ここから再スタートです。古馬相手に距離の再確認をして本番に臨むことになりそうです。
【2列目】
〇ウインキートス
ゴールドシップ×ボストンハーバーは父がステイゴールド産駒ゴールドシップに変わりましたがクロコスミアと血統構成が似ています。
ゴールドシップの重さと、ボストンハーバーのスピードの良さを受け継いでいますので、洋芝の2000mはむしろ目黒記念よりも合っているのではないかとみています。
後は相手関係だけなので、ソダシとともに先行してどこまでか。
【3列目】
△ペルシアンナイト
昨年の2着馬で、前走もイッタイッタの競馬で4着でした。内を上手く走ったブラストワンピースを交わせませんでした。今度は枠が逆になりましたので洋芝得意で3着ならありそうです。
【その他】
サトノセシルは好調で距離も2000mで結果を残している上にルメール騎手で人気になっています。格的にかなり下のなるのでいくらルメール騎手でも。
ブラストワンピースは騎手も馬も内を突きたいところ、頭数は少ないものの8枠に入ってしまいました。
トーラスジェミニは好調が続いていて、番手で勝てましたが、逃げられれば好走するかもしれません。ソダシ、ウインキートスらに早めに競られると厳しくなると見ました。
【買い目】
馬連 ④-⑬の1点、ワイド④-⑪の1点。
3連複 ④-⑦、⑪、⑬の3点
【先週の振り返り】
【小倉記念】
◎⑧ヴェロックス 7着
▲⑥ダブルシャープ 4着
〇③グランスピード 9着
△②ファルコニア 6着
△⑩スーパーフェザー 3着
前半5F1:01.4のスローに流れましたが、そこから11秒台前半のラップを先行勢が刻んだせいで、先行勢は総崩れとなりました。この辺が小倉の競馬なんでしょうね。
これは読めず、印をつけた馬の中で最高着順が3着と惨敗でした。
ヴェロックスはもう買わないと決めました。つけても3着付けの△まで。
【関屋記念】
なぜカラテがこれる!!
◎⑪ソングライン 3着
〇①グランデマーレ 5着
☆⑰マイスタイル 4着
△⑥ロータスランド 1着
△②ベストアクター 16着
△⑭クリスティ 6着
カラテだけがこぼれ落ちた格好になってしまいました。ソングラインはもとより、穴として期待したマイスタイルは4着。すべてはカラテの好走を読めなかったせいですが、調教もいまいちに見えましたし、安田記念の惨敗から立ち直るなら、次の中山京成杯AH以降と見ていました。
向こう正面からソングラインと並走し、最後は競り落とすのですから大したものです。
ソングラインは51㎏での3着は、3歳勢のレベルを下げたと思います。
勝ち時計1:32.7はロータスランドにはちょうどいい時計だったのでしょう。前走合わない4コーナーの1800mで本命にして、ワンターンのここで印を下げると言う拙い予想となってしまいました。
穴として狙っていたマイスタイルが頑張っていたので、とても悔しい結果でした。
それではまた。
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