高松宮記念、日経賞、毎日杯を展望します

レース展望

先週の振り返り

フラワーCは先週の後半、中山では小柄な馬が不利だったので軽視しました。しかし、結果は410kg台の2頭で決まって、春は馬場の回復が早いなと思いました。

本命のルースはゲート開いて前足をあげてしまって、出遅れてしまいました。先行馬が出遅れてほぼ最後方では勝負になりません。

一方の、ユーバーレーベンは5F1:01.8のスローで追い込み切れませんでした。直前の乗り替わりも影響があったと思います。

ホウオウイクセルはメジロドーベルの孫でルーラーシップ×スペシャルウイークですので、明らかにオークス向きです。馬体が減っていたので、オークス直行で行きたいところです。

ファルコンSはなんと1番枠ルークズネストが好スタートから4F45.1のハイペースで逃げて、押し切りました。前走シンザン記念では差して2着していただけに、この展開は意外でした。

グレナディアガーズは2番手から捕らえに行きましたが、競り合って首差届きませんでした。

モントライゼは前走の暴走から、折り合い重視で、差して3着まででした。

ルークズネストはマイラーですから、本番に向けて視界良しとは思います。中京の結果はあてにならない場合がありますが、本番のNHKマイルでこそ買ってみたい血統でもあります。

スプリングSは鮮やかな池添君ヴィクティファルスの差しきりでした。母方にGalileoがいるので重はうまいかなとは思いましたが、中山の1800mは短いと思っていましたが、結果的に時計が1:52.0なら距離はあまり関係なかった。

ボーデンは川田君が内にいれたのが結果的に失敗だった。

阪神大賞典は大波乱でした。アリストテレスは、かなり長い間ルメール騎手が引っ張っていたので、不安でしたが、案の定直線の入り口で手応えがなくなり、沈みました。

それを尻目にディープボンドが圧勝しました。菊花賞の結果が逆になりましたが、原因は重馬場とアリストテレスの自滅でしょう。

それにしても、ディープボンドとスプリングS2着のアサマノイタズラの母父はキングヘイロー。Galileoと共に重馬場得意血統として再認識しました。

高松宮記念

常識にかからない中京ですが、ここはG1レースですので、それなりに見ごたえのあるレースになって欲しいです。

メンバーは揃いました。

レシステンシア

【血統】ダイワメジャー×Lizard Island(デインヒル系)産駒です。

ダイワメジャーのしぶといスピードと日本の競馬に相性が良いアルゼンチンのマイラー系で、母は2200mのG1を勝っています。

前走の味のある勝ち方から1400mがベストかと思いますが、はたして1200mはというところでしょう。

今回はモズスーパーフレアの2番手以降の追走になりますが、前走の時計・内容ともによく有力でしょう。

【ローテ】 使ってよくなるタイプだし、まだ8戦しかしていないことを考えれば、昨秋順調さが欠けただけにここは更に成長も見込めると思います。

【その他】 豊君で行けるのかな?。

モズスーパーフレア

ミスプロ系Speightstown✖️Belong to Me(ダンチヒ系)産駒です。血統表に色を付けた通り、スピード血脈が目白押しです。

父Speightstownはミスプロ系で、故障で2年近いブランクがありながら、6歳で本格化を迎え、ブリーダーズカップ・スプリントを勝つなど成長力がありました。

モズスーパーフレアも新馬当時から30㎏以上馬体を増やして、その分強くなっていきましたが、その馬体的成長も止まった感じです。

この馬の特徴はなんと言ってもダッシュ力であっという間に他馬を離して逃げます。直線までに2列目、3列目の馬たちは脚を使わされ、ばてて、その後ろにいた馬たちが脚を伸ばして襲いかかるというレース振りでしたが、近走馬場や重量でそういったレースが影を潜めています。

前走は馬場と斤量のダブルパンチでしたが、天敵ビアンフェもいないここは展開的に再度見直す手もあるでしょう。

【ローテ】 斤量的に使えるレースが限られてくるので、まずまず間隔を取って使われています。

【その他】 松若君にもどり、斤量も55kgで出走で地力が発揮できるかでしょう。

ダノンスマッシュ

【血統】ロードカナロア×ハードスパン産駒です。母父ハードスパンはDanzig系でスピード豊富ですが祖母はロベルト系Kris SとMr. Prospector系となっていて底力もあるスピード系となっていて、ようやく香港でG1を勝利しました。

近走安定してきていて、ここも体調さえよければ圏内でしょう。

【ローテ】 休み明けは全く問題ないので、それが海外遠征明けというところだけでしょう。

【その他】 香港ではムーア騎手でしたが、川田君に乗り替わります。このコンビで前哨戦では何度も勝っていますが、まだG1では勝っていません。そろそろ勝って欲しいものです。

ダノンファンタジー

【血統】ディープインパクト×Not for Sale(カロ系)産駒です。

母方はアルゼンチンのG1を勝っている血脈です。Caro系は基本スピード系ですが、フォルティノ産駒がそうであったように、かなり距離に融通が出るタイプでもあります。実際母自身も1000mと2000mダートのG1を勝っています。

Caro系は芝が得意であることを考えると、かなり異質な名牝だと言えるでしょう。ただ血統的には母方を含めてスタミナ系は入っていないので、基本マイラー血統です。

折り合いに難がある点はヘイロー系の宿命です。戦績から時計の早い馬場で、ペースが流れた場合に力を発揮するタイプです。週末雨が降るようなら厳しいと言わざるを得ません。

後は、スプリントがどうかだけです。1400mは合っていますが、1200mでどうかです。

【ローテ】 メンタルが重要な馬ですから、短期的な休養後は結果は良いでしょう。

【その他】 阪神カップで好騎乗の藤岡佑介君に再度乗り替わりです。今度は出遅れないかもしれません。前走は出遅れがすべてでした。

シヴァージ(回避)

【血統】First Samurai×Indian Charlie産駒です。米国ダートスピード血統です。

ダートで3勝クラスを卒業してから芝に替わり、ほとんどのレースで上り最速をまーくしています。

勝ったのは重馬場の北九州短距離Sと前走です。前走は良馬場ではありますが外伸びになってきて時計の掛かる馬場でした。

昨年も5着でした。

【ローテ】 順調に使われています。

【その他】 祐一君から吉田隼人君に乗り替わりますがやることは決まっていて難しくないので期待ができます。

ライトオンキュー

【血統】Shamardal×Raven’s Pass(Mr. Prospector – Gone West系)産駒です。

ShamardalはStorm Cat系×Mr. Prospector系Machiavellianとの産駒ですがフランスの2000ギニーとダービーを勝っています。

母父 Raven’s Passはタワーオブロンドンの父ですが母方がRoberto系でスピード血統でありながら、早いタイムだと出番がありません。勝ち時計が1:08秒台になることが好走の条件であることは明らかです。

【ローテ】 順調に使われています。

【その他】 古川騎手から典さんへの乗り替わりで何か期待が持てますが、前走は不利な内枠でしたが57.5kgを背負って古川君上手く乗ったので残念な気もあります。

日経賞

天皇賞のラストトライアルでしたが、中4週なのである意味単独の中長距離G2になりつつあります。

好走馬は状態を見て天皇賞となるでしょう。

今回はG1での活躍馬、G2の常連、新興勢力とメンバーは揃っていて面白い一戦になります。

ラストドラフト

【血統】ノヴェリスト×ディープインパクト産駒です。母マルセリーナは桜花賞とマーメイドSで勝っています。マイルでの戦績が目立っています。

ノヴェリストはドイツ系の中長距離血統です。重馬場苦手な馬が多く、ラストドラフトも弥生賞で惨敗するなど苦手かと思いましたが、前走AJCCでは不良でもアリストテレスの僅差3着でした。

まだ、12戦目でG2はいつでも卒業できる実績を積み上げてきました。

【ローテ】 昨年9月に半年ぶりに復活してから、2か月に1レースのペースで使われていて4レース目になります。前走が不良馬場での激闘なので、疲労残りがあるかもしれません。

【その他】 特に乗り難しい馬でもないので三浦君に引き続き期待します。

カレンブーケドール

【血統】ディープインパクト×Scat Daddy(ヨハネスブルグ×Mr. Prospector)産駒です。母ソラリアはチリの名馬で、全くの短距離血統ですが、チリのダービーでもあるエルダービーにも勝っているウオッカのような名牝です。

昨今の日本競馬はチリやアルゼンチンと南米の牝系と相性が良いですね。

血統的には2000m以下が良いと思いますがご存じの通り中長距離G1での好走が目立っています。とは言え、まだ2勝馬で1800mのスイートピーS以来勝っていないことも事実です。ここも好走必至ですが、勝つまではどうでしょうか。

【ローテ】 1昨年の秋以降、かなり大事に使われています。今年もまだ、ここが初戦です。次走は天皇賞でしょうかね。一戦一戦が勝負との思いがあるのでしょう。

【その他】 松山君への乗り替わりは陣営の勝ちたい気持ちの表れでしょう。

ワールドプレミア

【血統】ディープインパクト×Acatenango産駒です。母マンデラはドイツ系で、ヴェルトライゼンデを紹介する際、ワールドプレミアを異父兄としています。

距離は中長距離があっていて、菊花賞馬としての格を見せたいところです。

【ローテ】 順調さを欠いて挑戦したJCは6着、その後の有馬記念は5着でした。それから3か月あけてここです。天皇賞に向けて一叩きですが、無様な競馬はできないでしょう。

【その他】 豊君負傷で、石橋騎手に乗り替わります。その点も割引でしょうか。

ダンビュライト

【血統】ルーラーシップ×サンデーサイレンス産駒です。母タンザナイトの母父がRivermanで更に母方にRibotがいて、重い中長距離系であることから、早い脚を使えないので、先行して粘る競馬が合っていることから、中山の2500mのG2は適鞍と言えるでしょう。

【ローテ】 積極性に欠けた京都記念を3着とまずまずの結果でした。一度叩かれたここは勝負でしょう。

【その他】 京都記念は積極性に欠けましたが先行馬に合う松若君で高松宮記念の前に勝ちたいところでしょうね。

毎日杯

アルアインやキズナがここを勝ってクラシックホースになっています。

ここは、グレートマジシャンが人気になりますが、大成するかどうか、見極めるレースで、頭数も少なく馬券的興味は沸きません。

グレートマジシャン

【血統】ディープインパクト×Sholokhov(Sadler’s Wells系)産駒です。SholokhovはマイルG1を勝つなどマイル系の距離とアイルランドダービー2着(12F)やエクリプスS(10F)2着があり。距離に融通が利く馬でした。

母はバーデン大賞(2400m)、独オークス(2200m)馬です。

血統からもダービーに向く血統と思えます。

今回メンバー的にも相手は弱いのですが、負けるとすれば絶対的なスピードが必要になる馬場・展開になった場合でしょう。

【ローテ】 大事に使われていて問題はなく、ここからダービー直行でしょうか。

【その他】 ルメール騎手の連続騎乗で万全でしょう。

シャフリヤール

【血統】 ディープインパクト×Essence of Dubai(A.P. Indy – Pulpit系)産駒です。母はドバイマジェスティなので、アルアインの全弟となります。

前走はスローにハマり、上り3F33.4でも3着でした。

グレートマジシャンはダービー向きですが、こちらは皐月賞向きです。

【ローテ】 中5週と詰まりました。前走3か月半あけても、輸送のせいか、馬体は2kg減でした。ディープ産駒の特徴でディープらしいディープ産駒だと思います。

【その他】 兄アルアインは小回り向きの先行力はありましたが、府中向きの決め脚はありませんでした。シャフリヤールは、そこの判断について、前走の結果が微妙になります。

また、阪神の1800mも決め手が必要です。川田君は積極性のある騎手ですので、前走のようなことはないと思います。この馬の真価が問われると思います。

ルペルカーリア

【血統】モーリス×スペシャルウイーク産駒です。母は名牝シーザリオでサートゥルナーリア、エピファネイアの異父弟になります。

前走重馬場の中京2000mで圧勝しています。阪神の1800mは底力とスピードのバランスが必要なので合っているかと思います。

この血統の最大の課題である、精神面の激しさがどう出るかでしょう。

【ローテ】 中7週とっていますので問題はないのですが、2走がともに中京の2000mでした。右回りを避けていたのかもしれません。

【その他】 祐一君の継続騎乗で3戦目で試金石と言えるレースになります。

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