フラワーカップ、ファルコンS、スプリングS、阪神大賞典を展望します

レース展望

先週の振り返り

中山牝馬Sはド不良の中、1:54.8の決着でした。少なくても5秒はかかっていました。

ペースは全体時計からしても決してスローではなかったと言えます。距離実績・重馬場実績もあったサトノダムゼルを本命にしましたが、4コーナー手前で怪しくなり、惨敗でした。

〇豊君ランプリングアレーが勝ち▲フェアリーポルカが3着でした。フェアリーポルカだけが不良馬場でも好走できることはわかっていましたが、難しいですね。

金鯱賞は、前日のド不良馬場から稍重まで回復しました。

本命はデアリングタクトでしたが、何が起きるかわからない中京の馬場、次走香港を見据えての休み明け、内1頭分だけ伸びる馬場が続いていましたので、逃げ馬有利の展開を考えていました。

そこで、キセキの逃げ切りに期待して、単複とデアリングタクトとの馬連・ワイドを買いましたが、スタートは出たのに抑えた時点でほぼ終わり、更にポツンで完了でした。

天皇賞秋で瞬発力不足であることは明白なのに、2000mでポツンはないでしょう。

デアリングタクトは負けても強しの内容でした。勝ちたかったと思いますが、香港への前哨戦としてはまずまずではないでしょうか。

フィリーズレビューはヨカヨカとオパールムーンが出走したことで、チューリップ賞よりトライアルぽくなっていました。

時計は稍重でしたが、マイルで1:34.2が出ていましたので、1:21秒台かと思いましたが、45.2-35.5=1:20.7とペースが速く時計が出ました。

そうなるとスピードと底力でヨカヨカでしたが、ペースが速いだけに、オパールムーンと1400mの新馬戦の勝ち方が良かったシゲルピンクダイヤの妹シゲルピンクルビーが差すと見ていましたが、シゲルピンクルビーが出てきたときは興奮しました。

オパールムーンが来てくれれば3頭ボックスの3連単まで的中でしたが、さすがにそこまでは上手く行きませんでした。

結果論ですが、スピードとパワーが必要な馬場だったのでしょう、450kg未満の馬はオパールムーンはじめ惨敗でした。

フラワーカップ

こちらは、ジュベナイルフィリーズ3着馬ユーバーレーベンが出走予定で、負けられないところですが、差し一手なので取りこぼしもあるでしょう。

また、癖馬リフレイムも出走します。コーナー4回のコースを無事回ってこれるのか、そこに興味があります。

中山の小回りでコーナー4回まわる1800m向きの馬を探せるかがポイントです。

ユーバーレーベン

【血統】ゴールドシップ×ロージズインメイ産駒です。いかにも札幌や中山の時計の掛かる小回りコースが得意そうな血統です。むしろ、阪神のマイルで良くメイケイエールを交わして3着に来たなと思います。

ただ、小回り向きの差し脚を持っていますが展開次第では届かないことも考えられます。

ゴールドシップ産駒ですから、雨が降ればなお良しでしょう。

【ローテ】 明らかに使ってよくなるタイプなので、本番前に1回使っておきたいことからここを使うのだと思います。条件の揃っているここは、むしろ本番よりも勝っておきたいところではないでしょうか。

ただ、牝馬とは言え、基本的には叩かれた方が良いので、取りこぼしがあるかもしれません。

【その他】 デムーロ騎手は出場停止で、丹内騎手ですが追える騎手があっていると思うのですが、はたして。

リフレイム

【血統】 American Pharoah×Tapit産駒です。

American Pharoahはアメリカで久々の3冠馬です。父Pioneer of the Nileはエンパイアメーカー産駒でFappianoを経由した遠いMr. Prospector系になります。母はStorm Cat系なのでスピードを持った地力型と言えるでしょう。

母父Tapitはグランアレグリアの母父でもあります。その父PulpitはA.P. IndyとMr. Prospectorの直仔の仔です。

母母父はヘネシーで、こちらはStorm Cat系です。

結果として父母からFappiano-UnbridledとStorm Catの血脈を引いた濃い目のインブリードと言えます。

濃いインブリードは、時として狂気を持った強い馬が出ますので、この馬はその可能性を持っていると思います。

地力型マイラーですが、完全な一本調子で、気性も難しく、乗り方の難しい馬です。ピンかパーでしょう。勝つとしたら逃げることかな。

【距離・コース】 小回りでコーナー4回まわるのは、今のところ明らかに不向きです。

【ローテ】 クイーンCで惨敗したことで、ここを使わざるを得なくなったのですが、間が詰まって気性にどう影響が出るかです。

【その他】 ここまで木幡君で2勝していますので、今更ほかの騎手では難しいと思います。思い切って乗って欲しい。

ルース

【血統】ドゥラメンテ×グラスワンダー産駒です。母ヤマカツマリリンからはG1には届きませんが、産駒にヤマカツエースやヤマカツグレースがいて、昨年はヤマカツマーメイドがフィリーズレビューで2着していて、この季節に走る系統になっています。

すでに7戦消化し、前走同コースのデイジー賞を勝ちました。1800m~2000mが適距離と思われます。

【ローテ】 すでに7戦消化し、更に今回は中2週です。常識的には上り目は期待できませんが、血統的に3歳時春に成長し、走る傾向があり、そこが狙い目になります。

【その他】 武史君の前走は完璧に乗りました。それでもおつりが無かった点は気になります。

オメガロマンス

【血統】ハーツクライ×スピニングワールド産駒です。母がオメガスピリットということはオークス馬ヌーヴォレコルトの全妹になります。

新馬戦は追走力が今一つでしたが、大外ぶん回して、中山で33.9の上りで差し切りました。2戦目で変わり身は見せるでしょう。

【ローテ】 叩かれて変わり身を見せるでしょうし、中8週は好感を持てます。

【その他】 出走できるかわかりませんが、出走できれば買いたいと思います。

ホウオウイクセル

【血統】ルーラーシップ×スペシャルウィーク産駒です。祖母が名牝メジロドーベルです。

平均的なスピードと底力がありそうな血統です。

前走フェアリーS2着でしたが、こちらの距離・コースの方が合うのではないでしょうか。

【ローテ】 この血統であれば桜よりもオークスを目指すのが常識的です。ここから、(中4週)フローラステークスー(中3週)オークスとなります。昔なら普通のローテですが、現在では一つ多いかもしれません。

【その他】 牝馬はできる限り継続騎乗が良いので、丸田君の継続騎乗を決めている陣営には好感が持てます。

今のところ…

リフレイムは初めての右回り、コーナー4回のコースで好走できるとしたら逃げるしかないと思います。

その他有力馬は差し馬が多いので先行勢では勝って更に上昇しそうなルースに注目しています。

追い込みにくいコースでユーバーレーベンの他、ホウオウイクセルや2戦目で変わり身を見せれば、オメガロマンスがどんなレースをするか楽しみです。

ファルコンS

朝日フューチュリティ勝馬グレナディアガーズ、京王杯2歳S勝馬モントライゼが出走して、興味深い1戦になりましたが、常識にかからない中京でどうなりますか。

グレナディアガーズ

【血統】Frankel×Harlington(Unbridled)産駒です。

母は7FのG1BCフィリー&メアスプリントを勝っています。

前走はハイペースを追いかけて抜け出す強いレースでした。それは、この血統にぴったりのレースでもありました。

ここでも流れれば同様のレースが可能で、むしろ1400m戦の方が走りやすいと言えます。

【ローテ】 朝日フューチュリティ以来、3か月振りです。馬体の回復というよりも成長を促してきていると思います。

【その他】 こういったレースでは中内田-川田コンビは信用に足る傾向があります。ペースが流れれば負けられないところです。

モントライゼ

【血統】 ダイワメジャー×Nayef(Mr. Prospector 系) 産駒です。Nayefは英国チャンピオンSなど2000m級のG1を複数勝っています。

ただ、こちらも母母父がStorm Birdですので全体的に中距離に近いマイラーと思っていましたが、前走の暴走を見るとスプリンターなのかなと改めて見直しました。

ここは正念場ですね。

【距離】 前走の5Fが56.9でした。さすがにそのペースでマイルは持ちませんでした。京王杯で勝っているのでこの距離はマイルより合っているかと思います。

【ローテ】 じっくり立て直して、真価が問われる一戦となりました。

【その他】 ルメール騎手を信じて本命の前走、まさかの暴走でした。京王杯で上手く折り合って粘り通せたので、前走のようなことはないと信じたい。

ルークズネスト

【血統】モーリス×ディープインパクト産駒です。

祖母の父はGrand LodgeでマイルG3の勝ち星やマイルG1で2着の星があります。

ディープインパクトを挟んでモーリスとで、マイルに出ているのだと思いますが、1400mは少し短いかもしれません。

【ローテ】 未勝利勝ちまでは間隔を詰めていましたが、その後余裕を持っていて、今回は中9週と調整十分でしょう。

【その他】 デビュー2戦は出遅れましたが、そこを解消してから、成績が安定してきました。ここも幸騎手の継続で好スタートを切りたいところです。

インフィナイト

【血統】モーリス×アグネスデジタル産駒です。

祖母タンザナイトはRivermanの血を引いていて重めで早い脚に欠けます。代表産駒はダンビュライトです。

母モルガナイトは地力系マイラーアグネスデジタルとの仔でしたが、1800~2000mで4勝しています。

血統的にマイラーですが早い脚に欠け、新馬とサウジアラビアRCが不良馬場だったことに助けられて結果を出しましたが、その後良馬場では惨敗しています。

【ローテ】 阪神JFからクイーンCの後中4週でここです。タフな血統なので、問題はありません。

【その他】 友一君から藤井騎手への乗り替わりはプラスとは言えません。週末の雨予報が恵みの雨となります。

今のところ…

グレナディアガーズとまともならモントライゼの2頭が抜けていて3着探しとなります。

ただ、中京となると波乱の要素があります。内枠をひいた馬で先行馬を穴に考慮したいと思います。

雨で馬場悪化の際はインフィナイトが浮上します。

スプリングS

昔はここから中2週で本番皐月賞でしたが、現在は中3週になっています。それでもここを敬遠しがちとなっています。

ここ10年ではオルフェーブル、ロゴタイプらがそのまま皐月賞を勝っています。

今年はお騒がせなランドオブリバティが出走します。ただ、3歳牡馬勢のレベルを疑うほど層が薄いように思えます。それだけに、ボーデンが強さを発揮できれば、一気に候補になる可能性があります。

ボーデン

【血統】ハービンジャー×キングカメハメハ産駒です。

ハービンジャー産駒は叩かれて良くなるタイプが多く、新馬では2着と敗れましたが、2戦目で圧勝して、1勝馬でも人気になりそうです。

しかも、母はドゥラメンテの全姉です。ここは勝ち方次第ですが、これまで牡馬クラシックではペルシアンナイトの皐月賞2着が最高でしたが、クラシックホースへの期待が高まります。

1800m以上で強さを発揮できるでしょう。また、中山のような、やや力がいる馬場は、なお良しです。

【ローテ】 12月デビューで3戦目。大事に使ってきています。ダービーまでのことを考えれば、権利だけでなく2着には入りたいところです。相応に仕上げてくるでしょう。

【その他】 弥生賞のダノンザキッドは慎重な乗り方でしたが、トライアルにも⁈強い川田君には中山の1800mは合っていると思います。

イルーシヴパンサー

【血統】ハーツクライ×キングカメハメハ産駒です。

祖母がStorm Cat産駒ですので、ハーツクライでも2000m前後が適距離でしょう。

新馬を勝ちましたが、叩いてよくなるタイプでしょう。

【ローテ】 前走が5か月半ぶりでした。馬体重も成長分はあっても24kg増でした。一度叩かれましたが中3週と比較的詰まっていますので馬体重の変化・2走ボケには注意が必要でしょう。

【その他】 先週のオパールムーンではポツンで飛んだ典さんでしたが、人気薄の今度なら、らしさが出るかと思います。

ランドオブリバティ

ディープインパクト×Dubawi(Mr. Prospector系)産駒です。

ホープフルSでは逸走、前走はスタート後不利を受けたにしても、後方からそれほど切れる脚はなく、前2頭に離された3着でした。

血統構成が似ているなと思っていたのはディサイファですが、何となく似てると思います。

距離は2000m前後があっていて、今回まともに走れれば、好位差しで勝負したいところです。まあ、まずはまともに走るかでしょう。

【ローテ】 前走2着に入れなかったことで、ここを使わざるを得なかったか、もう一度中山を使うためか、ローテーション的には詰まってきました。あまり上積みは期待できないでしょう。

【その他】 三浦君はかなりこの馬の癖が、わかってきていると思いますが、前走はスタート後に不利があったにせよ消極的だったと思います。今回は正攻法のレースをして馬の能力を発揮してほしいと思います。

ヴィゴーレ

【血統】キズナ×キングカメハメハ産駒です。

祖母ラティールは日本の血統でタマモクロスとニホンピロウイナー産駒です。フォルティノ系とHabitat系でしたが、2000mの愛知杯で2、3着に入るなど2000m以下の良績がありました。

すでに7戦を消化していますが、いかにも小回りの1800mに対応できそうな血統で、2勝目をあげていますので、勝負になるのでないかと思います。

【ローテ】 2歳時に6戦して未勝利勝のみ、中7週あけた前走は出遅れから追い込み勝ちましたが、そこから中3週です。前走馬体が増えていたので、ここで真価を発揮できると思います。

【その他】 田辺君の継続騎乗予定ですが、体調はどうなんでしょうね。もう少し器用な競馬ができるはずなのでスタート出して欲しいと思老います。

今のところ…

ボーデンの将来性に期待します。

穴ならすでに中山でも2着があるイルーシヴパンサーで休養明け2戦目で変わり身に期待します。

阪神大賞典

今年は、本番もここ阪神なので本番への結びつきが強くなりそうです。

アリストテレス中心のレースは動かないところです。後は手薄になりますが、軽量を利してきた上り馬特にショウリュウイクゾに注目でしょう。

アリストテレス

【血統】エピファネイア×ディープインパクト産駒です。

祖母がグレースアドマイヤですのでリンカーンやヴィクトリーの甥になります。

菊花賞で競って2着ですので、血統的背景からも距離は問題なく春天一直線かと思います。

長距離は経験も必要ですが、レースセンスがあり、まだ10戦しかしていませんので、今後もある程度の成長は期待できそうです。

【ローテ】 菊花賞後、激しいレースだったので、一息入れてAJCCでしたが不良馬場をものともせずに勝ちました。そこから中7週で決して楽ではありませんが、後のことを考えると楽して勝ちたいところです。

【その他】 もちろんルメール騎手が乗りますし、長距離で道中負荷を最小限にするという点では屈指の騎手なので、無事通過と行きたいところです。

ショウリュウイクゾ

【血統】オルフェーブル×キングカメハメハ産駒です。

母ショウリュウムーンは母父がダンスインザダークでしたが、チューリップ賞をはじめマイルがメインで朝日チャレンジCで2000mを勝っています。

ただ、血統的には長い距離が悪いわけもなく、初仔がショウリュウイクゾでした。

長距離は経験は2400mまでですが、むしろ伸びた方が走れるかもしれない可能性はあります。

【ローテ】 休養明けの日経新春杯を勝って、中8週ありますので十分な調整可能かと思います。

【その他】 前走は53㎏で今回は一気に57㎏、次走は天皇賞でしょうから58㎏に対応するためにも、ここで好走しておきたいところです。

ルメール騎手にはまだ遠く及びませんが、団野君とのフレッシュなコンビで臨みますが、頑張って欲しいものです。

ユーキャンスマイル

【血統】キングカメハメハ×ダンスインザダーク産駒です。

ムードインディゴは母方が軽い系統なので、ダンスインザダーク産駒でしたが、府中牝馬Sなど1800~2000mで良績をあげています。

決してステイヤーではないけれど、ダンスインザダークが入っていることでこなしているといったところでしょうか。

昨年ここを勝って以来、馬券になっていませんが、そろそろ。

【ローテ】 昨秋は順調さを欠いていたのでしょうか、アルゼンチン共和国杯-JC-有馬記念は無謀でした。昨年もJC以来の出走でしたので問題ないと思いますが、年齢を重ねていますし、前2走負けすぎているのが気になります。

【その他】 今回は豊君に乗り替わるので変わり身を見せたいところです。

ナムラドノヴァン

【血統】ディープブリランテ×Kingmambo産駒です。

ディープブリランテは母方にRivermanがいて、ディープの軽さ・鋭さを良い意味でも悪い意味でも打ち消しています。

母方はMr. Prospector系で唯一長い距離でも底力を発揮できるKingmambo系で、更に母方はデインヒルですが更に母方はRobertoで長い距離に合っていると言えます。

【ローテ】 年明け万葉SにダイヤモンドSを使っていますので結構詰まっていると言えます。調教をよく吟味したいところです。

【その他】 内田君の前走は構えすぎて離れた4着でした。過去2戦51㎏→53kgで今回56㎏です。内回りでもあり早めのスパートで勝負したいところです。

今のところ…

ここもアリストテレスが負けられないレースです。

あとは、格下ながら中京のハンデ戦で勝利したショウリュウイクゾが53→57㎏になってどこまで通じるかです。

馬場が重馬場より悪くなればメイショウテンゲンが浮上します。

強い相手でも大負けしてこなかったユーキャンスマイルの過去2走は気になります。立て直してはいると思います。こちらはゆったり構えて復調の兆しを掴みたいところです。

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