日経新春杯を展望します

レース展望

今年はコースも距離も違いますので、これまでの結果から傾向を探すのは困難です。

また、中京の馬場も内が有利で結構枠順が重要なファクターになってくると思います。

そろそろ、外差し馬場になりそうな感じですが、荒れたところも踏みしめられることで、内側が固くなりスピードの持続ができるのでしょう。

各馬診断

アドマイヤビルゴ

【血統】 ディープインパクト×Elusive City(Mr. Prospector-Gone West系)産駒です。

母父は欧州スプリントG1を勝っています。ただ、母はフランス1000ギニー(1600m)を勝っていますので欧州マイラーとの仔なら日本なら中距離馬で行けてしまいます。

ただ、それゆえに脆さもあり、中距離ではスローでの上り勝負に強さを発揮できますが、地力勝負になると脆さを見せます。

【距離】↘︎ 2200mでも勝っていますが、ベストは2000m以下です。内枠でスローならあっさり勝ち切ることもできますが、外枠でレースが流れたら???です。

【ローテ】↗︎ 2か月に1度使われていますので、ここも万全でしょう。まだ6戦目です。活力はあるでしょう。

【その他】→ 今度も豊君が乗ります。4.0.0.1の唯一の敗戦は豊君ではなかったのでやはり有力ですね。ただ、56㎏は見込まれた観があり、小柄な馬体で克服できるかでしょう。

ヴェロックス

【血統】 ジャスタウエイ×Monsun産駒です。

ジャスタウエイはハーツ産駒で母方がスピード系だったので1600~2000mが得意で、圧巻はジェンティルドンナをちぎった天皇賞秋の圧勝でした。2・3歳時から活躍していましたが、4歳秋から本格化したのでヴェロックスも休みが長かったので、まだ成長が見込めます。

母父のMonsunはドイツの中長距離血統です。こちらも母方はGrand Lodgeでマイラー系です。

ただ、血統から地力タイプで決め手には欠けるところがあるので、2000mは欲しいところです。

【距離】↗ 母父から2000m以上は欲しいところなので、ここは前目につけて勝負したいところ。

【ローテ】↘︎ 長期休養明けで中4周の2戦目です。典型的な2走ボケパターンですが、菊花賞をこのパターンで3着なので、あまり気にしなくてもよさそうです。

【その他】→ 前走は惨敗後の長期休養明けで、川田君が積極性に欠けましたが、今度は勝ちに行く騎乗を見せてくれるでしょう。

クラージュゲリエ

【血統】 キングカメハメハ×タニノギムレット産駒です。

キングカメハメハはスピードと地力があり、母系の良さを引き出す。一流種牡馬です。

母系はダービー馬でロベルト系のタニノギムレットにサンデーサイレンスとNureyevの母系ですので、中距離における底力とスピードのバランスが取れています。

【距離】↗ 2000mでも勝っているのですが、中長距離系なので距離延長はいいでしょう。

【ローテ】↗ 休養明け3戦目でここがベストの状態で臨むことになるでしょう。

【その他】→ 前走で敗れたアドマイヤビルゴには2㎏あげていました。今回は同斤なので計算上は有利ですが、計算上の通りに行かないのが競馬でもあります。

初騎乗の祐一君ですので、無難に騎乗するでしょうね。

サンレイポケット

【血統】 ジャングルポケット×ワイルドラッシュ産駒です。

地味な血統ですが、元々トニービン産駒は府中で力が出る産駒が多く、同馬も徹底的に左回りを使っています。

母系は地味ですが叔父には日経賞馬アドマイヤデウスがいます。

1年以上の故障による休養を余儀なくされましたが、順調に使われています。

ただ、結果は良かったのですが、毎日王冠は余計でした。前走は伸びない内に押し込められて最終的に内を突かされて伸びを欠きました。ここも毎日王冠よりは条件は合っています。

【距離】→ 2000mでも勝っているのですが、中長距離系なので2000m以上あれば良いでしょう。

【ローテ】↗ 新潟記念から中4・3週で、微妙に体重も減り続けていますので中9週とあけて立て直せたと思います。

【その他】→ 騎手は前2走褒められるものではありませんが、そろそろ結果を出したいところです。引き続き55kgで乗れるので3着の壁を破りたいところです。

サトノインプレッサ

【血統】 ディープインパクト×Salm(Mr. Prospector系)産駒です。

Salmは米国で8F~9FでG2を勝ち負けしています。

従いまして、血統通りならサトノインプレッサもワンターンの1600~1800mがベストでしょうし、実績もその通りになっています。3連勝で毎日杯を制していますね。

【距離】→ 3000mの菊花賞は無謀でした。今回も向いている距離とは思えませんが、ダービーの通り直線一気に賭ければ着は可能かもしれません。

【ローテ】→ 毎日王冠から中1週で菊花賞と有り得ないローテでの挑戦でしたが、案の定の二桁着順でした。そこから11週あいていますので、仕上がるかもしれません。

【その他】↘︎ 坂井君の連続騎乗ですが、出遅れ癖があるので、そこが問題です。56㎏も有利とは言えません。

サトノソルタス

【血統】 ディープインパクト×Petionville(Mr. Prospector-Seeking the Gold系)産駒です。

Petionvilleは米国で8.5F~9FでG2・3を勝ち負けしています。

従いまして、血統通りならサトノインプレッサ同様ワンターンの1600~1800mがベストでしょうし、実績も府中の1800~2000mに実績があります。

【距離】↘︎ 超スローの金鯱賞で上手く乗って2着がありますが、ワンターンに近い府中の2000mまでと見ています。

【ローテ】→ 長期休養明け惨敗後の2戦目で上り目はありそうです。前走はスローで上りだけの競馬だったので疲れは残らないでしょう。

左回りが得意ですね。

【その他】→ 引き続き池添君の連続騎乗です。枠と展開次第では着があるかな。

ダイワキャグニー

【血統】 キングカメハメハ×サンデーサイレンス産駒です。

母方もマイラー系なので全体的に2000mまでの中距離が得意です。

【距離】↘︎ 良績は府中の1800~2000mに偏っており。距離は血統通りですが、サウスポーという特徴があります。コーナーを多く回るコースでは金鯱賞の3着が最高で、スローで逃げられた展開の利もあってのものです。

【ローテ】↗ 天皇賞秋以来じっくりと調整できていると思います。

【その他】→ 内田君が乗るようになり、去勢して以降成績が安定してきました。距離的な問題は残りますが、金鯱賞同様、スローで単騎逃げが打てれば内田君が持たせるかもしれません。

今のところ…

確固たる逃げ馬が不在で、後傾ラップが必至です。

そうなると、決め手の勝負でアドマイヤビルゴが力を出せそうです。後はハンデがどう働くかでしょう。

決め手で劣るヴェロックスもこの距離なら力を出せそうです。今度は川田君本来の積極騎乗を期待できそうです。

前走アドマイヤビルゴと接戦だったクラージュゲリエは距離伸びて、同斤でチャンスがありそうです。

展開次第では逃げるダイワキャグニー、差すサンレイポケットが台頭できるかでしょう。

また、枠順が大きな勝敗を分ける要素になりそうです。

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