先週の振り返り
ビクトリアマイルは46.0-45.0=1:31.0と思いのほか緩い後傾の流れになり、勝ったグランアレグリアは上り32.6の脚を繰り出し完勝でした。
ただ、2着以下は1:31.7~と先週のNHKマイルカップの1、2着よりも遅く、結局スローからの上り勝負になったことで、ディープ産駒の独壇場になりました。
意外だったことは2点あります。
レシステンシアは苦手の後傾ラップだったにせよ、早めにかわされたせいか、ゴール前の粘りがなく、34.1で6着でした。1200→1600mの距離延長が響いたのかもしれませんが展開も向きませんでした。それでも2着は確保してほしかった。1400m以上だと逃げるのがベストの戦法なのでしょう。
2点目は、ディープ産駒でもマイラー系よりも中距離系が2、3着に来たことですが、マイラー系は、折り合いに苦労したことで後ろすぎる位置付けになり、ダノンファンタジーは上り2位の33.0でも7着、リアアメリアは上り3位33.2で13着でした。
また、サウンドキアラやスマイルカナはやはり峠を過ぎましたね。スマイルカナは今一度逃げる競馬を見たいと思います。
前走阪神牝馬Sの1、2着のデゼル、マジックキャッスルは8、3着となりました。位置取りがデゼルの方が、やや後ろだったことと、コース取りの差で同じ上りタイムを繰り出しても、これだけ着順が違ってしまう、後傾ラップの怖さでもあります。
京王杯スプリングSは3連単を含めて大的中でしたが予想を公開していませんでした。
何とも言えない間の悪さでした。芝の重賞しか予想してないこともあり、あまり当たりませんが、今年は早くもこれを含めて3連単的中3回目で、今回を含め2回が8万馬券で、これで打ち止めかもしれませんね。
カイザーミノルはブリンカー使用し始めてから、確変中でしたが、3着でした。この辺が限界?!かな。
トゥラヴェスーラは血統的に1200mではスピードの絶対値が足りませんが、スピードと底力のバランスから1400mが合うのではないかと思っていたので2列目に考えていました。
危うく勝っちゃうところでしたが、2着でした。
挙げた4頭が1~4着で完全予想でしたが、後味が悪い結果となりました。
今週はオークスのみに集中します。
予想のポイント
血統よりも完成度
2400m、しかも桜花賞直行からは800mの一気の距離延長で心配されますが、過去の傾向から、桜花賞の連対馬で、スピード寄りのマイラー(例えばレーヌミノル、レッツゴードンキなど)以外は、その時点の完成度で、大抵は克服できてしまうので、そこの血統とレースぶりを見ながらの判断が必要になります。
桜花賞組以外の中距離血統には注目
桜花賞以外の路線から馬券になるような馬も、長めのマイラーから2000m位によさそうな中距離血統の産駒が対象になっています。
むしろ、父母共に中長距離血統は牝馬であっても、近年苦戦する傾向にあります。あくまでもスピードを溜められるレースセンスを見極めたいと思います。
有力馬?!解説
ソダシ
【血統】クロフネ×キングカメハメハ産駒です。
この、シラユキヒメ一族はこのキングカメハメハ、クロフネを交互に交配していて、現在ダートで活躍しているハヤヤッコは同じ祖母を持ち、父キングカメハメハで母父(BMS)クロフネで順序が逆になっています。
また、血統的にクロフネ、キングカメハメハは芝、ダート兼用血統ですが、この一族はダート1800mで4勝した、母ブチコを含めて明らかにダートよりでした。
従いまして、札幌で活躍できたのは理解できましたが、展開に恵まれたとはいえ、府中での完勝は価値が高く、その後の活躍は言うまでもありません。
血統的にはやや時計の掛かる小回りコースで、先行し、抜け出して、後続を抑える競馬を得意とすると言えるでしょう。
従って、この一族の弱点は、芝・ワンターンコースのスピード決着でしたが、桜花賞では文句なしの結果を出したので、この時点での完成度では他馬を圧倒していると言っていいでしょう。
距離的には1800m前後と言うことですから、3冠レースで言えば、秋華賞が最も適していて、良馬場の桜花賞が最も合わないレースですが、その桜花賞をレコードで通過しました。
【ローテ】 函館デビューでその後重賞3連勝でG1ジュベナイルフィリーズを制した後、桜花賞がぶっつけで、そこから中5週の王道ローテとなっています。万全でしょう。
【短評】 アルテミスでスローから抜け出す競馬から、その後の早い流れからも抜け出して勝ち切るレースセンス、適距離よりも長いことは確かですが、マイラーとも言えないので、この時期の完成度と勝負根性から優勝候補筆頭であると言えるでしょう。
枠順が出ました。11番枠はもう少し内が欲しかったと思いますが、包まれる内過ぎる枠や、更に外枠よりも良かったと思います。
アールドヴーヴル
【血統】キングカメハメハ×ディープインパクト産駒です。
母父ディープインパクトで、更に母方はシンボリクリスエスと名繁殖牝馬グレースアドマイヤの産駒で、いかにもオークス向きです。
高速決着の桜花賞で5着でしたが、明らかに距離不足でした。
【ローテ】 10月デビューで2戦目にクイーンカップで2着したことで桜花賞に出走しましたが、馬体重の減少が止まりません。中5週で馬体が戻り、調教でも不可をかけられるかが鍵になります。
【短評】 買いたい1頭ですが、馬体重が続けて減っています。前走もハードなレースでしたので、そこから中5週で、再度長距離輸送が待っています。
難しいなと思いますが、調教後の馬体重と中間の負荷を確認したいと思います。
15番枠は外過ぎた観はあります。でも小柄な馬なので、内でもまれるよりはいいかと思います。
アカイトリノムスメ
【血統】ディープインパクト×キングカメハメハ産駒です。
母は牝馬3冠のアパパネです。アパパネは3冠馬ではありますが、血統的にはマイラーで、古馬になって通用したのはマイル戦でした。とは言ってもエリザベス女王杯3着していますが…。
血統的には人気先行になりやすく、マイル路線が本線で、オークス向きとは言えません。
【ローテ】 昨年8月の新馬では負けましたが、10月から府中のマイルで3連勝でクイーンカップを制しました。桜花賞は4着でしたが、標準的なローテーションで問題はないでしょう。
【短評】 距離不安を感じながらも、血統・ジョッキーから人気になるのであまり買いたくない馬ですが、無視するわけにもいかず、扱いが難しい馬です。
4枠7番と良い枠をひきました。しかもルメール騎手です。
クールキャット
【血統】スクリーンヒーロー×ダンスインザダーク産駒です。
母方が重めの血をひくメジロ血統です。母はダイヤモンドS2着していますし、兄にはトリオンフ(父タートルボール)がいます。
地味な系統ではありますが、前走の勝ち方が鮮やかでしたので期待できる1頭です。
【ローテ】 昨年6月に新馬を勝っていますが、2戦目は10月でした。その後年明け3戦するなど、1戦多いのですが、ちぐはぐなレースが続いていただけに、正攻法で完勝して、中3週ですが、前走がスローの上り競馬でしたのでダメージは少ないでしょう。
【短評】 フェアリーSでは道中暴走。フラワーカップでは出遅れとちぐはぐでしたが、フローラSではルメール騎手で完勝でした。
乗り替わりますが、先行抜け出しは豊君には乗りやすいと思います。
ステラリア
【血統】キズナ×Motivator(Sadler’s Wells – Montjeu系)産駒です。
BMS Motivatorは皐月賞2着タイトルホルダー(父ドゥラメンテ)でもあります。
Motivatorは重いのですが、父はキズナで祖母方はStorm Birdで、重さを打ち消している可能性があります。
距離延長も問題ありません。
【ローテ】 年明け出遅れたクイーンカップは6着。2か月あけて 忘れな草賞を好タイム勝ちでした。中3週で前走は中身もあるレースだったので疲労は残るかもしれません。
【短評】 忘れな草賞は結構関りが深いのですが、大外枠になりました。
昨年のウインマリリンの例もあり、8枠からでも連対は可能ですし、川田君なので可能性は残っています。
タガノパッション
【血統】キングカメハメハ×シンボリクリスエス産駒です。
祖母はステイゴールドの全妹で、シンボリクリスエスも中距離での底力を与えますので、いかにも本番向きではあります。
オルフェーブルはこの時期に急成長しましたので、若干の可能性を残しています。
【ローテ】 3月デビューで、4月に未勝利、5月にスイートピーステークスを勝ち切って権利を取りました。馬の将来を見据えるなら、福島と言う手もあったと思いますが、出走してきました。
未勝利から中1週でスイートピーS、そこから中2週ですから、基本的には無理です。
ただ、前走は体重が増えていたので、再輸送でも、若干の可能性は残されています。
【短評】 血統からの穴はこの馬かと思いましたが、ローテがきつい。
ただ、枠は恵まれ、内枠得意の岩田君ですから、前走の勝ち方も強かったので、見せ場はあるかもしれません。
ユーバーレーベン
【血統】ゴールドシップ×ロージズインメイ産駒です。
当然、距離延長も、府中も、向いていると思いますが、やはり時計が掛かる馬場が必要です。
中間降雨がありますが、日曜日は晴れそうなのでどうでしょうか。
【ローテ】 阪神JF3着後、重賞2戦して、3着、3着でした。使った方が良いタイプとは言え、1戦多かったように思えます。馬体も減り続けているのが気になります。
【短評】 前2戦ともに3着でしたが、両レースとも脚を余して負けた観があります。
やはり馬体重が減り続けていることが気になります。中心にはできませんし、ここまでの流れが悪い。
今のところ
やはりソダシの完成度が現段階では抜けています。血統的にもマイラーではないので、距離については問題ないでしょう。吉田君とのコンビも良く勝ち負けでしょう。
逆転候補はクールキャットで前走の勝ち方が良かった。渋い血統ですが成長力があり豊君で期待できます。
穴はタガノパッションとアールドヴィーヴルで、ローテや馬体重が気になりますが、本番向きの血統です。
抑えはアカイトリノムスメとユーバーレーベンです。前者は距離、後者は良馬場でのスピードに課題があります。
大外枠2頭のスライリーとステラリアは乗り方次第ですが、かなり不利です。
ファインルージュはキズナ×ボストンハーバーで、私には血統的にオークスでは買えません。
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