先週の振り返りから。
チューリップ賞は、ジュベナイルフィリーズの上位馬では4着のメイケイエールの参戦と寂しいものがありました。
そのメイケイエールも終始かかりどうしで、のこり800ｍから走らせ、行きましたが、直線何とか粘り切って同着の1着に入りました。
あんな競馬では多頭数の本番ではレースにならないと思いますが、厳しい結果と言えるでしょう。
むしろ、最初から行ってしまえとも思いますが、ムキになってしまうのでしょうね。
弥生賞ではどスローにハマったとはいえ、無敗の2歳チャンピオンが3着と敗れ、クラシック戦線が一気に流動化してきました。
ただ、本当に強い馬は展開に不利があっても何とかするものですし、せめて2着には上がって欲しかった。
とは言え、ダノンザキッドはまだ成長途上と見ていますので、この一戦で無敗が消えただけで、まだクラシック候補と言えるでしょう。
さて、今週はデアリングタクトが出てきます。無事今後のG1も勝って凱旋門へ行ってもらいたいと思います。ただ、相手関係よりも中京の馬場が気になります。
週末は雨模様ですが、こちらはデアリングタクトにはプラスでしょうか。
他のレースでは波乱を呼ぶかもしれません。
中山牝馬ステークス
例年、やや時計が掛かる馬場状態になることが多いのですが、土曜日は雨模様です。
先週は週の前半に降った雨の影響が残っていましたが、今週は当日に雨模様となっています。
そうなれば、重馬場の巧拙がポイントになるかと思います。
フェアリーポルカ
【血統】ルーラーシップ×アグネスタキオン産駒です。ルーラーシップ産駒らしく平均ペースの馬で、小回りの1800ｍを得意にしています。
祖母はフェアリードールでトゥザヴィクトリーはじめ多くの名馬を輩出しています。中山得意な馬が多い共通点もあります。
ただ、勝負根性というよりも、いつも全力を出すタイプではないとも言えます。
ルーラーシップ産駒ですから、重馬場は苦にしないでしょう。（実際昨年重馬場で勝っていますね）
【ローテ】 休み明けの夏から2か月に1回のペースで使われてきましたが、今回は中2週と詰まっています。使いべりしているわけではないのでここまでは大丈夫でしょう。
【その他】 昨年は52㎏での勝利でした。今年は55㎏です。中山なら56㎏でもターコイズステークスで3着していますので自身は問題ないのですが、後は4歳馬の斤量との比較でしょうか。
リアアメリア
【血統】ディープインパクト×Rockport Harbor(Fappiano系)産駒です。ローズステークスは枠・展開・好騎乗が重なって勝てましたが、基本的にはマイラーです。
中山の1800mも展開次第で克服可能かと思いますが、相手次第でしょう。切れ勝負の馬なので、重い馬場はマイナス要因になります。
【ローテ】 エリザベス女王杯以来、休養明けです。休養明け走るのですが、目標はヴィクトリアマイルなので、できについては調教を見る必要があります。
【その他】 川田君がローズステークスで味をしめて、先に行きすぎるきらいがありました。友一君に乗り替わりますが、その点どうなるかです。55㎏も明け4歳には厳しいですが、実績上は仕方ありませんね。
サトノダムゼル
【血統】ディープインパクト×Actenango産駒です。母ダリシアはドイツ系の牝系ですが、ケンタッキーダービーやドバイワールドCを勝ったAnimal Kingdomを輩出し、サトノダムゼルは妹に当たります。
1800ｍ～2000ｍが適距離と思われますが、今のところ1800ｍで4.2.0.0と成績が偏っています。
【ローテ】 休養明けの8月から4戦しましたが、間が詰まると馬体重が減り、空くと増えることを繰り返していて、今回は比較的間隔が取れていますので馬体重を戻せれば力を発揮できそうです。
【その他】 53㎏で乗れている田辺君です。好条件が揃っていると言えます。
ドナアトラエンテ
【血統】ディープインパクト×Bertolini(Danzig系)産駒です。母がドナブリーニということはジェンティルドンナの全妹になります。
ただ、ジェンティルドンナは血統を超えた馬なので、むしろドナウブルーの全妹と言った方が良いと思います。
基本的にはマイラー血統で、1800ｍワンターンならこなすと見るべきでしょう。
中山の1800mも展開次第で克服可能かと思いますが、相手次第でしょう。ベストの舞台とは言えません。
【ローテ】 前走休み明け3戦目でようやくオープンいりしました。ディープインパクト産駒には珍しく、馬体重を増やし続けていて、その都度クラスが上がっていく傾向になります。2か月に1度のローテを守っていることも好感を持てます。
【その他】 戸崎君に乗り替わりです。出遅れると厳しい展開になりそうなので53㎏を含めて良かったのではないでしょうか。
アブレイズ
【血統】キズナ×ジャングルポケット産駒です。新馬から2戦目でフラワーカップに挑戦し、勝利したことで、3戦目でオークスということになりました。
その後は惨敗続きでしたが、一息入れた前走は追い込んで4着と変わり身を見せました。
そもそも、キズナ産駒は前哨戦で強みを見せますし、トニービンの成長力があれば、G3に戻ればまだ底は見せていないと思います。
【ローテ】 調教はいつも走るので、判断は難しいのですが、中7週で十分な調整ができていると思います。
【その他】 藤井勘一郎騎手の継続騎乗は好感は持てます。ただ、一本調子の傾向があり、乗り方の難しい馬なので、今回も追い込むのか、先行するのか難しいと思います。
フィリーズレビュー
トライアルとしての役割はチューリップ賞に移っていきましたが、依然として本番桜花賞に向けた出場を求めて多くの馬が登録してきます。
力が拮抗していることが多く、予想の難しいレースになりそうです。
オパールムーン
【血統】ヴィクトワールピサ×マヤノトップガン産駒です。血統としてはスタミナよりですが、小柄な牝馬と言うことで、1400ｍでスタミナを活かした息の長い末脚を使える馬になっています。
こういう馬はマイルは逆に決め手不足になることが多く、1400ｍ戦の方が走りやすいと言えます。
【ローテ】 阪神JF以来、3か月振りです。馬体の回復というよりも成長を促してきていると思います。
【その他】 3戦全てで出遅れていますが、休み明けの今回も危ないと思います。騎手はポツン好きな横山騎手で追い込む競馬になりそうです。G2に強い騎手ですがここはどうでしょうか。
シゲルピンクルビー
【血統】モーリス×High Chaparral(Sadler’s Wells系)産駒です。姉はシゲルピンクダイヤで、父がダイワメジャーからモーリスに替わっています。
初戦で遅れながらも差し切り勝ちした距離ですし、母方が重いのでマイルまででしたら1400ｍが合っていると思います。
将来的には2000ｍ前後が良いのではないかと思っています。
【ローテ】 阪神JFが中3週でした、3か月明けて馬体つくりをしているかと思います。
【その他】 除外になるかもしれません。出走可能なら狙いたい馬なのですが…。
ヨカヨカ
【血統】スクワートルスクワート(Mr. Prospector系)×Danehill Dancer(デインヒル系)産駒です。
父はMr. Prospector系らしくBCスプリントを勝ったスプリンターです。一本調子の傾向があり、新馬後の勝った2戦は逃げ切りでした。
ファンタジーSは出遅れて自分の競馬ができず、ジュベナイルフィリーズは距離が長かったと思います。
ここは改めて評価しなおすステージかと思います。
【ローテ】 3か月明けてリフレッシュしたと思います。
【その他】 出遅れるときがあるのが気がかりですが、幸騎手に乗り替わりどうでしょうか。
ポールネイロン
【血統】オルフェーブル×Dansili(デインヒル系)産駒です。
母系からデインヒル系×Mr. Prospector系の豊かなスピードを受け継いでいるようです。
2勝は逃げきっていますが、ペースが早ければ特に逃げなくても勝負になると思いますが、気性的なものがあるかもしれません。
【ローテ】 阪神JFは惨敗でしたが、馬体が減っていたのも影響があったと思います。馬体を戻して、実績のある距離で改めて見直しますが、調教がポイントですね。
【その他】 藤岡佑介君の継続騎乗は好感が持てます。思い切った騎乗を期待します。
金鯱賞
デアリングタクトの今年初戦となるレースです。常識にかからない中京の馬場が若干気になります。
ただ、一応デアリングタクトを含めてG1ホース4頭出走ですが、他の馬は距離が合わないか、高齢化しており、やはり負けられないところです。
デアリングタクト
デアリングタクトについては「デアリングタクトを解析します」で血統を含め詳しく解説していますので参照にしていただければと思います。
前走のJCでは3着に敗れましたが、最後に3着に上がる勝負根性は敗れても見どころ十分でした。
敗れても見せ場を作るのは一流馬の証です、秋に向けて負けられないのは次走になりますが、ここも相手関係で負けられないところです。
【ローテ】 JC以来です。秋華賞をぶっつけで勝っていますし、特に問題はありません。まだ6戦しかしていませんし、まだ成長力のある血統でもありますので、毎回がより成長した姿になるかと思います。完成形はまだまだ先だと思います。
【その他】 松山君の継続騎乗です。今回もそれほど後ろから行かないかな。
ポタジェ
【血統】ディープインパクト×Awsome Again(Vice Regent系)産駒です。
姉がルージュバックですから1800～2000ｍがベストでしょう。
4連勝でオープン勝ちまで来ましたが、ここは正念場です。
馬体重を連勝と共に増やしている点好感が持てます。
【ローテ】 2走前と3走前が3か月あいていました。今回は中5週と比較的詰まっていますので馬体重に注意が必要でしょう。
【その他】 川田君からの乗り替わりで友一君になります。比較的乗り替わりでも対応できる騎手と見ていますが、どうでしょうか。
サンレイポケット
ジャングルポケット×ワイルドラッシュ産駒です。
今となっては地味な血統ですが、元々トニービン産駒は府中で力が出る産駒が多く、ジャングルポケットはダービーを勝つべきして産まれてきたような血統です。
母系も地味ですが叔父には日経賞馬アドマイヤデウスがいます。
2000ｍは下限の距離ですが左回りで好走可能かと思いますが、相手が強いか。
【ローテ】 長期休養明け後、結構使いこんでいます。左回り専用なので、5月の府中まで休みかと思ったらここを使ってきました。前走ようやくオープンで2着なので、G2では毎日王冠3着がありますが、3着候補でしょうか。
【その他】 秋山君に乗り替わりました。残念ながら荻野君は降ろされたのかな。
グローリーヴェイズ
【血統】ディープインパクト×スウェプトオーヴァーボード産駒です。
父・母だけを見れば1800ｍ前後が適距離に見えますが、母方が伝統的な「メジロ」血統でもあり、しかも、メジロラモーヌ（当時は秋華賞が無くて桜花賞、オークス、エリザベス女王杯を同一年制覇）の血をひいていて、その結果として、長い距離でも対応できていると見ています。
長い距離でも対応できるが、2000ｍあれば対応できると思います。
【ローテ】 宝塚記念の惨敗はありますが、ドバイ帰りだった影響はあったのでしょう。休み明けは？と思われましたが、その後京都大賞典では時計の掛かる馬場と川田君の積極騎乗で、鮮やかに勝ちました。今回はJC以来ですが、やはり休み明けで8～9分の出来で、どこまで戦えるかでしょう。雨が降りそうなので、この馬には有利に働くと思います。
【その他】 川田君の継続騎乗です。こういった前哨戦にめっぽう強い騎手ですが、馬がどこまでできてるかでしょう。
キセキ
【血統】ルーラーシップ×ディープインパクト産駒です。
祖母ロンドンブリッジは英ダービー馬の仔ながら、母父Danzigの影響かファンタジーsを勝った快速馬でした。
その仔は父側を受け継いだオークス馬ダイワエルシエーロや母側を強く受け継いだマイラーのグレーターロンドンがいます。
キセキはディープインパクトを挟んだ菊花賞馬です。どろどろの菊花賞をまくって勝ちましたが、2着は今日名古屋大賞典を勝ったクリンチャーでした。
【ローテ】 秋は詰まったローテで、しかもJCの大逃げもあって、有馬記念はおつりがありませんでした。どこまでリフレッシュしてでてくるかとスタート次第ではキセキがあるかもしれません。
【その他】 スタートが鍵になるので、ここへきての乗り替わりはプラスとは言えません。あまりスタートが上手いとは言えないデムーロ騎手ですが多少の出遅れなら1コーナーまで距離があるので逃げに転じられるかもしれません。
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